岡田斗司夫プレミアムブロマガ 2017/12/05

おはよう! 岡田斗司夫です。

今回は、2016/02/14配信「生活保護とギャンブルのメディアリテラシー、心の強さ問題」の内容をご紹介します。
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2016/02/14の内容一覧

人間に無理をさせるための「焦燥感」

「軽い鬱を経験しました。原因は焦燥感にあります。焦燥感というのは視野を狭くし、その一本の道でしか生きていけないと固定観念に囚われ、他人に嫉妬し、周りを見なくなります。ふと周りを見た時、他人からの目に恐れを抱きます。どうすればいいのですか?」

 というふうにありました。
 鬱になったのは自分の焦燥感が原因だと、焦燥感というのは視野がグーッと狭くなって、それしか見えなくなってしまうっていうことなんだけども。
 前に志田未来と結婚しなければならないと思い込んだ高校生の話をしたんだけども。みんな覚えてるかな?
 高校生から投書が来て、で、その人生相談に答えようとしたんだけども、本人は早く志田未来と結婚しなければ、志田未来が大人になってしまうと。
 僕以外に他に好きな人ができたらどうするんだ、岡田さん、早くなんとか答えてください。僕はもうすぐ期末試験なんです。っていうものすごい質問状書いてきて。
 何言いやがるんだって思ったんだけども。

 いや、彼も焦燥感に駆られて視野が狭くなってたんだよ。
 で、こういう焦燥感を抱く、抱かないっていうのはじつは個人の選択ではないんだよね。
 つまり、焦燥感を抱いてるんだよと。
 それしか見えなくなる。それをやめろと言っても無駄なんだ。
 それはねえ、ある種呪いみたいなもので、選べないんだよ。
 たぶんその志田未来と結婚しなければいけないと思った高校生は、何を言ってもたぶんダメなんだ。
 何を言ってもダメなので、そんなことを考えるなと言うんではなくて、そんなことがあったら、もうそれは、天から隕石が落ちてきたみたいな厄災だから、人間には逃げようがないんだよ。

 なので、基本的に逃げようがない焦燥感を持ってしまった時って、どうすればいいのかっていうのに、答えるとすると僕、焦燥感のメリットぐらいしか思いつかないんだよね。
 焦燥感のメリットっていうのでは、たとえばスティーブ・ジョブズっていうやつも、こないだ『スティーブス』の4巻が発売されて読んだんだけども、やっぱ改めて読んだら、スティーブ・ジョブズって明らかにキチガイなんだよね。
 年がら年中焦燥感に駆られて、「AppleⅡは俺のもんだ」って言ったと思ったら、「AppleⅡなんかもう古い、AppleⅢをやるべきだ」っていうふうに言ってみたり、今だったらパロアルト研究所に行って「この斬新なグラフィック・インターフェイスを世間に出すべきだ」と言ったり、とりあえず年がら年中焦燥感に駆られて、年がら年中視野が狭くなって、その結果上手く行った人なんだよ。
 で、要するに結果として失敗した焦燥感と、結果として成功した焦燥感だけが、世の中にあるんだよ。
 べつにスティーブ・ジョブズの頭が良かったからとか、そんなのじゃなくて、スティーブ・ジョブズみたいに焦燥感に駆られて色んなビジネスをやった人って、たぶんこの放送見てる人の中にもいっぱいいると思うし、焦燥感で追い込まれて、一本道しか見えなくて彼女にフラれた人もいっぱいいると思うんだけども、その中でたまたま成功する人もやっぱいるんだよね。

 なので、焦燥感っていうのはそのためにあるんだ。
 人間に無理をさせるため。人間に負担をかけるため。その結果、概ね酷い目に遭うんだけども、それからもう逃げようがないので、こうなったら先人の、自分より前に生きていた人が焦燥感とか視野が狭くなることでどんな酷い目にあったのか、逆にどんな美談があるのかっていうお話を頭の中にいっぱい入れてて、自分の中の焦燥感を薄めるぐらいしか方法がないと思います。

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