「マンション管理人」の人手不足がヤバすぎる 知られざる実態、時給3割増でも集まらない | 週刊東洋経済(ビジネス) - 東洋経済オンライン  @Toyokeizaiさんから

 マンションの管理人が人手不足とのこと。

 私が5年以上前、東京のマンションに住んでた時も、すでに管理人の手当に苦労してました。

 この仕事はこれからも慢性的に不足するでしょうし、それどころか一般的なマンションではなくなるのではないかと思います。

 マンション管理人と言えば、たとえばゴミ処理を一手に引き受けてくださいます。おかげで住人は好きな時にゴミ出せます。分別がきちんとできてなくて収集を拒否されても、管理人が分別し直して出しなおします。ゴミ出しは本当に楽チンでした。

 今は違います。自分で収集所に持っていかないといけないし、年に1回くらいは1週間そこの整理整頓をしなくてはいけません。分別間違いで回収されないゴミがあったら、開いて分別し直しです。ごく稀に誰じゃこんなことする奴とか思うのもありますが、大抵はこれは自分でもやっちゃうかもなあと思うようなうっかり程度です。楽な作業ではありませんが、その作業を通して、改めてきちんと出さなきゃと気が引き締まります。

 マンションでは管理費を払うことで、そのやっかいな作業を管理人が肩代わりしてもらえるわけですが、そのなり手は減り続けるでしょう。

 その基準は簡単です。自分に「その仕事ができるか?」と問えばいいのです。

 「どんなに金もらってもやだなあ」と感じるなら、そりゃみんなそう思うわけですから、誰もなりたがりません。方々人手不足ですから、他の仕事が選ばれてしまいます。少なくとも嫌な仕事を引き受けてくれる自分のマンションの管理人さんには精一杯感謝して、少しでも長く続けてもらえるよう努力しましょう。

 「自分は金あるからやらない。金のない人がやってくれるはず」と思うかもしれません。あなたはかなり稼ぐ、社会の上層にいるのかもしれません。でも、少し落ち着いて考える必要があります。あなたの仕事の顧客は誰かということです。世の中の需要のほとんどは普通の人たちから生まれています。景気は普通の人たちの消費行動で決まります。しかも昔モノを売ってた時代は、広告ごり押しでむりやり需要を喚起できましたが、今はココロを豊かにする商品が売れる時代です。心にそっぽ向くような商売しても、売れないか安く買い叩かれるかどっちかです。仮にあなたが富裕者層しか相手にしない商売をしていても、その富裕者は社会の需要に支えられていることを忘れてはいけません。

 いずれにせよ、富裕層かもしれないあなたが嫌な仕事は、普通の人にとっても嫌な仕事です。金さえ出せばやってくれる人がいるわけではありません。

 さらに「外国人に来て貰えばいい」と考える人もいるかもしれません。しかし、日本人にとって嫌な仕事は外国人にとっても嫌です。いくら自分の国に比べて日本の給料が良くても、生活費でほとんど消えるようでは仕送りもままならず意味がありません。

 結局働くことが誇らしいような高級マンションであれば、これからも管理人の成り手はいます。単純にお金の問題で、ゴミ収集所の整理整頓するくらいなら、管理費がいくら高くても構わないという高級マンションなら時給上げられます。

 一方で、普通のマンションくる人はいなくなります。仮になっても、住人に嫌な思いさせられたらすぐ辞めるでしょう。管理人はいなくなり、ゴミ収集所の整理整頓は、住人の持ち回りが多くなるのではないでしょうか。週一程度館内清掃とともに専門業者に入ってもらうくらいはできるかもしれません。
 
 持続的な社会に向けて、この「やりたくない仕事をする人はいなくなる」という問題に、一つ一つ向き合っていかなければなりません。AIやロボットで解決できていくものもあるでしょうし、それまでは地域の人々で分担するしかないものもあることでしょう。
 


《ワンポイントミライ》(

ミライ: ゴミ収集の作業員も不足しがちだそうですね。

フツクロウ: ホウじゃな。