SPA!も愛読する『週刊ビッグコミックスピリッツ』(小学館)が大炎上している……。最新号で検証記事の掲載とともに、休載が発表された「美味しんぼ」騒動だ。
事の発端は“鼻血シーン”だった。主人公の山岡士郎が、美食家の海原雄山らとともに福島第一原発を見学した後、突如鼻から出血。それに対して、井戸川克隆前双葉町長が「被ばくしたからですよ」と告げるシーンが掲載されたのだ。復興を願う福島の人々をよそに、「広域に除染して人が住めるようにするなんて、できない」(荒木田岳・福島大学准教授)と結論づけるシーンもあった。“最終話”では「偽善は言えない」(海原)というセリフとともに、真実を追求する姿勢が描かれたが……その主張もむなしく「風評被害を助長する!」と一大“美味しんぼバッシング”に発展したのだ。元編集者でマンガ研究家の藤本由香里・明治大学教授は次のように騒動を振り返る。