トランプの「アメリカファースト」とか地産地消とか、いわば閉鎖的な志向が広がっています。
かつてはリカードの比較優位論に基づき、自由貿易こそ正義と推し進められてきましたが、ここにきてすっかり風向きが変わってきました。
保護貿易か自由貿易かという白黒な話ではなく、バランスです。地産地消の運動などまさにそうで、地元より安いものはなんでも外から買ってくるという経済モデルでは、地域地域がなんだかうまくいきません。
いわゆる乗数効果といえばいいのでしょうか。地域に入ってきたお金が、外のものを買ってすぐに出て行ってしまっては、地域に経済効果をほとんどもたらしません。
伝統的には地域で自給自足しながら経済を回していたところ、他の地域と融通するともっと景気が良くなる!って時代はもちろん貿易とか地域外との経済交流は絶大な効果があったわけですが、だからといって、地域内でぐるぐる回す経済活動がなければ、地域が持たないということがはっきりしてきたのです。だって、何もかも外から買うんだったら、都会にいないと丸損ですよね?
同じことが物理的な地域経済だけでなく、なにかをキーワードにしたコミュニテイにも広がっています。
たとえばコミケのような。コミケの世界の人は、現代では可能な限りその世界で閉じてその世界の人どおしでぐるぐる経済を回した方が景気がよくなります。
逆にすっごいオープンにしてしまうと、それを嫌う人たちが湧いてきてしまうばかりでなく、そのコミュニティ内でお金を使わない人がお金を取って行ってしまいます。
だから、今は仲良しで閉じていこうとする傾向が強まっているのです。
その象徴が森友学園問題ではないでしょうか。戦前の教育の復興に憧れる人たちが互いに連携を強めて、いろいろ融通もあったのでしょう。森友学園はそれにたかったのだと思います。
バランスという点では、まだ自由貿易的圧力が強すぎて、もっと地域経済重視になったところが、均衡点ではないかと思いますが、地域重視とか閉鎖的な傾向が強まった瞬間、森友学園のような問題が出てきたことは時代の象徴に思えます。
だから仲良しクラブがいけないというわけではなくバランスであり、でもその中でそれにつけ入ろうとする輩もいますから、現代は現代でその対策を進めていくということなのだと思います。
そんな対策を進めながら、仲良しでぐるぐる経済をまわして景気を支える作戦は、今後ますます盛んになっていくことでしょう。
《ワンポイントミライ》(?)
フツクロウ: 大学がいつ舵を切るかが見ものじゃのう。
ミライ: え?
フツクロウ: 大学で研究する者たちは、もっと仲良しクラブを作ってその中で回すべきじゃと思うんじゃよ。
ミライ: あー、海外だと寄付とかももっと多いらしいですしね〜。
フツクロウ: ホウなんじゃ。大学で優秀な人材が活躍すればその恩恵に浴する者たちがどんどん支えればええんじゃ。税金を使えとなれば、全国民が自分への損得を考えて賛否が出るが、