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本ができあがると見つかるもの、それは誤植(SE編集者のコラム)
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本ができあがると見つかるもの、それは誤植(SE編集者のコラム)

2021-07-29 19:00
     
     
    こんにちはー!
    ストレートエッジのTMです。
     
    今年も熱い夏がやってきましたね。
     
    さて、今日は編集と校閲の話をしようかなって思います。
    前にも話した気がするのですが、私は編集者としては大きなところから小さなところまで、いろいろな経験してきていて、それこそ雑誌であったり、漫画、小説、教科書みたいなものを作ったこともあります。
     
    色々経験したなかでびっくりしたことがあって、それは書店に並んでいるすべての書籍や雑誌がちゃんとした校閲を通っているわけではないということ…だったりします。

    というのも、校閲って専門技能なので、めちゃくちゃお金がかかるんです。特に最近は出版不況が騒がれる時代ですから、あまり余裕のない本の中には校閲を依頼できずに編集者やることも多いんです。
    あるいは専門書の中には、校正・校閲を依頼しようにもできないものもあったり…。そんなわけで、私も編集の傍らにマネごとをやることも多かったのですが、一文字一文字丁寧に見ていくのは、やりがいもあるのですが集中力がとても必要でとても大変な作業なんですよね。
     

    * * *
     
    さてさて、編集と校閲、似てるような違うような2つのお仕事ですが、それぞれの違いについて、みなさんはわかりますか?
     
    少し前に校閲ガールというドラマもありましたが、普段は校閲って言葉はなかなか聞かないものですし、表にでてくるお仕事でもないから何をやっているのかがよくわからない人、そもそも聞いたことがないって人も多いんじゃないでしょうか。
     
    簡単に説明すると、校閲というのは本や新聞、時にはテレビやインターネットの情報などの文字情報を、世の中に出る前に一文字一文字チェックするお仕事です。誤字や脱字のような間違いであったり、内容におかしなところはないかなどですね。
     
    日本では、奈良時代、今から1300年以上前にはあったようで、写経などが正しく行われていたかを確認していたと聞いたことがあります。
     
    原義としての校正の意味は、引き較べること、つまり較べあわせて誤りを正すことにあたります。というのも、近年パソコン、というよりはDTPが発達するまで文字というのは手書きで書かれることが多く、それを複製していました。インターネットでも「インド人を右に」が有名ですが、手書きの文字を読み間違えることは多いですし、柿(かき)と杮(こけら)、であったり、蝿と蠅のように、一見では違いがわからない漢字もたくさんあります。それらを原稿と引き合わせることが校正や校閲の仕事でした。
     
    とはいえ、DTPが発達した現在では、このような引き合わせの必要性は少なくなりました。皆さんもそうだと思いますが、多くの方は手書きではなくパソコンを使って執筆をされていますから、原稿を元に組版データを作成する際に、内容が変わってしまうことが大きく減ったんですよね。その代わりにというわけではないですが、校正者に求められているウェイトが増えたことに「素読み」です。
      
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