11月22日の猪瀬直樹都知事は、明らかに歯切れが悪かった。東京五輪招致の立役者としての面影はなし。せわしなく瞬きをしながら、医療法人・徳洲会グループから受け取っていた5000万円について弁明を続けたのだ。
発端はご存じ、徳洲会の公職選挙法違反事件だ。同グループの創設者・徳田虎雄氏はかつて「生命だけは平等だ」の理念を掲げて政界に進出。その地盤を継いだ次男・毅氏の昨年12月の衆院選で、グループが病院職員に報酬を支払って選挙運動に従事させていたことが明らかになり、捜査の過程で猪瀬氏への不可解な資金提供までもが明るみに出たのだ。司法担当記者が話す。