いつもとちょっと違う水曜、今回は気楽に書き始める短い記事[S]です。 

 つい4の『妄想テレパシー』 がおもしろいです。極最近読み始めたんですが、そしたら最新の94話が傑作。

 『妄想テレパシー』はヒロインが人の心の声が聞こえるという設定。

 現実にはありえないのに、その仮定の中で破綻することなく何重にも人の心の動きを重ねています。作者すごい。人間じゃないんじゃないでしょうか(笑

 ここから数話は見逃せません。

 ヒロインは人の心が聞こえちゃう子で、 そのせいで地味なんだけど、 イケメンモテモテの男の子がなぜかこの子に思いを寄せています。

  で、その男の子は、健康な青年男子()ですからそのヒロインでする妄想が毎度エッチで、それを見せられるヒロインは///な、 と、すっごいおバカなノリなマンガです。

 しかし、まず、 ヒロイン自身と男の子の妄想の中のヒロインの描き分けがすごく上手です。本人とっても地味な女の子なのに、男の子の妄想の中のヒロインはとっても妖艶(笑 あー、うん、だよね。

 ということで、この作品はと思っていたところ、 お約束で三角関係に。

 自分に思いを寄せる男の子、 
 その男の子に思いを寄せる子、 
 その心が全部見えちゃってるヒロイン。

 だからそのヒロインが一瞬見せてしまった表情で、 もう一人の女の子が

 (今のって…どういうカオ……?)

とよぎる不安。

 でも、その声はたまたま「雑音」が多くてヒロインに聞こえないのです。

 もう、これからこじれていくの必至です。あんなにおバカなノリだったのに。(私の)幸せは長くは続かないのね・・・・・。

 話としては昭和の少女漫画にもありそうで、脳内では昭和の少女マンガの絵柄で再生できるのですが、しかし、『妄想テレパシー』は、 それをこれだけすっきりした絵で描き分け、 しかもぶつ切りの4コマ漫画。つまり徹底的な抽象化を行い、微妙な心の動きを先鋭化させていて、やっぱり昭和の少女マンガよりはるかに技術は進化しているのです。

 それにしても、ありえない仮定の世界で、ここまでリアルに人の心を紡げるって、人の心もどんどん解明されていることがひしひしと伝わる作品です。まあ、オンラインゲームなんかで、完全に自分から独立したアバターになりきれる世界が普通の世界ですから、あるロールになりきり行動することが普通にできるようになってきたんでしょう。

 さらにはAIという人間とは違う意識体も生まれています。意識とはなにか。かつて釈迦など数えるほどの人間にしかわからなかった謎が、誰にでもわかる日が目前なのです。


《ワンポイントミライ》(

ミライ: つい4といえば『トモちゃんは女の子!』も今目が離せません! 早く続き読みたい〜。あとみすずさんかわいい。

フツクロウ: ホッホ。わしは『アフター5の女王たち』がええの。こないだクライマックスで、そのまま最終回かと勘違いしたわ。