• このエントリーをはてなブックマークに追加
究極の初音ミクライブに必要な技術が揃ったよ(その2)
閉じる
閉じる

新しい記事を投稿しました。シェアして読者に伝えましょう

×

究極の初音ミクライブに必要な技術が揃ったよ(その2)

2014-01-30 14:00

     究極の初音ミクライブに必要な技術が揃ったよ(その1) の続きです。

     ほぼ完全に透明だけどレーザープロジェクタの光だけを反射できるスクリーンの技術に目処が立ったという話です。この技術を使えば初音ミクのライブが画期的な進歩を遂げそうです。レーザープロジェクタは従来のプロジェクタなどより色が深く、また明るくしようとすると肌の色がおかしくなるというジレンマについて説明しているところでした。

    ***
     
     しかし、一方で、逆に肌の色をぴったりと決めて再現すると、一気にリアル感があがります。昔、現行のsRGBよりちょっといいくらいの60型くらいのディスプレイで等身大に近い(3次元の)女性を映してとことん肌の色を調整したことがあります。すると、なんと3Dディスプレイではないのに、立体感が出てきます。というか、自分に「微笑みかけ」始めます。ホントにそこにいるようで、手が出そうになります。3Dディスプレイやってる人は、絶対一度体感すべきです。

     そこまでリアルになるには、色が正しいだけでなく、明るいことも必要です。従来のプロジェクタはどうしても緑が多くなるため、リアルな肌の色を追求すると、ほとんどの緑を捨てる必要が出ます。そのために、元々の明るさよりは随分暗くなってしまいますし、緑の表現力も落ちて(難しく言うと階調も犠牲になる)、きめ細やかさが失われます。

     しかし、レーザープロジェクタは、光源が独立していますから、それぞれの光源の強さを最適なバランスで駆動することができます。強力な赤と青にそこそこの緑という駆動です。そのことで、パワーを無駄に捨てることなく、きらっきらのまばゆい白を再現することができ、すなわち、つやつやできめの細かい輝く肌を再現することができます。
    豆知識

     今、やたら人の肌ばっかり強調しましたが、それ以外の色は違っていても分かりません。花の色、葉っぱの色、空の色、海の色。もともととかなり違う色になっても、そういう色のものもあるのでそんなものかと思います。人間側もいい加減で、例えば茄子は紫色ではありません(茄子のgoogle 画像検索)。特にどうでもいいのは地面の色。全然違う色にしてもまったく違和感ありません。

     最新のテレビ(今だと4K?)のデモを見に行くと、デモ映像として景色など自然物が多様されるかと思いますが要注意です。赤い花とか本来より鮮やかな色に味付けすることで「きれい!」と思ってしまいますし、でももしかするとそのまま人の肌を見るとめちゃくちゃかもしれません。

     難しいのはじゃあ自分でソースを持っていくとか、テレビ放送などを流してもらうのかというと、それらはそのテレビより解像度が低く、そういう低いものを高解像度ので見ると貧相になりがちです。最新のテレビの素晴らしさを体感するにはコンテンツもそれに対応していることが必要です。

     今後普及するであろう4Kテレビを見るとき、きっと素晴らしい景色などに感動すると思います。が、デモを一巡見て、きれいなお姉さんが出てこなければ、それは色に自信がないのかもしれません。あるいは、きれいなお姉さんを見ずに購入を決断しないようにしましょう。あと、サッカーはじめスポーツなど、動きの激しいものも見てテレビのきびきびさも見ておくといいです。

     ちなみに、昔アメリカでテレビの開発に携わっていたころ、とある展示会で試作品に "Bug's Life" (CGの虫達が出てくるディズニーアニメ)を流してたら、他社さんもそれ流してました。お互い理由は察し(ry
     また細かいことですが、上の写真ではプロジェクタが舞台の奥にあってこっちを向いてて邪魔ですが、新しいスクリーンでは恐らく観客席側に持ってこられます。小さいことのようで、究極の臨場感を追求するには大事な要素です。

     これらの技術がかみ合い、ライブステージの上の見えないスクリーンの上に、色再現が高くかつ明るいプロジェクタを使って、ぴたっと肌の色の決まったまばゆいミクさんが浮き上がったら、間違いなく人間との境界が取り払われます。これはテレビや映画との体験とは一線を画すことでしょう。

     ぴたっと決められたら後はやりたい放題です。照明の明るさや色に連動させてミクさんの表面も変えれば、まさにそこに存在するように見えるでしょう。完全な現実感に引き込むのです。そうしておいてから、それを外す、つまり暗い時にミクさんを明るく、明るい時に暗く、あるいはタイミングをずらすなど、現実には起こらないことを起こせば、その非現実感に脳内麻薬が出まくることでしょう。

     さらに背景をニコファーレのようなLEDディスプレイにすると、LEDも色域が広いので、背景もテレビを超えた色が出せます。さらに、有り余る技術があれば、波長を少しずらせば、二枚スクリーンを用意し、手前のスクリーン、奥のスクリーン独立に映像を出すこともできます。ボーカロイドたちが前後に入れ替わりながら歌えるのです。

     素晴らしい。実現されるのが楽しみです。
     誰もしないなら自分でやってニコニコ学会で発表したいです。

     さて、この技術を使うと、今はほぼ絶滅してしまったリアプロジェクション型テレビにまた日の目があたるかもしれません。

      
    この記事は有料です。記事を購読すると、続きをお読みいただけます。
    ニコニコポイントで購入

    続きを読みたい方は、ニコニコポイントで記事を購入できます。

    コメントを書く
    コメントをするにはログインして下さい。