「ルーミー野菜図鑑」として、西洋野菜を中心とした、新種の野菜を取り上げていきます。
まず最初にご紹介するのは「コールラビ」。カブのように見えるけれど…実はキャベツの仲間です。
ドイツ語で「コール=キャベツ」「ラビ=カブ」という意味なので、つまりは直訳すると“キャベツカブ”というほど紛らわしい。
明治時代には日本にやってきていたそうですが、なかなか定着せず、最近になって日本各地での栽培が増えてきています。
春、夏、秋と種まきができる点と、暑さや寒さに強いところが、育てる側としてはうれしいと農家の方は話していました。
さて、食べる側として一番気になるのは味ですよね!
和食にとても合うやさしい甘味をもっています。生でもOK、加熱してもOKという万能素材なので、お漬物やサラダ、酢の物にしてシャキシャキとした食感を楽しむもありです。他の野菜と合わせて、塩でサッと和えるだけでもおいしくいただけます。
煮崩れしにくいのでスープや煮込み料理、炒め物にしてもOK。
栄養素はキャベツと同様、ビタミンC、U、食物繊維などを含むので、美肌、風邪予防、胃もたれ解消、便秘解消に効果が期待できます。葉を食べるキャベツに比べ、肥大した茎を食べるのでビタミンCの損失も少なく、加熱してもビタミンCが壊れにくいのも特徴です。
コールラビには薄緑色と赤紫色の2種類ありますが、両方とも皮をむくと可食部は薄緑色です。
皮は固めなので厚めにむきますが、赤紫色の皮には紫色の栄養素「アントシアニン」が含まれているので、捨ててはもったいない。ぜひ細めに切り胡麻油で炒め金平風にしてください。コールラビは中華料理でも使われる野菜なので胡麻油との相性も抜群です。
皮をむくときに茎と葉も一緒に切ってしまいますが、内側の細い茎は外の太い茎に比べ柔らかいので、味噌汁や炒め物の具としてぜひ使ってあげてください。
先日、取材に行った鎌倉の野菜市場にはたくさんコールラビが並んでいました。
ぜひ海や大仏を見るついでに、市場にも寄ってみてくださいね。