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[S]「夏休みの自由研究」とはそもそも「何」なのか?普通の子版
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[S]「夏休みの自由研究」とはそもそも「何」なのか?普通の子版

2015-07-16 00:30

     いつもとちょっと違う水曜、今回は気楽に書き始める短い記事[S]です。

     「夏休みの自由研究」とはそもそも「何」なのか?:テーマ選びの際に考えておきたい3つのポイント  
     という記事が目にとまりました。

     8歳のお子さんが初めて「夏休みの自由研究」に取り組むことになり、学者のお父さんが「そもそも『夏休みの自由研究』とはなんぞや?」という問いを深く掘り下げています。

     自由研究はここでも何度か取り上げているネタですから、(たとえば、 博士(工学)が教える自由研究の導き方  とか、 なぜ自由研究は親に丸投げになるのか  とか)とても気になりました。

     その「そもそも『夏休みの自由研究』とはなんぞや?」とはについて、記事ではびしっと3つでまとめています。 
     で、しょうがないから、TAKUZOに「小学生にとっての自由研究が何か?」を教えることにしました。

     僕の定義は、下記のとおりです。

     自由研究とは  

    1.自分が知りたいこと  
    2.他の誰も、今までやっていないこと  
    3.身近でできること

     をすべて満たす「知的な活動」ですよ。
     まったくもってその通り!と叫びたいところですが、

     それってすでに本物の「研究」じゃないですか・・・・・・。

     普通の子なうちの子にはこれはハードル高すぎるので、翻訳することにしました。
    1.自分が知りたいこと
     これはその通りですよね。うちは問題ありませんが、親が変に介入したりとか、なんだろう模範自由研究のネタみたいなのに合わせたりとかは、この基準から外れることになりますので、注意が必要です。
    3.身近でできること
     2. 飛ばして 3. 。これもそうですよね。

     でも、本家の「研究」もそうですよね。自分たちで届く範囲(予算も含め)でしかできないわけで、野心としていつも「ほんとはあれを研究したい!」と思っていても、今自分たちにできることしかできない。それは「自由研究」でも本家の「研究」でも変わらないわけです。
    2.他の誰も、今までやっていないこと
     で、問題はこれ。いやいや、それができたら、基本論文が書けるじゃないですか。まあものによってはどんな論文誌も相手にしてくれない内容のこともあるかもしれませんが、それは単に受け皿の問題で、「他の誰も、今までやっていないこと」であれば、立派な本家の「研究」です。
     
     でもって、そんなのめちゃくちゃハードル高いです。いや、それにこだわるのだったら、やりようはあって、県の科学賞見に行った時、いろんな場所のチリの数?だかなんだかを調べたのがあって、それには自宅のベランダとかが含まれていて、「他の誰も、今までやっていないこと」になっています。

     まあ、でもそれにこだわる必要はないと思うのです。

     最近長男がソフトクリームのコーンを作りたいと言いました。彼は、ある日の夕食にピザを希望し、母が作ったピザ生地の一部を、分てもらいました。長男はコーンフレークかなんかを粉砕し、ピザ生地に練り込み、伸ばし、コーンの形に成形して、鉄板の上でコロコロ転がして焼いて作りました。なかなかおいしかったし、46年生きてきた私も初めて食べたコーンでした。

     コーンなんてその辺でいくらでも手に入るし、調べれば作り方もわんさかあるようです。つまり、「他の誰も、今までやっていないこと」でもなんでもないですが、それでもこれは立派な「自由研究」といっていいのです。

     仮に、コーンの作り方をいろいろググって、それとは違うやり方を考えて挑戦することで「他の誰も、今までやっていないこと」を満たすことはできますが、普通の子の「自由研究」に必須ではありません。

     それどころか、もしあとで調べてみて、どこかの国ではそやって作ってんだよ!とかわかったら、生き残るレシピを独力で開発したわけですから、高い研究能力を持っていることを示しています。

     そして、そのとき私が彼に伝えずにいられなかったことは、「私は人生においてソフトクリームのコーンを作ろうと思ったこともないし、しかもそれを実際に作った」ということです。ソフトクリームのコーンに関しては、彼は私より秀でたのです。小さい輪の中ですが、立派な研究者と言っていいのではないでしょうか。「家族の誰も、今までやっていないこと」にこだわる必要もないですが、もしやったのなら、もう立派な「研究者」として大いに喝采していいと思うのです。

     なんらかの事例について既存の知識を調べてまとめたっていいと思います。それも重要な研究能力の一つです。その中で一つでも親の知らないことがあったら(なくてもまとめあげたのだから)、そのトピックについて、その子はその家のマスターです。

     つまり、「2.他の誰も、今までやっていないこと」に関しては、それにこだわる必要は全くなくて、むしろ、その成果物からどんなささいなことでもいいから、「2.他の誰も、今までやっていないこと」要素を見つけてあげることが大人の役目なのです。「他の誰も」のとこは「親が」でもいいのです。

     ちなみに世の中の基準はもっともっと緩やかです。毎年科学賞みたいなやつの展示見に行ってますけど、 
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