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ブルックリン物語 #60 スウィングしないと意味がない ”It Don’t Mean a Thing “(If It Ain’t Got That Swing)
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ブルックリン物語 #60 スウィングしないと意味がない ”It Don’t Mean a Thing “(If It Ain’t Got That Swing)

2019-05-09 18:00


    人間の首、肩、背中、腰、膝、肘、手首、手の甲、指、は全てが繋がっている楽器である。


    だからどこか一つに変調があると必ず別の何処かに影響が出る。ピアニストは手が商売道具だが、指や手だけではなく全身が音を奏でるマレット()のようなものだ。マレットは膝も腰も背中も首ももちろん肘も肩も全てが共に振り子のように力を分け合って共鳴する。

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    弾き終わった直後の炎症は、氷水で冷やす。しばらくたって筋肉疲労の腫れが引くと今度はホカロンで温める。この「冷やしてから温める」タイミングがコツなのだ。これに成功すると毎日だってピアノは弾ける。ストレッチ、マッサージをしたり歩いたり姿勢を正したりするのも大切だ。マレットの強さはしなやかさをどれだけ保つかということでもあるからだ。

    スウィングしないと意味がない。It Don’t Mean a Thing .(If It Ain’t Got That Swing)


    去年のカウントダウンの直前、年を越すとすぐに始まるツアー用に日本に送る小包を抱え郵便局へ行った。その帰り道にぎっくり腰になった。

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    そんなこと万が一起こったら大変なことになるのでそうならないように細心の注意を払い、少し歩いて少し休んでを繰り返しながら用心深く郵便局の窓口まで行ったのにそれは起こった。もうすぐ僕の順番だと思ったその時、気の荒い若者が後ろから僕を追い越そうと背中を押した。で、僕も思わずそれをかわそうとして体をほんの少しひねったのだ。ひねりつつ腰の位置も少しだけ低くして自分の荷物を移動させようと押したのだ。その時の思いがけない不自然な動きが腰に変調をきたした。たまたまの外力という奴だ。

     
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