さあ今年もやってきました。来る11/17は MIT-EFJ 第12回ビジネスプランコンテスト&クリニック最終審査・発表会(MIT BPCC12)です。過去にはノボット、モルフォ、NejiLawといった今大活躍している企業が受賞している実績の高いビジネスプランコンテストです。
MIT BPCC12がすごいのは実績だけではありません。世の中にビジネスプランコンテストは無数にありますが、MIT BPCC12は知る人ぞ知る大変ユニークなビジネスプランコンテストです。
それは特徴的なメンタリング期間があるということです。第一次審査を通過したプランは二ヶ月程メンタリングを受けて充分ビジネスプランを練ってから最終審査に臨むのです。期間中には1泊2日の合宿があり、中には徹夜でプランをブラッシュアップして、二日目朝の内輪の発表会に臨むチームも。あるいは二ヶ月のメンタリング期間中に脱落してしまうチームも。受けた方は大抵みな驚きますが、メンターも本気です。本気でないチームはなかなか最後までは残れません。
メンタリングだけなら他のコンテストでもありますが、MIT BPCC12のメンタリングにはさらに大きな特徴があります。それは各チームに原則二人のプロボノメンターが付くということです。MIT BPCC12 のメンターはプロボノで、みな別に本職を持っています。この本職というのが実に多様で、二人付くということは、異なる視点からの意見が得られ、ビジネスプランが飛躍的によくなるのです。私もメンターをさせてもらっていて、今年で3回目ですが、毎回違うメンターと組んでいます。毎回組むメンターさんが大変素晴らしい方々で、私自身本当に勉強になります。素晴らしいビジネスプランに触れられることも楽しいですが、毎年誰と組むのか本当にわくわくします。
そんな熱いメンタリングを耐え抜いたファイナリスト達が、今週の土曜日、最優秀賞をかけて虎ノ門の発明会館で激突します。審査会の後は発表会もありますから、ぜひ発明会館にいらしてください! あるいは出場に興味が出た方、ぜひ来年応募してくださいね!
ちなみに私の担当しているプランは細谷さんの「乳牛リース事業」です。酪農家は普通乳を搾る乳牛を買ってきたり、育てたりして手に入れますが、それをリースにしようというアイデアです。リースにすると何がすごいの? 大体生き物リースできるの???と思うのではないでしょうか。最初私もそう思いました。でも、すごいんです。酪農の世界を変える力を秘めてます。
なんといっても感慨深いのは、純粋な農業分野のプランがMIT BPCC12のようなテーマを限定しないコンテストで最終審査に残ってくる時代になってきたことです。プランはもちろん酪農の現場に密着したものですが、その一方でリースというくらいですから経営や金融の話がばんばん出てきます。経営や金融の技術が発達しても、エンロンの不正とかサブプライムローンみたいなものしか生まれないんじゃないかとやるせなくなるときもありますが、こうやって農業のようないわゆる地味な分野も変える力もあるんだと嬉しくなってきます。
起業ブームも落ち着いてきた感がありますが、真の起業ブームはこれからです。あらゆる分野に最新の起業技術が駆使されたビジネスが始まるのです。NHKでも大きく取り上げられた第1回DBJ女性新ビジネスプランコンペティションでも最優秀賞に輝いた加藤百合子さんのプランは持続可能な農業を目指すものでした。
MIT BPCC12最終審査会いよいよ土曜日です。楽しみ〜。
ところで、審査会は東京で遠くて行けないという関西の方。次の週11/24の土曜日はNPO未利用資源事業化研究会の未利用資源事業化プランコンテストの最終審査会が京都であります。ぜひこちらへの参加をご検討ください。また紹介記事書く予定です!
・併せてどうぞ。
【号外】MIT-EFJビジネスプランコンテスト最優秀賞!! 去年のMIT BPCCでは、化学分析装置の性能を飛躍的に高める技術が最優秀賞を取りました。