2013年3月1日 かねてより話題となっている「インターネット選挙」について『民主党・みんなの党 合同記者会見』が行われました。記者会見の模様を書き起こしでお伝えいたします。
ー「インターネット選挙運動解禁法案・公職選挙法の一部を改正する法案」を本日提出をいたしましたが、こちらに関する「民主党・みんなの党の共同記者会見」を開催いたします。まず、民主党の「ネット選挙解禁運動」小委員長の鈴木寛さんからお願いいたします。ー
鈴木:今日は皆さまお忙しい中、お集りいただきましてありがとうございました。本日の(AM)9時に民主党・みんなの党、両党共同で「公職選挙法の一部を改正する法律案」「インターネット選挙運動解禁」に関する「公選法」の改正法案を衆議院に提出いたしましたので、皆さまがたにご報告を申し上げます。
今回の民主党・みんなの党、まさに「民・みん案」を提出した理由ですが、私たちは選挙の主役は、決して政党・候補者ではなく、まさに「一般有権者の皆様方」で、国民本位の解禁が必要であるということを考えております。その観点から一般有権者・政党・候補者のいずれも、インターネットによって可能となるホームページ・Twitter、Facebookなどのソーシャルネットワークサービス・電子メールこのいずれをも基本的に行えるようにする、という案を提出させていただきました。
インターネットという便利なコミュニケーションツールを、有権者も政党も候補者も駆使して政策議論、あるいはより良い社会のあり方、こうしたことをみんながネットを使って熟議することによって、日本の政治文化を変え、新しい民主主義を作り、その一条になる為に今回の「インターネット選挙解禁運動」案を提出させていただきました。自公の考え方と我々の考え方の最大の違いは、まさに一般有権者のメールを解禁するのか、しないのかということですが、じつは平成22年の自民党案で、メールは全面解禁ということでしたので、基本的には当時の考え方と同じということです。しかし今回残念ながら、自公案からは一般有権者のメールは解禁しないという提案がございました。協議を重ねてきましたけれども、将来においてもメール全面解禁について確証が得られませんでした。
しかしながら、今日からもう既に3月であります。わたくしたちは何が何でも次の参議院選挙で「インターネットの選挙運動」を解禁したいと、強い思いをもっております。そうした時間的な制約から、水面下での各党協議ではなく、国会にそれぞれの党が法案を提出して早く審議に入り、その審議を通じて更なる「より良いあり方」を探って行き、参院選になんとしてでもこの解禁を間に合わせるため、今回の法案提出ということに至ったということでございます。以上が今日の趣旨ですので、よろしくお願い申し上げたいと思います。ありがとうございます。
ーそれでは法案の共同提出者で、みんなの党の本件の責任者、参議院議員の松田公太さん、よろしくお願いいたします。ー
松田:みんなの党・参議院議員の松田公太でございます。今、鈴木寛さんからもお話がありましたが、本日朝9時に共同で法案を衆議院に提出させていただきました。みんなの党はすでに去年2回、「インターネット解禁法案」という法案を参議院のほうですが提出させていただいています。その時も有権者、「一般有権者に対するメールの解禁」は当たり前ですが入っておりました。ですから今回民主党さんと出させていただいた案と殆ど一緒の案ということになっております。
なぜ、そこにそんなにこだわるかということですが、これは、みんなの党の設立の趣旨に合致する話で、「より多くの国民の民意を反映させながら政治をしなくてはならない」という思いを強く思っている訳でございます。ですから法案を提出しましたし、去年の衆議院議員のアジェンダー(マニフェスト)にも明確に「インターネット選挙解禁を達成する」と書いておりますし、その理由も「多様な民意を反映させるため」「政治にどんどん参加していただくため」と書かせていただいております。
自公案では残念ながら「メールが有権者に解禁されない」ということで、これでは我々は納得できないと、過去5回に渡って協議会が開催されたわけでございますが、一貫してそこの部分は強く主張させていただいた次第であります。非常に残念な状況なのですが、もう一度、自民党さん、公明党さん、現段階で与党案に賛同をしている他の政党の皆さま方にも、何の為の「インターネット選挙解禁」だと、よくお考えいただきたいと思うのです。勿論、候補者や政党がより選挙で闘い易くすると、それもひとつあります。それ以上に一般有権者がもっと参加できる選挙にしたいです。
安倍総裁が元々「インターネット選挙解禁」するといったその理由は「投票率を上げるため」だと明確におっしゃっていました。だとしたら、なぜ一般有権者にだけ規制を残すのかと、非常に大きな疑問がある訳です。よくありがちなことだと思うのですが「国民の為に」と初めは言いながら、会議を進める中で政治家同士が集まると、元々の理念とかけ離れてしまったという法律が多々あったということです。今回もそうではないかと、たいへん残念で仕方がありません。本当にこのまま行くと国会議員の国会議員による国会議員のための「インターネット選挙解禁」になってしまうのでないかと、わたくしは感じております。以上です。