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今日東浩紀さんが興味深いツイートを連投したのですが、その中で、日本は徹底した反知性主義で、それはこれからも変えられないというのがありました。
これです。
ぼくはそういう反知性主義はうんざりで、しかし他方(齢40を過ぎて)日本がそういう国なのも変えようがないと思ってきたので、最近は細々とゲンロンの数少ない読者相手に知的な仕事し続けようと思って生きてます。
― 東浩紀 hiroki azuma (@hazuma) 2014, 6月 27
でも、そもそも徹底した反知性主義なのはオヤジたちだけだし、しかも未来ではそれも目立たなくなるのではないでしょうか。
この話は、テレビや政治は下品でないと勤まらないという話からつながっていきます。
テレビも政治もくだらないというのが、唯一のまともな結論ではなかろうか。
― 東浩紀 hiroki azuma (@hazuma) 2014, 6月 27
この件で問題とすべきは、女性蔑視というより日本の政治風土の貧しさ、というかあえてざっくり言えば「下品さ」だと思う。日本では下品なひとしか政治家になれない。下品にならないと票が取れないし金も集められない。それは一朝一夕に「改革」できるもんじゃない。風土だからね。
― 東浩紀 hiroki azuma (@hazuma) 2014, 6月 27
この下品さについてはすごく心当たりがあって、たとえば野次の文化だし、それはオヤジたちの文化で、その辺は 【馬】私たち40代、50代の男は嫌われている で考えたばかりです。日本は下品でないと尊敬されないんです。あれは欧米の男性中心主義ともちょっと位相がことなると思う。RT @t_mimura @hazuma こんにちは。全く同意で、銀行、大企業の重役なんかも相当「下品」な人が多かったです。下品を誇示する風土の中で、下品に耐性のある女性だけが、生き
― 東浩紀 hiroki azuma (@hazuma) 2014, 6月 27
しかし、え?と気になったのが次のツイート。
オヤジたちの下品な文化はオヤジに留まらずアニメとかニコ動の推進力にもなっているという意味に取れて、これはピンと来なかったのです。日本は徹底して反知性主義の国(頭いいひとや上品なひとをバカにする国)で、そこがいいとこでもあるからね。アニメとかニコ動とかそういう国だから栄えてるわけでね。むずかしいですよね。
― 東浩紀 hiroki azuma (@hazuma) 2014, 6月 27
こんな言葉でも説明しています。
別のツイートでは、大衆文化という言葉で言い換えています。アニメやニコ動の隆盛を支えているのは、ハイカルチャーに対する反知性主義的な衝動ですよ。RT @noanoa1993 @hubbledf @YS_GPCR @hazuma いやそうではないと思います。アニメの質の高さは世界一、ニコ動頑張っております。あなたの目は節穴か?
― 東浩紀 hiroki azuma (@hazuma) 2014, 6月 27
アニメ・ニコ動が大衆文化であることはまったく疑問の余地がありませんが、かといって反知性主義的な衝動が支えているかというと、しっくりきません。ま、こんなこと言っても日本のネットでは炎上しかしないでしょうが。。。ぼくが言っているのは、大衆文化はどこまでも大衆文化であり、それはそれで価値はあるけれどそれとは別の価値観もあるというだけのことです。
― 東浩紀 hiroki azuma (@hazuma) 2014, 6月 27
たとえばニコニコ学会。これが「大学・研究所の研究者なんて無能。我々野生研究者こそ正義!」なんてスローガンなら分かりやすく反知性主義的ですけど、別にそんなことないし、むしろプロの研究者が来たら一緒に祭りです。本体のニコニコ動画だって、プロお断り!っていう人もいるかもしれないけど、むしろプロがあげれば「キターーーーっ」って盛り上がるわけで、反知性主義、つまり頭いいひとや上品なひとをバカにすることをエネルギーにしているようには見えません。
政治やテレビの世界の人とか、オヤジたちは、頭いいひとや上品なひとのことが気になってるし、さらにはコンプレックスになって、バカにするのだと思います。
でも、それ以外の一般市民にはハイカルチャーの世界はそもそも見えてないと思うのです。
なので、日本は徹底した反知性主義であるというのには、ダウトかけます。確かに、ハイカルチャーの世界にいる「頭いいひとや上品なひと」から直接見える、政治やテレビやオヤジの世界からは、徹底的にバカにされているのかもしれません。しかし、それ以外の世界からは、そもそもバカにされるほど知られていないのではないでしょうか。
ですから、ニコニコ学会のように、オヤジの世界を介さずに社会と接点を持てば、バカにもされないし、素直に尊敬もされます。共創だって起こっていきます。日本を変える必要はなくて、単につき合う相手を変えればいいのではないでしょうか。
実際、最初のツイートにあるように、
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