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【馬】1%の「すごい人(ガンダム)」は日本に何人いるか。
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【馬】1%の「すごい人(ガンダム)」は日本に何人いるか。

2013-03-25 16:00
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     以前【「ニートの歩き方」に見る社会の最新技術6】凡庸社会という記事で、常見陽平さんの話に似ているというコメントをいただいたので、さっそく僕たちはガンダムのジムである を見てみました。
     ジムというのはアニメガンダムの中で味方の量産型兵器で、画面の中で目立つことなく主にやられ役として登場します。
     私たちは1%の「すごい人(ガンダム)」ではなく99%の「その他大勢(ジム)」だよというテーマです。凡庸社会で取り上げたphaさんの「凡庸な人間でもやる気のない人間でも、そのなかに入ればそこそこ面白くなれるような仕組み」と似た視点だと思います。

     この1%という数字をもう少し深く掘り下げてみようと思います。手元に小学2年生の息子が通う公文の資料があります。上位1%は国語も算数もなんと中学1年生以上の課題に取り組んでいます。小2で中1です。間違いなくすごい才能です。
     給与所得を見ると、1500万円以上で1%弱になります。
     つまり、なんであれ、1%というのは確かにとても「すごい人」たちです。少なくとも、本人ははっきり自覚するでしょう。小2で中学1年の内容やってたら、周りと比べてちょっとどころがだいぶ進んでるなと思うでしょうし、年収1500万円あれば、自分結構多いなと嫌でも気付きます。なにかに1%の人は自分でもそれに気付かざるをえない領域と言えるでしょう。

     ところで、そのすごい人たちは日本にいったい何人いるでしょうか。なるべく少なくするために、とりあえず、働いている人に絞ってみます。たとえば日本の労働力人口は2013年1月で6570万人だそうです。その1%は実に65.7万人です。くまモンで熱い熊本市の人口(67.8万人)よりちょっと少ないくらいです。熊本市は全国1800余りの市区町村人口順で22番目です。
     なんと熊本市の人口くらいの日本人は自分はなにかに秀でていると自覚があるのです。

     僕たちはガンダムのジムである では1%をガンダムと表現していますが、そのガンダムですら50万機を遥かに超えているのです! どういう状況か想像に難くないですか?

     でも、ですから、たとえば「これからは個人であれ情報発信できなければならない」みたいなのは、そんなに神経質になる必要はありません。
     いまそのすごい50万人全員が情報発信に優れているわけではありえないし、それでもやっぱりすごい人です。
     今たとえば凄いブロガーは何人くらいいるでしょう。ケタだけ考えてざっと500人でしょうか。一方凄い人は50万人ですから、1000倍です。世の中にはブロガーくらいのくくりが1000個ある、そういうことなのです。
     ですから、情報発信力については、自分が関わっているチームの中に、上手に情報を提供できるくらいのささやかな力は必要でしょうが、名の知れたブログかfacebookかtwitterを持つ必要はまったくありません。
     一方で、その1000個のうちのどれかで1%になれれば、50万人のうちの一人の仲間入りです。1000個のうちの一つならもしかしたらなれそうです。

     もっと違う方法もあります。かつて梅田望夫さんのウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる で「けものみち」と言われたように、二つ以上の分野を組み合わせる方法があります。公文の資料を見ると、小2の上位10%は、小4の内容をやっているようです。2年進むのもすごいですが、でも、好きで得意ならがんばれば何とかなりそうなレベルです。それを2つ持てば、10% x 10% で 1% くらいのレアさになります。そこから生み出されるものは1%の凄い人が生むのにひけをとらないことでしょう。
     なお小学生で、国語ができるなら算数もできるなんて普通で、公文の国語10%と算数10%を組み合わせても1%にはなりません。つまり組み合わせる時は、互いに関係ないものを組み合わせる必要があります。

     1%ですら50万人というのはなかなかとらえどころがありませんが、こんな風に考えると少し想像ができるのではないでしょうか。

    ・併せてどうぞ
     【「ニートの歩き方」に見る社会の最新技術6】凡庸社会


     さて話題は変わりますが、ここからは、【馬車目線】(?)でそんな1%の方々の悩みとのつき合い方について見てみようと思います。

     先日、山本 一郎さんがこんな記事を書かれました。

     勝利目標を他人と同じに設定するプレイヤー同士は助け合うことはできない(山本 一郎) - Y!ニュース 
     
    もともとちきりんさんの

     自分の強みを活かすというアホらしい発想 - Chikirinの日記

    で、「自社の持つ圧倒的に優れた技術を活かして、商品開発!」という視線でなく、「消費者が熱狂するほど欲しがるものを、世界中から他者の技術を集めてでも開発!」という視線を持とうよという話が発端になっていて、それに対して、山本 一郎さんは理想はわかるけど、
    これはもう、出口治明さんの世界ですわね。あるいは、ジブリの鈴木敏夫さんとかです。目標としては成立するけど、手の届くところにいる人じゃないような気がします。
     とその困難さに頭を痛めています。

     大変興味深い内容で、ネットでも注目されてツイッターで流れてきました。なるほどと参考にした方も多いのではないのでしょうか。

     でも実のところ、このお二人の話は「神々の会話」で、つまり「イチローの悩み」のようなもんではないかと思います。 
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