岡田斗司夫プレミアムブロマガ 2018/03/20

おはよう! 岡田斗司夫です。

今回は、2015/08/09配信「無職の夏でも大丈夫!オタキングSUMMER2015!」の内容をご紹介します。
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2015/08/09の内容一覧

キングのお勧め3作品

 『ドクター・スリープ』っていうのはさっき言ったその『シャイニング』の話の続編でありながら、前の『シャイニング』を救済するような構造っていうのをちゃんと持ってて、キングって僕は正直言って『イット』からこっち、いわゆる僕一番好きなスティーヴン・キングって『呪われた町』と『ペット・セマタリー』と、あと『ファイアスターター』かな、この3本なんですけども、それ以降のキングっていうのは『クージョ』にしても『クリスティーン』にしても、面白いは面白いんだけども、なんかなあっていうのがあって。
 で、後期キングの『トミーノッカーズ』とか、あと『アンダー・ザ・ドーム』にしても、どうかなって思ってたんですけども。
 最近のキング、特にこの『ドクター・スリープ』とその前のケネディ暗殺を阻止しに行くタイムスリップの話っていうのがあって、これも上下2巻あって、タイムスリップとしては究極だと思う。
 人間が時間を飛び越えて、別の世界に行ったらどんな感覚するのかっていうの、キングの文章力で書いたらすっごい面白いんですよね。
 『ジョジョ』みたいと思うのは当たり前で、『バオー来訪者』っていうのはほとんど『ファイアスターター』のパクリですから、言っちゃっても大丈夫だと思う。
 パクリというのは変ですよね。『ファイアスターター』という上下2巻ある話っていうのを、ジャンプマンガの少年ヒーローマンガとしてすごく短く上手く収めたものとして僕は解釈してるんですね。
 なので、キングは本当にあらゆる創作を目指すものが読んどくべきものだと思うので皆さん、読んでください。
 そう、荒木先生自体もキングのファンだっていうことは認めてるし、あと『ジョジョ』のマンガの中でも『ファイアスターター』っていうのはどっか書いてあったと思うんですよね。なので、本人ははっきりリスペクトしてるっていうふうに言ってると思います。
 翻訳で大丈夫です。キングの翻訳はものすごくレベル高いから翻訳で読んでみてください。

 さっきベスト3は何ですか? っていうふうに聞かれたので『呪われた町』、『呪われた町』すごいよ。
 吸血鬼だよ。吸血鬼って今はもう『トワイライト・サーガ』とかで当たり前だと思ってるんだけども、スティーヴン・キングが『呪われた町』を書いた1970年代かな、にドラキュラモノ、吸血鬼ものを書くアメリカの作家なんか本当に一人もいなかったんだよ。
 書くとした現代もの、文芸ものか、もしくはウエスタンか、もしくはファンタジーものだったらまだちょっとあったんだけども、ホラーでそれも手垢のついたドラキュラ、それもコウモリに変身して日光に当たったら死んで、十字架を恐れるって古典的な吸血鬼っていうのをキングはアメリカの田舎町にまるまる蘇らせることに成功したんですね。
 プロットを聞いた時に本当にどの出版社も「それはないでしょう」というふうに言ったんだけども、読んだらみんなびっくりして争奪戦になったってぐらいすごい話。
 『キャリー』の次に書いたのがそれなんだけども。
 『呪われた町』は本当に小説としての完成度はデビュー作に近いから、そんな高くないんだけども、面白さはもう抜群ですね。
 で、『シャイニング』はもうキングの完成形ですね。
 で、『ペット・セマタリー』はキングの恐怖の完成形かな。
 『ファイアスターター』はね、アクションものとしてすごくいいので『ファイアスターター』『ペット・セマタリー』『呪われた町』を読めばいいんじゃないでしょうか。

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