そこでDIY系サイト「Instructables」のユーザーであるcraftclarityさんは、ベーコンの縮みを防ぐのにもっと科学的で綿密なアプローチがないかと思い、良く知られた裏技をいくつか選んで検証してみました。どれが一番効果的だったと思いますか? 実は、昔ながらのオーブンで焼く方法です。
実験では、調理中のベーコンの縮みを防ぐには低温のオーブンでじっくり焼くのがベスト、という結果が出ました。craftclarityさんはオーブンやフライパンで焼く前に水で洗う方法を試し、対照群としてまったく洗っていないベーコンも同じように調理して出来上がりを比較しました。
また、185度で10分焼くだけで最高のうまみが引き出せるという説についても、本当なのか検証しています。その結果、水で洗ってもそれほどの効果はないことが判明しました。確かに縮みにくくはなりますが、その割合を最大で50%減らせるという話は、誇張だということがわかったのです。
この実験ではまた(ある程度予想がつく話ではありますが)、調理時間を長くすれば、温度が低くても良いことがわかりました。前段で挙げた、185度で10分というやり方ではあまりにも時間が短すぎて、ベーコンはほとんど生のままでした。そこで、オーブンで焼く時間をもっと適当と考えられる30分に延ばし、ベーコンのパッケージに書かれている、フライパンで8~10分焼く調理法とできばえを比較しました。
どちらの実験でも、比較対象用の何もしないベーコンと水で洗ったベーコンを同時に調理し、調理後はペーパータオルで押さえて脂分を切っています。
さて、その結果は? 実は調理法によってベーコンの縮み具合に大きな差は認められませんでした。実際、この実験でわかったことがあるとすれば、ベーコンの縮みを最小限に抑えたいなら、オーブンで調理するのが正解ということです。
水洗いしたベーコンとそうでないベーコンの間では、出来上がりのサイズにほとんど違いは出ませんでした。ただ、肝心の味の面では、試食した人の一部から、水洗いしたベーコンは「パサパサしている」との感想もありました。調理前に水洗いすることで、うまみが詰まった美味しい脂肪の一部を取り去ってしまうわけですから、確かにそうなるのも納得です。カリカリした感じは増しますが、味が良くなるとは限らないわけです。
では、この実験の結論は? ベーコンの味を一番引き立ててくれるのはオーブンだということです。実験の全容を知りたい人はこちらのリンクからどうぞ。ベーコン好きには一見の価値ありですよ。
Preventing Bacon Shrinkage: An Experiment[Instructables]
ベーコンの縮みを最小限に抑える調理法が判明:実験結果 /(長谷 睦、吉武稔夫/ガリレオ)ライフハッカー[日本版]
A Scientific Approach to Minimizing Bacon Shrinkage /(Alan Henry)[米版]