今日は木曜ですが、昨日通常運転だったので、気楽に書き始める短い記事[S]です。 

 この春、初音ミクと歌舞伎がコラボした「超歌舞伎」なるものが行われました。ものすごい好評だったようですが、自分見てないので、とりあげられずにいました。

 が、この間ちょっと面白いことに気づきました。

 「歌舞伎すげえ」がネットの向こうに届いた手応え 「超歌舞伎」舞台の上から役者が見た景色 (3/5) - ITmedia ニュース 

 この澤村國矢さんのインタビューは書かれた当時に読んでいたのですが、こんな一節があります。
 稽古の時は一人芝居のようでやりにくかった、と言いましたが、舞台の上ではミクさんと本当に対面しているような思いを抱きました。自分でもびっくりするくらい自然な会話ができて、きちんとミクさん“と”そこに立っていたんですよね。回を重ねるたびに僕らがミクさんにうまくバトンを渡せるようになっていった。これは普段の公演とは違った感覚でした。

 これミクの方は間とか調整しないので、ひたすら人間の方が合わせるしかありません。それでも、回を重ねるうちに「自然な会話」になったというのです。

 面白いなあと思っていたのですが、最近その話をしたら、「それってカラオケと同じだよね」と指摘が。

 !! ほんとだ。カラオケって上手に歌えると、演奏と息がぴったりあった気になります。向こうはこっちに合わせませんが。

 なるほど・・。

 ん、でも待てよ?

 それって、「あの子、絶対俺に気があるよな!」って勘違いするのと同じ仕組みなのでは??

 これら、「その気」になる勘違いの力。若干迷惑な力の気がしますが、一方で「創造的勘違い」とも言えるような力があります。「あの子、絶対俺に気があるよな!」って勘違いから、振られる人もいるけど、それがきっかけで結ばれる人たちもいます!

 澤村國矢さん自身が勘違いするくらい息があっていれば、観ている人はミクが生きていると感じるに違いありません。凄まじい創造です。

 「創造的勘違い」がなければ、人間の世界はもっともっと退屈だったに違いないのです。

 この「創造的勘違い」。どんな力なのかしばらく気にしてみようと思います。


《ワンポイントミライ》(

ミライ: 「妖怪不祥事案件『あの子、絶対俺に気があるよな!』を引き起こす妖怪でつ!」

フツクロウ: ホッホ。まさにそんな感じじゃな。

ミライ
: 不思議ですよね〜。なんで起こるんでしょう。