岡田斗司夫プレミアムブロマガ 2019/05/20

おはよう! 岡田斗司夫です。

今回は、2019/05/05配信「【雑談特集】あなたの質問に岡田斗司夫がガンガン答えます!」の内容をご紹介します。
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2019/05/05の内容一覧


ホリエモンロケットが宇宙に到達

 次も先週のニュースの話題ですね。5月4日にホリエモンロケットが発射成功しました。
 高度100キロを超えるという、まあ大変な成果ですね。これは、民間とか日本では、本当に誰もやったことがない成果です。それどころか、海外と比べてもすごい成果です。政府や大学ではなく、完全な民間団体としてここまでやったというのは、わりと珍しい。
 海外では「民間」と言っても、結局は元軍事開発者が参加してたり、ロケットエンジンそのものを買ったりしているので、そうじゃないところから始めたプロジェクトとしては本当にすごいです。ホリエモンロケットはエンジン開発からやっているので、大変だったと思うんですけども。
 早ければ5年以内に、人工衛星の軌道投入できるんじゃないかというふうに言われています。

 前にも話したんですけど、現在の民間の宇宙開発ブームっていうのは、基本的には「通信回線問題」なんですね。
 通信回線が5Gになると、安定性とか、大量のデータを送れる通信容量というのが、どんどん必要になってくる。月とか火星への旅行というのは、あくまで宣伝であって。宇宙に人間を行かせる必要は、宣伝と軍事以外には、あんまりないんです。
 民間が盛り上がっているのは、極論でいえば、スマホみたいなものを1000倍も1万倍も使いやすくするためなんですね。
 「2時間の映画を0.1秒でダウンロードするには、どうすればいいのか?」なんですよ。「『少年ジャンプ』のすべての既存のコミックのデータを3分以内にダウンロードするには、どうすればいいのか?」という高速帯域の話を、僕はしています。
 それらのために必要なのが「無数の人工衛星」なんですね。

 本当言えば「すべてのスマホがWi-Fiの基地局になる」というのが、一番手っ取り早いは手っ取り早いんですよ。
 つまり、「どこかに基地局があって、そこにWi-Fiが繋がった。良かった良かった」ではなくて、みんなが持っているスマホ自体がWi-Fiの基地局になれば、誰かがいるところの1キロ以内はスマホが繋がることになる。
 たぶん、これが一番理想的な、スマホの繋げ方だと思うんだけど。まあ、これはなかなか難しいでしょう。
 あとは、「コンビニとか百均で売っている商品の1つ1つというレベルでGPSをつける」とか。巨大データを扱う時代というのは、そういう発想になってくると思います。
 全員がWi-Fiの基地局を持ちあるいている。100円以上で売っている商品すべてに、GPSがついている。あと、とんでもない数の人工衛星が飛んでいる。そんな世界になってくると思います。

 しかし、前にも話した通り、単に高速通信を可能にするだけだったら、別に人工衛星でなくても構わないんですよ。ドローンでも風船でも、前に話したイオノクラフトでも、とりあえず宇宙を飛んでいるものだったら、なんでもいいわけですね。
 地球上の空を何億ものWi-Fi基地局が飛んでいれば、人工衛星の必要性は半減します。
 なので、ホリエモンロケットというのは、実は時間との競争なんですね。

 今は、人工衛星が一番確実で、一番数が必要だから、とりあえず人工衛星を安く打ち上げる為に、宇宙開発が民間でブームになっている。
 しかし、太陽電池で無限に飛べるドローンとか、無人飛行機とか、風船とか、イオノクラフトとかが開発されれば、それらの人工衛星の価値というのは半減しちゃうんですね。
 まあ、測位を知るためとか、もしくは、地球の空を飛んでいる何十億の基地局の親機としても人工衛星というのは必要だろうから、なくなりはしないでしょうけども。僕は価値は半減しちゃうと思っているんです。
 だから、「時間との競争だな」と。

 でも、こと10年以内に限って言えば、絶対に上向きのビジネスなので、まあ5年以内に人工衛星を打ち上げることが出来れば、かなりの成果ですよね。
 なんだかんだ言っても、民間で、そこまでロケット開発をやってる国というのは、そんなにないんですよ。アメリカと、イギリスと、イタリアはやってないな。フランスは民間で計画はしているけど、まだ上げてないだろうし、イスラエルもやってないですよね。
 なので、実はわりとすごいことをやっている。

 まだ「高度100キロに届いた」ということで、ようやっと「指先が引っかった」ような感じで、軌道速度を出すという難しい段階に達していないので、これからだ、と。
 ここまで行けば、実は完成したMOMO3号というロケットを束ねて、それを「新型のロケットだ!」と称して打ち上げれば良いとも思うんですけど。そういうブサイクなことを、あんまりやりたがらないと思うんですね、彼らは。
 なので、まだまだこれから開発を続けていくと思います。頑張ってください。というか、みんなで応援しましょう。

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