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 前回の第8図からは、▲3三龍とされるのが後手にとって厳しい一着。△同玉▲3四金△2二玉と完全に押し戻されてしまいます(第9図)。

【第9図は△2二玉まで】
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 そこで先手がさらに▲3三銀と王手をするとどうでしょう。以下△1二玉▲3二銀左成までは一直線ですが……(第10図)。

【第10図は▲3二銀左成まで】
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 これ、危なそうに見えて△1一角と打てばなかなか詰まない形です。
 というわけで先手はこの局面、銀を温存したほうがよさそう。代えて▲2四歩と打つのが頓死を狙う一手(第11図)。後手の応手はいろいろありますが……。

【第11図は▲2四歩まで】
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  • △同歩:▲2三銀△1一玉▲1二歩△2一玉▲3二銀左成まで。
  • △3二金:▲同銀成△同玉▲3三銀△4一玉▲4二金まで。
  • △1二金:▲2三歩成△同金▲同金△同玉▲3四金△1二玉▲2三銀△1一玉▲1二歩△2一玉▲3二銀左成まで。
 他、△3一桂(△1一桂)と打つのは▲3三銀で、以下△1二玉▲3二銀左成△2一香が最善の進行ですが……(第12図)。

【第12図は△2一香まで】
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 これは▲同成銀と強く取られ、△同玉▲2三歩成△同桂▲同金となってはもはや適当な受けがありません。
 どうにも先手の攻めをほどく手段がないように思えますが……? 次回に続きます。