岡田斗司夫プレミアムブロマガ 2017/08/22

おはよう! 岡田斗司夫です。

今回は、2016/07/31配信「『シン・ゴジラ』を見なければいけない5つの理由~ここが特撮映画の正念場!!」の内容をご紹介します。
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2016/07/31の内容一覧

映画としては65点、『シン・ゴジラ』の致命的な5つの欠陥

 『シン・ゴジラ』の何がすごいかというと怪獣映画としては95点なんですよ。でも、映画としては65点です。ただし、新作の『エヴァンゲリオン』としては120点ですね。実写版の『デビルマン』としても80点は上げれるできなんですよね。「『ゴジラ』を見に行ったら『エヴァ』だった」というすごい映画だったんですよ。
 なので、みんな『エヴァ』の新作を庵野に要求しないほうが良い、今回はちゃんと『エヴァンゲリオン』だったから、ただし『エヴァンゲリオン』第0話と呼んだほうが良いというのは、後で説明するね。
 では、『クローバーフィールド』はどうだったのかというと、僕にとって『クローバーフィールド』というのは映画としては、90点だったんだけど、怪獣映画としては65点だったんだよね。つまり『クローバーフィールド』というのは、映画としてすごくよくできてるんだけど、怪獣映画として何かが致命的に足りない、『シン・ゴジラ』はゴジラ映画としては、ほぼ完璧だし、『エヴァ』としては望んでるもの以上だったんだけども、映画としては「ありゃりゃりゃりゃ、致命的な何かが欠けてるぞ」というのが僕の感想です。

 『シン・ゴジラ』がダメな5つの理由ですね。
 ダメな部分その1「ドラマがステレオタイプで浅い」ですね。
 「ゴジラの出現を預言していた牧五郎という博士が出てきて最初にボートからいなくなる」ってあるんですけど、「あいつなんなんだよ」って話ですね。
 だって映画の中で牧五郎って科学者を同情的に描いてるんだけども、そいつがゴジラをわかんないように予言していて、『機動警察パトレイバー the Movie』の帆場暎一みたいなものなんですよ。
 そうやってわかりきって「僕は先に行くからな」って自殺までしているんですけど、お前がちゃんと言ってれば東京都民数百万人が死んだり家を奪われたりせずに済むのに映画を作っている側はとことん同情的なんですね。
 ちゃんと描けないんだったら、意味ありげな謎の人物を出すのはやめろと、そういう謎の人物でごまかせるほど観客は馬鹿じゃないぞと思います。
 庵野ドラマの悪い癖です。「主役以外の登場人物のIQが著しく低い」ですね。
 主役に反対する大臣とかのセリフがですね。「なんだそれは!」「そんな馬鹿な!」「ありえない!」という紋切ゼリフの連続。そういうのがあって、それは官僚的な高速度のセリフの応酬があるからなんとかごまかせるんですけど、この主役以外のIQが低いという『ワンピース』的なヤンキー根性、つまり「味方はみんないいやつなんだけど、敵は悪いやつに決まってる」っていうEXILE的ワンピース的なヤンキー根性。
 「庵野お前もそんなもんに掛かってしまったのか」って思いますね。
 主人公の矢口っていうのもね、きれいごとの建前しか言わないんですよ。なんでそのきれいごとを言うのかがまったくわからないですね。
 で、避難市民を撮るシーンがあるんですよ。避難所で寝てるシーンとか最後ゴジラがいなくなって安心しているシーンもあきらかに凡庸。あんな凡庸なシーンを撮るぐらいだったらカットしろよって思うんですけど、言い訳みたいに入れちゃうんですね。

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