岡田斗司夫プレミアムブロマガ 2017/06/15
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今日は岡田斗司夫のゼミ室通信をお届けします。
DMMオンラインサロンの岡田斗司夫ゼミ室では月に1回オフ会があり、ここで質問や相談を受け付けています。
【質問】上手に風呂敷を畳めたマンガ作品を教えてください
質問者:
以前、BSマンガ夜話で岡田さんは「広げた風呂敷を上手く畳めた数少ない作品」で『デビルマン』をあげていました。
では、他の漫画で上手く風呂敷を畳めた作品というものは、何があるんでしょうか?
【回答】『うしおととら』、『最終兵器彼女』、そしておそらく『進撃の巨人』
『うしおととら』
『最終兵器彼女』
そして、おそらく『進撃の巨人』です。
『進撃の巨人』は5月7日の時点では、まだ途中ですけども、もう畳む手が見えました。
畳み方って、思ってるより遠くから畳まなきゃいけないんですよ。
「風呂敷を畳む」というのは、広がっていた話を、どう最終話までもっていくのかという事です。
『デビルマン』は最終回になって、デビルマン軍団とデーモン軍団との戦いの話になった。
そして最後には神が降臨してきて、地球の創世記が始まった。
最後の数十ページで、風呂敷が3、4倍に広がったんですよ。
それが見事。
『最終兵器彼女』は、モノローグで絶望感を前フリで与えている。
そうすると本来は風呂敷のサイズは小さくなるんですよ。
ところが最後、彼女は地球ぐらいのサイズの宇宙戦艦になって、主人公の上に降り注いできて、主人公はそれに乗ってどこかに行ってしまう。
そんなありえないサイズの風呂敷になって、ちゃんと畳めてしまった。
『進撃の巨人』は壁の外に行く話しかと思ったら、「ついに海を見る事ができたな」と。
そこからラストスパートまで走ろうとしているんですね。
そこからまったく別の世界の話を描き出していて、また風呂敷のサイズを何倍にもしている。
デビュー作でありながら、物語を畳む手順を分かってるんですね。
だから、ここから先はキレイに畳めるだろうと思います。
最後までキレイに風呂敷を畳む時のコツは、最後の最後で風呂敷をメチャクチャ広くする事なんですよ。
お話をキレイにまとめようと思ったら、最後の10分ぐらいでいきなりスケールを大きくする。
そうすると、見いている人間はなんとなく納得しますから(笑)。
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