姉が結婚した。

生憎の雨模様だったが、結婚式の雨は「雨降って地固まる」が常套句。フランスでは、雨粒は神様が遣わせた天使だという伝説もある。縁起が良いというのは、せめてもの慰めだろう。

式は神前式で粛々と執り行われた。
格式高い由緒有る御家柄の義兄さんは、紋付き袴がとてもよく似合っていた。対して、父に似て背の小さな姉は日本人形のようだった。