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最初から「子ども部屋」を作るべき?夫婦が見つけた最適解は、改装の余地を残した中古のリノベーション物件(千葉県船橋市)|みんなの部屋
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最初から「子ども部屋」を作るべき?夫婦が見つけた最適解は、改装の余地を残した中古のリノベーション物件(千葉県船橋市)|みんなの部屋

2020-04-08 12:30
    #stayhome 家で楽しもう!

    ルーミーは自分たちの得意な「部屋ごもり」のアイディアやノウハウ、

    おすすめアイテムをシェアしていきます。

    人生には、大きな決断を求められるときがあります。「家を買う」ときは、紛れもなくそのひとつでしょう。

    千葉県船橋市に暮らす永野さん一家は、3年前にリノベーションを前提に中古物件を購入。その後息子のあつとくんが生まれ3人暮らしになりましたが、将来、何人家族になるのかは、購入当時はまだ全くわからない状況だったそうです。

    そこで夫妻が求めたのが、「暮らし方の変化に応じて柔軟に対応できる住みよい家」でした。

    一体どんなお家なのでしょう。興味をそそられて、お邪魔させていただくことにしました。

    名前:永野雄一さん、綾乃さん、あつとくん
    職業:IT系会社員(雄一さん)、制作会社勤務(綾乃さん)
    場所:千葉県船橋市
    面積:約70㎡
    家賃:3500万円(内リノベーション費用1000万円)
    築年数:築20年

    お気に入りの場所

    作業スペースでもあるキッチン

    ご夫妻それぞれのお気に入りの場所は? とお聞ききすると、「彼女はキッチン」、「彼はトイレじゃないでしょうか?」とお互いにパートナーのお気に入りスペースを即答。

    キッチンについては、部屋に入った瞬間から、聞かずして明らか。全体に統一感を持たせた空間のなかでひときわ存在感を放っていて、こだわり作られたことが見て取れます。

    綾乃さんには、“収納”に一家言がおありでした。

    「キッチンには生活必需品が密集していますので、いかに上手に収納していくのかを意識して設計してもらいました」(綾乃さん)

    家事と仕事を両立させるために、キッチンに作業台も設けたという綾乃さん。家で仕事をするときは、いつもここなんだそうです。

    また、キッチンと洗面台を隣り合わせに設計したことも、家事と仕事と育児を同時進行でこなすのに便利に働いているのだとか。

    「息子がまだ小さくて、朝の支度をしている少しの間も目が離せないので、歯を磨きながらリビングを確認できる設計になっているのは便利です」(綾乃さん)

    実用面にこだわって、グレードアップしたトイレ

    いっぽう、雄一さんお気に入りの場所はトイレ。「わかるわかる」って頷いた男性読者は一定数いるのでは?

    「恥ずかしながら、お腹が弱いんです。だから、トイレはなるべく快適な空間にしたかったんですよね。と言っても、メーカーのグレードを上げたことと、手洗いを落ち着いてできるようにトイレ本体と分けたことくらいなのですが。

    予算オーバーになっても、そこだけは譲れなかった……」(雄一さん)

    この部屋に決めた理由

    永野夫妻がこの家を購入したのは5年ほど前のこと。

    もともと通りふたつ挟んだところに賃貸を借りていたから土地勘があったこと。ふたりとも千葉の出身だったこと。そして、都内への通勤アクセスがよかったことなどから、この場所を選んだそうです。

    譲れなかったのは、広さと内装インテリア。

    綾乃さんいわく、「船橋付近でこれくらいの広さの新築を探すと、どうしても予算オーバーでした。新築を買ったら内装やインテリアは固定ですし。それよりは、物件費用を抑えて自分たちの自由なデザインにしたかったんです」ということで、中古物件を購入してリノベーションするという選択になったようです。

    悩んだのは家族が増えたときのことでした。当時はあつとくんが生まれる前だったため、最初から子ども部屋を作るべきかどうか、おふたりともかなり悩んだのだとか。

    「けっきょく、『ひとまず、作らない』ことにしました。リノベーションをお願いしたEcoDecoさんからのご提案です。

    将来的に子どもができて成長したら、その時に考えようということで、リビングに壁を設けることができる設計にしていただきました」(綾乃さん)

    これは、かなりあるあるな悩みなのではないでしょうか。家の購入を考える世代は、同時に子どものことも考えていることが少なくありません。

    不確定要素も多いだけに、正解はひとそれぞれではありますが、「改装の余地を残したリノベ」って、ひとつの最適解なのかも。

    残念なところ

    仲間ハズレの電子レンジ

    白、黒、木目を基調に色合いを統一することで、クリーンで洗練された空間を生み出している永野家のリビング。たとえば壁に取り付けられたスイッチは、白と黒の2色。

    「白い壁には白のスイッチ、グレーの壁には黒のスイッチを配置しています」など細部にこだわりがあり、それだけに、選ぶ家具や家電のちょっとした配色に違和感を覚えることもあるようです。

    「白色の電子レンジだけ、前の家から使っているものなんです。ほかは黒で統一しているのですが……。

    壊れるの待ちなのですが、思った以上に丈夫で(笑)。長年頑張ってくれているんですよね」(雄一さん)

    あこがれの、ルーフトップバルコニー?

    大きな観葉植物を育てたり、ビール片手に友人たちとホームパーティを開いたり、愛用のアウトドアギアを広げて愛でてみたり……。

    聞くだけで豊かな家時間のイメージが膨らんでしまうルーフトップバルコニー。

    実は、永野一家の部屋には56.4平米もの広さをもつルーフバルコニーがあるのです。なんてうらやましいんだ……! と魅力をお聞きしようとしたところ、返ってきたのは予想外な反応でした。

    「正直、バルコニーの使い途に困っています。ちょっと前まではウッドデッキを備え付けていたんですが、去年の台風のときに、危なかったので撤去しました」(雄一さん)

    「一時はプランターで野菜を育てていました。でも土のリサイクルが必要で、その処分が結構大変だったので辞めてしまったんです」(綾乃さん)

    大きなバルコニーを、現実的に活用していくことってなかなか大変みたいです。

    お気に入りのアイテム

    文字通り“紅一点”なソファー

    雄一さんのお気に入りは、あたたかみのある生地感とカラーが特徴のソファ。色合いと素材を統一した部屋のなかで、“紅一点”的存在です。

    「姉の家に似たようなソファがあって、同じようなのがいいなと思って探していました。

    ようやく見つけたのが、この『飛騨産業』のソファ。一目惚れでした」(雄一さん)

    完璧なゴミ箱

    綾乃さんのお気に入りは、もちろんキッチンに。でも、「ゴミ箱」というのは少し意外でした。

    「『シンプルヒューマン』というブランドです。45Lのゴミ袋をフルで入れられるサイズと、蓋がゆっくり閉まる仕様が気に入っています。

    このゴミ箱ありきで収納スペースを設けてもらったほどです」(綾乃さん)

    たしかに、ゴミ箱がキッチン下にぴったりと収まっていて見た目スッキリ! 

    ゴミ箱単体というより、それを収まり良く置ける空間全体が気に入っているのだとのこと。気に入った家具優先で設計できるのも、リノベの醍醐味ですね。

    暮らしのアイデア

    無印良品やテプラを重宝! 奥行きまでしっかり活用

    クリーンで洗練された空間を維持するのに欠かせないのが、綾乃さんの収納術。

    失礼して廊下一面のクローゼットを開けさせてもらうと、無印良品のボックスやテプラを使って、細々としたものや必要な書類等が、わかりやすく整理されていました。

    使っているのは、スマホ連動する「brother」のテプラメーカー

    「単純に好きで、半分自己満のようなものです(笑)。きっちり収めるのが、とにかく気持ちよくて。

    たとえば子ども用品は、成長とともに使わなくなっていくものもあるので。そうしたものは奥に、反対に、頻繁に使うものを手前に配置するなど、奥行きもしっかり活用しています」(綾乃さん)

    見えないところは、IKEAにおまかせ!

    綾乃さんこだわりのキッチンには、収納棚がたっぷり。なかには、キッチン用品が整然と収まっています。

    「じつは、内側のスライド棚はIKEAで購入したものなんです。見えないところはリーズナブルな材を使ってリノベ費用を抑えました」(綾乃さん)

    ちなみに、玄関脇のシューズ棚に使われている棚板は、前の住人が使っていたもの。これで、板代はゼロ

    洗面所や廊下の収納にも、同じようにIKEAの棚や扉を使ったそうです。

    可能な範囲で費用を抑え、抑えた分を、こだわりたい部分に回す。ちょっとしたことですが、リノベの鉄則かもしれませんね。

    これからの暮らし

    配色や材など、基盤とするエッセンスを統一しながら、夫妻それぞれが重きを置く場所にこだわりを注ぐことでできあがった部屋。シンプルで洗練されていながらも「頑張っておしゃれした」感がないのは、あくまで、おふたりの生活に沿って生まれた空間だからでしょう。

    目下の関心は、バルコニーの使い途と、あつとくんの部屋をどんな風に設けるか。

    たぶんこれまで通り、一家のライフスタイルや好みにしたがって、しかるべき空間に向かってゆく。そんな気がします。

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