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社員教育の失敗。褒める技術とかコーチングの前に知っておくべき7つの事
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社員教育の失敗。褒める技術とかコーチングの前に知っておくべき7つの事

2016-09-30 19:00

    はひふへほ~ ばいきんまんを崇拝するブラック企業社長の濱野です。

    9期目に入って、社員教育で失敗した事。うまくいった事をあわせてお伝えできればと思います。

    実はですね。私は塾講師のアルバイト経験がありまして、巷では「良い先生がいる」という噂が広まり、直々に家庭教師の依頼が来ていたんです。私のちょっとした自慢であり自信になっています。伊達に顔が林修先生に似てると言われておりません。

    では、なぜ、社員教育に失敗するのか。いや、社畜教育に失敗するのか。。。

    褒める技術とかコーチングとかをいくら覚えても、根本が間違ってると全て無駄だと思い知らされたことを共有したいと思います。

    banner-misaki

    1,そもそも完璧な教育方法はない。

    社員教育の失敗とはそもそも何でしょうか。10人教えて10人皆が”教える方”も”教わる方”も満足の行く結果になる事は不可能です。 

    教育結果を3つに大きく分けるとします。「成長に成功する・やらないよりマシ・やって損した」働きアリの法則と同じく2:6:2で分かれます。

    高校から優秀な上位2割を集めた大学でも、同じように2:6:2で分かれます。

    後輩社員に必死に教えても響かない。伝わらない。最後には教えてる上司の方が病んでしまう。

    そんな事を数多く見てきました。

    ぶっちゃけ私も毎年心が折れそうです。ちなみにストレスから歯を食いしばりすぎて奥歯が折れた経験がございます。歯医者さんもビックリしてました。

    どうしても合う合わないの相性があります。「自分の教育はこれだ!」と割り切る事も大切です。

    だから学校は色々なタイプの先生がいるのです。優秀な学校は様々な優秀なタイプの先生がいます。

    それでも全ての生徒を満足がいく結果を出す学校は存在しません。

    完璧がないからこそ、教育で悩む。 

    余計なストレスを貯めて自分が病まないためにも、「教育とはそもそも悩んで苦しむ事だ」と知っておく事が心構えとして必要だと思います。

    misaki

    2,目的が噛み合ってない

    なんで塾では生徒をうまく教えられて成績も上げられたのに、会社では塾ほどうまく行かないのだろうと考えてみました。

    塾はみんな「学校の成績をあげるため」に来ています。進学するために入塾します。目的が揃っているんですよね。

    社会人になると会社には「お金をもらいに来ている」ので、お金がもらえれば目的が達成されています。

    雇い主は「利益をだしてもらいたい」「利益をだして出世して活躍して欲しい」と思っているので、ここの目的の違いの差分だけ苦労します。

    ですから、多くある高校進学塾で、すべての生徒がエスカレーターで大学まで進路が決まっていたら、先生も社員教育同様ものすごく苦戦するかと思います。(決して学校の先生の教育のほうが楽とは言っていません)

    サッカーをやりたくない子が、地域のサッカーチームに入ってちっとも上達しないのに似ています。

    なぜ教育されるのか」「教育の先に何があるのか」ここをしっかり見定めて「目標」を目指させる事が必要です。

    ぶっちゃけ、一番むずかしいです、これ。。。

    出世したい。昇給したいって言うから、必死でアレよコレよと教えてるのに、まっっっったくやらない!! 本も読まねぇ。俺が必死で進めて貸したスターウォーズ1~3のDVDも見やしねぇ。

    まあ、これは生徒でもいました。成績上げたい!って言いながら宿題やらない。

    人間そんなもんです。 

    何回も何回も目的を伝えましょう。目標を確認しましょう。目的達成のために熱意の火を灯しましょう。

    misaki

    3,強制的に実行させるのが教育である。

    塾では先生と生徒で年の差もあるし、教団上に立つので主従関係が明確でした。

    先生としては自覚と責任をもって「宿題やりなさい」ということができると同時に、生徒の方も「やらなければ」と強制的な指示が有効でした。

    ですが、社会人になると、一人前の大人だからと課題を出す方も遠慮しがちになります。「スキルアップしたいなら、この練習をしたほうがいいよ」となるのです。

    また、塾での宿題のように社会人になって強制課題を出すと「これって残業なんじゃないのか?ブラックだよな」と捉えるようになります。

    学生の頃は「やらなけばいけないこと」と自覚があったものが、「不法なものをやらされている」という感情が少なからず出てきます。より成長に必要なはずの課題をやらなくなる流れになってしまいます。

    心を鬼にして新人に課題を強制すると、鬼のような労基がすぐに飛んできます。これを経営者界隈では”労鬼”とも呼んでいます。

    教える方の対策としては、潔く勉強の時間にも給料をあげて叩き込む。
    もしくは学校と称して学費を徴収して学生と同じように叩きこむ。どちらかになると思います。

    中途半端に業務後に教えるとブラックだぁと言われてしまうのです。

    この証拠に、ある程度の規模になるとスクール運営をする会社も増えてまいりました。時代にあった新しい採用モデルの誕生です。

    そりゃそうですよね。

    社員教育にお金を使う。さらに給料も払う。だったら学校運営してガッツリ教えたらいいじゃないかと。

    話がそれました。

    教育とは強制です。強制的に実行させて習慣を身につけさせる事が教育です。

    相手に委ねるのは自己啓発であって教育ではありません。 また、何かを伝えるだけでは教育だけでなくアドバイスです。

    強い組織は教育体制がしっかりしていると言われています。

    教育体制がしっかりしているというのは「強制して実行させて、良い習慣を身につけさせている」事になります。

    教育と自己啓発を区別しないと、教育を頑張ってるのに結果に現れないと嘆くことになります。

    それにしても「会社が給料を払って、さらに教育費用も負担するのが当たり前だ」という風潮は本当に納得が行かないです。

    奨学金みたいに縛ってやろうかな。「この研修は3年以内の自主退社だと研修費●●円を請求しますが受けますか?」って。

    i-kyouiku

    4,成長するには成功体験が必須。

    自分がレベルアップをするのは基本的には辛い事です。スポーツの練習・筋トレは辛いです。システム、デザインなら、プログラミング・模写。 芸事も、ひたすら練習。

    この苦行が報われてはじめて成長するのです。

    試合に勝つ! 儲かる! 喜んでもらう! という実感をして、初めて「やってて良かった」と思って再び自分の成長に励んでくれるのです。(あぐらをかいて頑張る事をやめてしまう人も多いですが)

    教育方法や課題・練習に面白さを工夫してなんとか、やらせようと苦労する人がいます。もちろん、すごい大切な事です。

    でも、成功体験ができなければ全てパァです。

    恨まれても成功体験をさせてあげたほうが100億倍は教育が実を結びます。

    成功体験なくして教育は成立しない」と言っても過言ではありません。

    ※スマホゲームもこの成功体験を巧みに利用して課金まで誘導させています。データを駆使してシステマチックに課金ユーザーを教育しているのです。

    起業当初は光回線の営業をしていました。ブームだったので営業も簡単でした。そしてインセンティブも良かったのです。でも、仕事自体はつまらなかった。

    早くこの仕事から離れて、自分のサービスを売り出したいと思っていました。が! やはり結果がでて儲かってくると、めちゃくちゃ面白いのです。

    ビジネススキームができてしまえば、あとは決まった事の繰り返しで面白くありません。でも、結果がでると面白くなるんです。

    換金できるパチンコと、只々玉の出ない光ってるパチコンの差を思い浮かべていただければ、その差がご理解いただけるでしょうか。

    ずーっと座ってて、腰が痛くなっても、玉が出てお金がもらえるから楽しいのです。

    ずーっと座ってて、腰が痛くなって、玉もでない。お金ももらえない。みんな1時間も持たないと思います。

    塾でもそうでした。

    普段勉強しない生徒も年に1回くらいは「勉強するぞ!」とやる気が出る時があります。

    その時に、どれだけ詰め込んで、成績アップの成功体験をさせてあげるかが勝負です。

    頑張った結果が「成功と言えるか言えないか」というのは、その子の人生を左右すると言っても過言ではありません。

    頑張っても成績が上がらなければ、「俺は勉強を頑張っても成績があがらない」と思ってしまいます。

    頑張っても頑張らなくても成績が上がらなければ、頑張らなくなってしまうのです。

    やる気を出してくれたら、どんな手を使ってでも成功させる。教育者としては必要な事です。

    ちなみに、営業部署では上司がウソの受注を出してでもノルマを達成させて成功体験を積ませるというのは常套手段だったりします。

    i-manabi

    5,自分の置かれている立場、義務と権利と期待と責任を理解させる。

    学生時代は、「私は学生だ。勉強はするもんだ」ってのが刷り込まれているかと思います。

    社会人になると「私は社会人だ。仕事はするもんだ。お金も有給ももらうもんだ」と思っているかと思います。

    学生と社会人の違いは、お金を払っているか貰っているか、というのが圧倒的な違いです。

    学生はお金を払っているお客様ですから、学校や塾は丁寧に無駄に時間をかけまくって教えてくれます。

    ※専門学校で2年間費やして教えてることなんて、プロの現場で体験できることの半年にも及びません。これは、どの分野の人間に聞いても同じかと思います。試しに近くの現場で働いている人に聞いてみてください。間違いありません。それくらいゆっくり丁寧に学校は教えてくれます。

    社会人は、お金を貰っているのです。学校同様の時間をかけて丁寧に座学で教えてもらえる事を期待してはダメだ、という事を自覚させる必要があります。

    何に対してお金を貰っているのか、そのお金の対価にどんな義務があるのか。

    どんな期待を受けて教えてもらっているのか。また、スキルアップして今できない事ができるようになると、どんな良い事があるのか。

    これらを理解してもらう事が必要です。

    中途採用で幹部や役員候補が入社して失敗する原因も同じです。 

    自分が何を期待されて、何をしなければいけないのか。「義務と権利と期待と責任」を間違って早々に会社を去る人も多いそうです。

    i-gimu

    6,次のステージを用意する。

    成功体験を積んだ後も油断できません。

    一度成功すると大半はあぐらをかきます。天狗になります。会社ありきの成功なのに、自分が会社に利益を出してやってるんだと勘違いする人も少なくありません。

    すぐに次のミッションやステージを課して「義務と権利と期待と責任」を理解してもらわないといけません。

    世に言う老害だったり、幹部が癌というのはコレにあたります。

    成功で手に入れたポジションに固執して保身に走ります。もちろん自覚はありません。

    自覚がないからこそ質が悪い。。。

    天狗に勘違いをさせる暇を与えずに、次のステージを与えて上を目指してもらいましょう。でないと会社が伸びません。

    一般的な次のステージは「教わる立場から、教える立場になる」これを自覚してもらう事が大切です。

    私はこの次のステージを用意できなかったために失敗しました。

    教える事を教育できなかった」ために、会社の業績が下がりました。

    悲しいですよ。

    本当に、「今まで、誰にも教わらずに自分でやってきました。後輩も自分で学べばいいと思います。何で私だけが苦労して教えなければいけないんですか。」って言われたんです。

    わかるよ。その気持ちは痛いほどわかる。でもね。

    部署異動して活躍できるような仕事を任した僕の思いも汲み取ってよ。

    自分で調べたり、専門家に聞けばいい事は自分で聞いたほうが成長できるから、自分でやってもらっていたんだよぉぉぉぉ~

    こうならないためにも、予め成功後の次のステージを用意しておくことは重要です。

    i-katuyou

    7,諦めない熱意と覚悟と見切り

    教育って、熱意だと思います。スポーツとか仕事って精神論は批判されますが、教育に関しては絶対に精神論です。

    教育がテクニックや内容だけでいいのなら参考書や動画だけで十分です。

    人が人に何かを伝えるには「熱意」に勝るものはありません。

    自分が成功させてやるんだ!という覚悟と諦めない熱意が必要不可欠です。

    が!!!

    教育を仕事としている学校と違って社員教育はお金を払って教えています。お金をもらって教えてる学校とは雲泥の差です。

    お金を貰っているのなら、その中で際限ない時間と熱意と愛情を注げますが、お金を払って時間も熱意と愛情を注ぎまくっていたら、気がついたら会社そのものがなくなってしまっているという事になりかねません。

    学校ですら、ひどい生徒には退学処分があります。

    ひどい後輩を教えてると、先にも申し上げた通り教育者のほうが心が折れてしまう場合も少なくありません。

    熱意の量が教育者のレベルに直結しますが、当然人間なので限界もあります。

    限界ラインを見極めて、すっぱり切る。これも教育に必要な事です。

    出来の悪い子ほどかわいい」という諺があるように、ついつい可愛がってしまうのですが、社員教育は目の前の1人のためにあるものでもなく、組織全体のためにあります。

    組織の中には家族を養っている人もいるし、夢や希望に向けて頑張っている人もいます。

    1人の出来の悪い社員のために会社の成長スピードを遅くする事は許されない行為です。

    期末テストで赤点を取ると補修。進級テストで●点以下なら留年。の様に、見切りラインを明確にする事は非常に重要です。

    本を多く出版している経営者の小山昇先生は6回言って治らなかったら諦めると言ってました。

    人がやるかやらないかは五分五分だ。1回言ってダメな確率は50%。2回言えば半分の半分75%。6回言えば99%以上になり実質100%だ。だから6回言ってもダメなら、ダメ社員と割り切るとの事です。

    チャンスは6回まで。わかりやすいと思います。

    また、ビリギャルで有名な先生は500回言わないと効果は現れないとも言っています。

    本田宗一郎は100回失敗して1回の成功が今を支えていると言っています。

    自分なりの見切りラインを明確に持っておく事も教育には必要な事です。

    諦めない熱意と見切り

    相反する要素を持ち合わせていないと行けないのが教育の難しい所です。

    何よりも自分がストレスでイライラ、ピリピリしてたら良い教育はできません。

    以上の反省を踏まえまして、バイキンマンを崇拝するブラック企業の社長として今後の社員教育の方針です。

    教育のレベルを低くしすぎず・無理しすぎず・自分はどのレベルの教育者であるか自覚して、今後も苦しみながら教育の高みを目指して行く

    以上、「社員教育の失敗。褒める技術とかコーチングの前に知っておくべき事7つ」でした。少しでも読んでいただいた方の参考になれば幸いです。

    では、グッド、ブラック!

    misaki

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