いつもとちょっと違う水曜、今回は気楽に書き始める短い記事[S]です。

 先週の[S]も寿司ネタでした。

 [S]羽田空港の立ち食い寿司は究極のファーストフード  

 ふと wikipedia 読んでたら書き忘れにいろいろ気づきました。

北大路魯山人は『握り寿司の名人』にて
戦後、寿司が立ち食いから椅子にかけて食うようになった
と述べており、かつては屋台で立ち食いする料理であった。現在では充分な時間をかけて食事を楽しむのものであるが、握り寿司が誕生、流行していた江戸時代では入店して適当に素材を見繕った注文をして小腹を満たせば早々に勘定を済まして退店するという「せっかち」だった江戸っ子らの食事マナーが粋とされていた。
 そうそう。立ち食い寿司は江戸っ子みたいでかっこいいのです。しかも、場所は羽田空港。東京湾のほとり。まさにかつて江戸前ずしのネタが採れていた場所です。もう気分は江戸っ子です。書いてたらまた食べたくなりました。

 さて、今回はお家での寿司パーティです。

 数日前、うちで寿司パーティやりました。手巻き寿司と握り寿司です。

 最近福山市内海町で海苔をいただきました。破れているので形はいろいろです。毎回どう巻くかあれこれ考え違う形の手巻き寿司ができて、楽しいのです。

 そして、秘密兵器、石油ストーブ。海苔をあぶるのはコンロだと結構難しくて焦がしたりしますが、石油ストーブだと超簡単。あぶると色が鮮やかに変わるのが楽しいので子供達におおうけです。

 結局子供達は手巻きしか食べなかったような。

 一方握り。ネットを見ると、本手返し、こて返し、たて返し等々いろんな技が出てきて、なんかよくわかんないし大変……。と尻込みしそうです。

 でも、手巻き寿司のときについでに遊びでやってみれば、気負いもありません。追加の準備はたった二つ。

 1) ネタは握り寿司用に切っておく。手巻き寿司用と分けてもいいですけど、巻くのは握り用に切ってあっても巻けるし、刺身としても食べられるし、うちは全部握り用にしてます。スーパーからすでに切ってある刺身買ってきて手巻きすることもあると思いますが、その刺身を握ってしまってもいいし。

 2) 手を湿らせるための水を張った器を用意する。正式には酢を加えたものですが、とりあえずやってみるなら水で十分です。

 そして握り方

 1)手に水を広げてくっつかないようにして(実は慣れるのにこれが一番手間がかかるかも)、別に両手使ってもいいので、ふわふわころころの小さい玉、シャリ玉を作る。右手にとっておく。

 2)左手でネタをつまんで4本の指の上に置いて、右手の人差し指以外でシャリ玉を掴みながら、人差し指でネタにわさびを乗せる。その上にシャリを乗っけて、軽くぎゅっと握ってネタとシャリを一体にする。お皿に乗せる。

 *)すしを食べる人には、できれば手で食べてもらいます。そもそも手巻き寿司でみんな手が大活躍してると思います。握りもそのまま手で食べてもらいましょう。理由は後ほど。

 これだけ。

 最初はこれだけから始めればいいと思います。

 ふわっと握ったほうがおいしいですが、あんまりゆるいと皿に置いたり、食べる人が持ち上げた時、崩れてしまいます。
 でも1)でふわふわころころのシャリ玉を意識して、2)であんまり凝らずにネタと一体にしてしまえば、そのまま形を保っています。それならあんまり崩れることがありません。
 食べる人も箸でなく手で食べればさらに崩れにくいです。

 これだけで回らない寿司屋さんでしか味わえないような口の中でぱらりと崩れるお寿司が楽しめるのです! コツはシャリ玉はなるべく小さくしてみてください。ネタとシャリの新しいバランスを楽しめます。

 バリバリもぐもぐ食べる手巻き寿司の合間に食べる握り寿司は、さらに格別です。ひょい、パクパクで食べられちゃうので。

 お子さんのいる人は、ぜひお子さんに握ってもらいましょう。力もないし、ややこしいこと考えない分、子供の握る寿司はおいしいです。侮れません。というか参考にしています。

 この寿司に慣れると、回転寿司の寿司が違うものに感じると思います。そしたら、ぜひ回らない寿司にも行きましょう。プロの寿司職人の見事な手さばきや、寿司の美しさ、そしてなんといっても自分で握る寿司とは一線を画すおいしさ。自分で握れば握るほど、プロの寿司職人の寿司がいかにすごいかがわかります。