コーヒーが好きで、朝に淹れるコーヒーや仕事中に飲むコーヒーが習慣化している人は多いでしょう。では、そのコーヒーはどのように選んでいますか? スタバ、ファミマ、といったお店の名前、豆の産地や挽き方、ブレンドなど人それぞれですが、実際のところ、コーヒーは基準が多すぎて選びにくく、味もわかりにくい飲み物と言えます。
コーヒーを「味だけで選ぶ」という価値
コーヒーはワインのように多様で、生産地や焙煎の強度、ブレンドなどによって大きく味が変わってしまう飲み物です。それに、「万人にウケる完璧なラーメン」が存在しないのと同じで、誰もがおいしいと口を揃える完璧なコーヒーは存在しません。
そこで、「Cottea(コッティ)」というコーヒー豆ブランドの専門店はこう考えました。
「コーヒーにおけるすべての味を書き出した早見表」があれば、コーヒーはもっと選びやすくなるんじゃないか?
このシンプルでわかりやすいアイデアは2017年3月に着想され、8カ月後の同年11月には、下のコーヒーマップが完成しました。
一見シンプルに見えるこのマップは、コーヒーの味だけを基準に作られていて、産地、焙煎、ブレンドといった味以外の情報は別紙にいちおう載っている程度の扱いです。これは、産地の情報ではなく、純粋な味で選んでほしい、というCotteaの想いから実現したものです。
そもそも、コーヒー豆の産地情報は、本当の意味でコーヒーの味を表していません。産地以外の基準(例えば、焙煎強度、挽き方、淹れ方、ブレンドといった要素)で味は変わってしまうからです。Cotteaは最終的にコーヒーを飲むときの味に番号をつけているため、コーヒーを飲まずして味を選ぶことができる、というわけです。ただ、それぞれの番号の豆を作るためのレシピ、特に焙煎のタイミングは非常にシビアです。このため「各種のセンサーを細かく統制する焙煎機」を導入し、番号に合わせた正確な焙煎ができる体制を作っているそうです。
気分に合わせてコーヒーを飲み分ける
いくつかの番号を実際に飲んでみて、各番号の味は確かに違いを楽しめるほどの違いがありました。特に100番と200番といったように、百番台の数字が変わると味の違いは顕著にわかります。私見も交えて、簡単に解説しておきます。
200番台のコーヒーはいわゆる日本人が好む深煎りのコーヒーという感じで、適度な苦味と深み(ボディ)が特徴です。反対に、100番台は色が薄めでスッキリした味わいが特徴。「コーヒーを飲むと胃の調子が…」という人でも飲めそうな優しさがありました。300番台と400番台は酸味が入ってくるので人によっては飲み慣れない類のコーヒーになってくるのですが、300番台はブルーボトルコーヒーに近い味のようです。
いくつかコーヒーを飲んでみて感じたのは、「このコーヒーは朝に飲みたいコーヒーかも」といったように、1日の中で特定のコーヒーを飲むシーンが想像できたことです。例えば、100番台のコーヒーはあまり時間がない朝でもクイッと飲める感じで、200番台は仕事の合間に気分転換をしたり、仕事をしながら時間をかけて飲んだり、というイメージがわきました。週末は、400番台のような未知の味を試してみるのもおもしろいかもしれません。
コーヒー初心者こそ試してほしいツール
それでは、Cotteaを実際に使っているユーザーはどんな人なのでしょうか? 最初は、よほどのコーヒーマニアだけかな、と思っていましたが、実はコーヒーにハッキリとしたこだわりがないコーヒー初心者のユーザーが全体の約7割なのだそうです。たしかに、味というわかりやすい基準でコーヒーを選ぶので、エチオピア産、タンザニア産といった背景知識がなくても選びやすいでしょう。「どのコーヒーも同じような味がする」と思っているような人ほど、コーヒーについての学びは多そうです。コーヒーマップが決まっていて、自分のペースで飲み進めていけるところも、初心者にとってはユーザーフレンドリーだと思いました。
そんなCotteaは、2月28日までの期間限定で、コーヒーマップのコーヒーを自宅で飲み比べできるドリップバッグの注文を受け付けています。
興味がある人は、ぜひ一度試してみてはいかがでしょうか?
Image:machi-ya
Source: machi-ya
(大嶋拓人)