「国民の命を守るために、その代表として選ばれた人たちが何もしてないのが現実。その人たちの尻を僕は蹴っ飛ばしたいんです。その先頭に立たせてください。声の大きい、空気を読まないバカが、ちょっと鼻の利くバカが今、国会に必要なんです!」

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“反骨の巨匠”若松孝二監督が降りてきたかのようなアジ演説――。7月11日正午すぎ、35℃にも達する炎天下、一人の参院選候補者が50人を超える聴衆を魅了していた。「新党 今はひとり」党首とうそぶく元俳優の山本太郎氏だ。ご存じのとおり、反原発運動家として知られる山本氏は、参院選東京選挙区から無所属で出馬。最激戦区ともいえる“首都決戦”で孤軍奮闘している。当然、下馬評では他の無所属候補と同様、“泡沫候補”扱い。にもかかわらず、山本氏の現れるところは常に、写真のとおり人だかりの山なのだ。「盛り上がりに欠ける」と言われている参院選で何が起こっているのか? 政治ジャーナリストの藤本順一氏が話す。