前回は、

 日本がデフレから抜ける方法  

という話題でしたが、ちょうどそれを象徴するかのようなテーマの記事を見かけました。

 食べログ「ワンコインランチ」の思わぬ死角 飲食店側にメリットはあるのか

 通常もっと高いランチを500円で提供することで来店してもらい、リピートを狙うという広告モデルなのですが、
外食のユーザーは、とにかく安さを求める層と付加価値を求める層に二極化している。このようなサービスは間違いなく前者をターゲットとしており、「バーゲンハンター」と呼ばれる安売りだけを目的とした客である場合が多い。
 ということで、安売りのときにしかこないのではないかという問題提起です。実際以前グルーポンで行われた「フラッシュマーケティング」も、このバーゲンハンターにより衰退しているとのこと。

 この安さを求める層こそまさにデフレの元凶を生み出すのではないでしょうか。

 社会がデフレから抜け出すために必要なことは、みんなが安物買いをしなくなることです。政府はインフレ目標だのなんだのいろいろ政策をうちますが、それもこれも、国民の行動を変えるためで、国民が変わらなければ変わりません。

 安物買いの怖いところは、安いものを買うことで自分は得をすると思いきや、それを続けていると、自分も安物買いの輪の中に入ってしまって、自分の生み出すものも安く買われるようになるということです。たとえば、フリーランスの人がブログで何をどれだけ安く買ったかをひたすら喧伝しているとしたら、その人に仕事を依頼しようとする人は、どれだけ安く受けてくれるかを期待することでしょう。
 逆に質の高いもので身を固めている人であれば、「この人に頼んだら高いだろうな」と思うに違いありません。

 ですから、後ろの組に入ればいいのです。もちろん普段安売りのものを買うことだってあるでしょうけど、それはこそこそ後ろめたくやればいいのです。中の人ごめんなさいと。

 その記事で印象的だったのは、「外食のユーザーは、とにかく安さを求める層と付加価値を求める層に二極化している」と言い切っているところです。「外食のユーザー」と限定してますけど、実は社会全体その傾向になっているかもしれません。

 であれば、まさに