憧れはあるけれど、具体的に実現するとなるとなかなか動き出せない。そんな時はひとまず、「見てみんと」。この春オープンした、ひろしま空き家バンク「みんと。」を紹介する。
ひろしまを、見て「みんと。」
名前の由来はハーブの「ミント」、と「~してみないと」というときの広島弁「みんと」。
空き家を、育てやすく長持ちしやすい「ミント」に例え、新しい芽を伸ばすことができるミントコンディションな家との出会いを応援している。「ひろしまを、見てみんと。」の想いを込め、広島県内の空き家情報を紹介するサイトだ。
同じように見えて、二つと同じものが無い
ミントの葉のように、空き家もオンリーワン。
あなた次第で、いろんな可能性の芽を伸ばすこともできます。
まずは、見てみんと。
「海が近い」など、検索項目だけでわくわく
広島県内の市町から提供を受けた空き家物件情報を掲載しているのだが、その検索項目が興味深い。
「海が近い」「山が近い」「川が近い」「島」「古民家」などなど。これだけ聞いて、わくわくしてくる人は少なくないはず。試しに検索してみると、つい見入ってしまうような物件がずらりと並ぶ。もちろん、種別や価格など通常の項目でも検索可能だ。
まずは活用事例で想像をふくらませて
「みんと。」では、借り手・買い手が見つかった空き家のその後を紹介している。活用事例を少しだけ見てみよう。
「自然の多い場所で子育て」を目的に移住した家族安芸太田町の空き家バンクで見つけた物件を改修し、家族5人で暮らす住まい。
「自然の多い場所で子育てしたい」と、広島市内から移ってきたという。古さも残しながらも、現代的な生活が送れるかたちに改修されている。
大学の研究ベース兼地域のコミュニティ近畿大学の講師が「田舎で建築を考えてみたい」と古民家再生を進める東広島市の物件。学生の研究スペース兼、地域のコミュニティスペースとして活用する予定とのことだ。
学生たちも積極的に再生作業に参加している。
有形登録文化財を改修したゲストハウス尾道空き家再生プロジェクトにより、2016年3月にオープンしたゲストハウス。築100年近い有形登録文化財を職人さんと100人近いボランティアスタッフの協力で改修。港町尾道を見渡せるロケーションも魅力だという。
活用事例には、空き家を選んだ理由や再生の工程などが詳細に掲載されている。「もし空き家に住むなら」「もし空き家で何かはじめるなら」……そんな想像をしながら覗いてみよう。
カメラマンよる物件紹介、広島M不動産
「みんと。」のもう一つの特長が、広島M不動産。岡山在住の写真家で、ヒゲとメガネというクリエーターを紹介するWebメディアの運営者でもあるイシイコウジさんによる、ブログ形式のコンテンツ。
実際に足を運び、古民家・珍しい間取りの住宅・きれいな夕日の見える住宅など空き家の隠れた魅力を、ほどよくユルい文章で紹介している。
このイシイさん、とくに空き家にゆかりのある人物ではないというところがいい。フラットな視点で綴ってあるので、「空き家ってどうなんだろう」と気になり始めた空き家ビギナーでも、気軽に読み物として楽しめる。
物件を探すだけでなく、空き家の活用例や隠れた魅力など、読み物として誰でも楽しめるのが「みんと。」。
広島で自分に合ったこだわりの空き家を探したいという人はもちろん、都市部からの移住を考えている人・リノベーションをしてみたいという人も一度覗いてみてほしい。気がついたら、夢中で空き家を検索しているかもしれない。
[みんと。]