岡田斗司夫プレミアムブロマガ 2019/01/04
おはよう! 岡田斗司夫です。
今回は、2018/12/09配信「『シン・ゴジラ』予習編は妄想全開!続編を、庵野監督が作ると?ハリウッドが作ると?」の内容をご紹介します。
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2018/12/09の内容一覧
- 『シン・ゴジラ』予習
- 宮崎駿の証言、当時の観客にとっての『ゴジラ』
- 怨念と不条理を描こうとした初代『ゴジラ』
- 『もののけ姫』は宮崎駿のゴジラ
- 庵野秀明や赤井孝美が『ゴジラ』で受けた衝撃
- さしたる用事も無かりせば
- 怪獣映画のお約束
- 庵野秀明が『シン・ゴジラ』の続編を作ったら、こんな話になるはず!(前編)
- 庵野秀明が『シン・ゴジラ』の続編を作ったら、こんな話になるはず!(後半)
- もしハリウッドが『シン・ゴジラ』をリメイクしたら、こうなるはず!
- 溜まった妄想、吐き出した
『もののけ姫』は宮崎駿のゴジラ
だいぶ前に『もののけ姫』を見た時に、僕は「ああ、これは宮崎駿が作った『ゴジラ』なんだ」と話しましたけど、そう考えると、ちょっと納得が行くと思うんですよ。
『ゴジラ』というのは、基本的に『もののけ姫』の冒頭に出てくるものと同じ「タタリ神」なんですね。だから、呪う相手というのは誰でもいいんです。
別に、エボシ御前に撃たれてタタリ神になったからといって、イノシシの神はエボシ御前に復讐するわけではなく、そこから本州を東北の方へと怒りでもって駆け抜けて、その結果、アシタカたち蝦夷の暮らす村を襲いました。それと同じなんです。
タタリ神というのは戦う対象ではないんですね。そうではなくて「その怒りをどうか鎮めてください」と、ただただお願いして、お祓いをして、帰っていただくものなんです。
「もし、死んでしまったんだったら、その場所に塚を築いて、いついつまでもお祀りする」というような対象なんですね。
この第1作の『ゴジラ』というのは、最後は結局「オキシジェン・デストロイヤー」という、科学者が作った勾玉のような存在で、芦沢博士という生贄を捧げることによって、ようやっとお祓いすることができた。鎮めることができたという、お話なんです。「海に帰っていただくことができた」と。
タタリ神だから、当然のことながら、人間が作ったミサイルや大砲とういうものが通用しない。そういうふうに出来ている。
1954年の夏に公開されたというのも、ホラー映画というか、お盆のお化け映画のような流れで公開されているんです。まあ、ピッタリ夏に公開されたわけではないんですけどね。
つまり『もののけ姫』というのが「かつて神であった存在が獣に転落する時代」というのを描いたのだとすると、『ゴジラ』というのは「みんなが忘れていた古代の神が復活して、自分たちを忘れていた人間に罰を与え、そして帰って行った」という話なんですね。
だから、基本的に『ゴジラ』という映画に対して、当時の日本人が持っていた怖さというのは、ちょうど1970年代にウィリアム・フリードキンが『エクソシスト』という映画を発表した時に世界中に与えた衝撃に、かなり似てると思うんです。
『エクソシスト』というのも、プロテスタントが中心のアメリカの中で、そういえば、カソリックの中には、こうした悪魔祓いというものがあった。私達はそれを忘れていたんだけど、そうやって封印していた部分には「お前らが信じている神には、こういった裏側があるんだぞ!」というふうにドンと突きつけられたような怖さがある。
『ゴジラ』も同じなんですよ。戦争を忘れて、繁栄に向かっている日本。「もうすぐオリンピックがやってくる!」と言われていた日本に対して、「お前らの繁栄の影には、戦争によってこんなことがあっただろ!?」というふうに、急に昔のやったやましいことがバッと現れる。
それも巨大な姿になって現れるから、人間に敵うはずがないじゃない。だから、お祓いして、海に帰っていただこう。
こういう流れになっている映画だったんですよ。
(続きはアーカイブサイトでご覧ください)
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