常備薬

空気と空気の合間を縫いながら気持ちという頼りない霧が舞う
通りと通りの狭間を駆けながらカラダというわずかな霜がゆく

つららはタイヤのホールに育ち
つららは軒先シェードに侍る

10万もの亡骸を今すぐかき集めて火をつけろ
何重もに括られたそれらを吐き捨てて火をつけろ