皆様こんにちは、ニコ生D&D解説担当の塚田です。今回はピクシーのバードであるローズマリーの解説をお送りします。

 ローズマリーの戦い方を始めてご覧になった方は、どう見ても肉弾戦に不向きなピクシーが毎回のように敵めがけて突撃しているのを見てびっくりされたかもしれません。しかし、これは別に、変態的なキャラ作成でもなければ受け狙いのプレイングでもありません。実のところ、バードの中でもスカルドというクラスは、最前線で戦い続けることを前提に作られた純粋前衛型の指揮役だからです。

 スカルドの戦い方は近接攻撃に“ソング・オヴ・~”系の無限回パワーによる追加効果を載せるのが基本で、標準アクションで攻撃する遭遇毎や一日毎のパワーはほとんどありません。むしろマイナー・アクションで使用するパワーが多すぎてアクションの数が足りなくなり、移動アクションをマイナー・アクションに置き換えることも多いので、標準アクションで移動と攻撃の両方を行なえる突撃を多用するのは理に適っています。

 ただし、指揮役の本分である回復パワーのスカルド・オーラは5マスしか届かないため、前に突っ込みすぎると味方の後衛がピンチになった時に回復が間に合わなくなる恐れがあります。味方の前衛が前に出た後、戦線をすり抜けて近づいてきた敵に突撃して味方の前衛とで挟撃を目指したり、行動遅延を選択して敵の突出を誘ったりと、いろいろ頭を使ってみましょう。

 ピクシーの飛行能力は移動手段として非常に優秀ですが、「地面から2マス以上の高さでターンを終了してはいけない」という制限があることだけは注意してください。崖を飛び越えたり敵の頭上を抜けたりといった例外的な状況を除いて、常に1マスの高さを飛び続ける習慣をつけておくと安心です。


ローズマリーのデータ
種族他:ピクシーの女性、無属性
クラス:バード(スカルド)レベル12
伝説の道:マスター・スカルド(大スカルド)

能力値(修正値)
【筋力】    9(-1)    〈運動〉+5
【耐久力】    14(+2)    〈持久力〉+8
【敏捷力】    11(+0)    〈隠密〉+8、〈軽業〉+6、〈盗賊〉+6
【知力】    20(+5)    〈宗教〉+12、〈魔法学〉+16、〈歴史〉+16
【判断力】    11(+0)    〈看破〉+7、〈自然〉+9、〈知覚〉+7、〈地下探険〉+7、〈治療〉+7
【魅力】    22(+6)    〈威圧〉+13、〈交渉〉+17、〈事情通〉+17、〈はったり〉+17

防御値他
AC:27、頑健:20、反応:25、意志:28
イニシアチブ:+6    移動速度:4マス飛行6マス(高さ1マスまで)
視覚:夜目    言語:共通語、エルフ語

ヒット・ポイント91(重傷値45)    一日の回復力使用回数12(回復力値22)

装備品
+3ラックブレード・ショートソード、+2デルヴァーズ・ハイドアーマー、ライトシールド、ヒーラーズ・ブローチ+2、ブレイサーズ・オヴ・マイティ・ストライキング(伝説級)、冒険者キット、リラグロッケン(マーチング用の縦長の鉄琴)、妖精の操り人形、鳥兜、心結びの砂糖菓子、明けの花、凍り涙


その他の能力
野獣との会話:
“自然”か“フェイ”起源の野獣クリーチャーと意思疎通できる

歌と物語の達人:
一日毎パワーを4つ覚えているが、1日に使えるのは別々の3つまでである。

休息の歌:
小休憩中、味方全員は消費した回復力1回ぶんごとに+6多く回復する。

《狙いがたき小妖精》:
味方の接敵面の中にいると近接攻撃と遠隔攻撃に部分遮蔽を得る。

《無双の意志》:
ターン開始時に幻惑状態か朦朧状態なら(それがセーヴ・終了で効果であっても)その効果を終了させるためのセーヴを行なえる。

《身を翻す小妖精》:
敵の接敵面に出たり入ったりしても機会攻撃を誘発しない。

《閃光の小妖精》:
突撃による攻撃を行なうとき、その攻撃において戦術的優位を得る

スカルドのアクション:
アクション・ポイントを使用した際、自分が追加アクションをする代わりに、スカルズ・オーラ内の味方1人にフリーアクションで1回の標準アクションを行なわせる。

寄り添う言葉:
スカルズ・オーラの味方のhpが0以下になったら、即応・対応でこのオーラの回復の利益を使用できる(回復の回数が残っている場合のみ)。

ラックブレード・ショートソード+3
クリティカル:+3d8ダメージ


攻撃パワー
近接基礎攻撃    無限回
標準アクション    近接・1    +3ラックブレード:ショート・ソード
目標:クリーチャー1体    攻撃:1d20+20対AC
ヒット:1d6+15ダメージ

ソング・オヴ・サヴェジリィ    無限回
マイナー・アクション    使用者
効果:この遭遇の終了時まで、または使用者が他のバードの無限回攻撃パワーを使用するまで、使用者のスカルズ・オーラは以下の効果を有する:使用者が敵に基礎攻撃をヒットさせるたび、このオーラ内の味方1人は、使用者の次のターンの終了時までに行なう次の1回のダメージ・ロールに+4パワー・ボーナスを得る。

ソング・オヴ・セレンディピティ    無限回
マイナー・アクション    使用者
効果:この遭遇の終了時まで、または使用者が他のバードの無限回攻撃パワーを使用するまで、使用者のスカルズ・オーラは以下の効果を有する:使用者が敵に基礎攻撃をヒットさせるたび、このオーラ内の味方1人は、使用者の次のターンの終了時までに行なう次の1回の攻撃ロールに+2パワー・ボーナスを得る。

レッサー・フラッシュ・オヴ・ディストラクション    遭遇毎
アクション不要    特殊
トリガー:使用者が武器を用いた基礎攻撃を敵にヒットさせた。
効果:その敵は使用者の次のターンの終了時まで幻惑状態になる。

エコーイング・ウェポン    遭遇毎
マイナー・アクション    近接・1
効果:武器1つを目標とする。使用者の次のターンの終了時までにこの武器を用いて行なわれる次の1回の[武器]攻撃は、その攻撃の目標のうち1体に、攻撃のヒットとミスを問わず2d6の[雷鳴]ダメージを与える。

プレシェント・ウォーニング    遭遇毎
即応・割込    遠隔・10
トリガー:使用者から10マス以内の味方に敵の攻撃がヒットした。
効果:その味方はフリー・アクションとして、その攻撃を行なった敵に1回の基礎攻撃を行なえる(ダメージ+1d8)。

インスパイアリング・サクセス    遭遇毎
アクション不要    特殊
トリガー:使用者が武器を使用した基礎攻撃を敵にヒットさせる。
効果:目標はその攻撃から2d10の追加ダメージを受ける。さらに、使用者および使用者のスカルズ・オーラの範囲内にいるすべての味方は、11の一時的hpを得た上で、セーヴにより終了できる効果1つに対して1回のセーヴを行なえる。

コーショナリィ・テイル    一日毎
マイナー・アクション    使用者
効果:この遭遇の終了時まで、使用者のスカルズ・オーラは以下の効果を得る:このオーラ内の味方は皆、挟撃されることによって戦術的優位を与えることがない。さらに、この遭遇の終了時までに1回、オーラ内にいる使用者の味方1人は、敵に攻撃をヒットさせた時、その1体の敵に2d10の追加ダメージを与えることができる。

ダージ・オヴ・ザ・ダムド    一日毎
マイナー・アクション    使用者
効果:この遭遇の終了時まで、使用者のスカルズ・オーラは以下の効果を得る:このオーラ内の味方は皆、ダメージ・ロールに+2パワー・ボーナスを得る。このボーナスは重傷の敵に対しては+4になる。

スケイジング・リビューク    一日毎
マイナー・アクション    使用者
効果:この遭遇の終了時まで、使用者のスカルズ・オーラは以下の効果を得る:このオーラ内の敵のうち、意志防御値が24以下の者は、使用者にマークされているか使用者のディフェンダーズ・オーラの中にいるのでない限り、使用者を攻撃できない。

エクスポージャー・オヴ・ウィークネス    一日毎
マイナー・アクション    使用者
効果:この遭遇の終了時まで、使用者のスカルズ・オーラは以下の効果を得る:すべての敵はこのオーラ内にいる限り、“使用者の味方が与えるすべてのダメージに対する脆弱性2”を得る。


アイテム・パワー
ラックブレード    一日毎
フリー・アクション
1回の攻撃ロールを再ロールする。再ロールの結果の方が悪くとも、再ロールの結果を適用すること。

デルヴァーズ・アーマー    一日毎
フリー・アクション
今まさに行なったセーヴィング・スローに+2のパワー・ボーナスを加える;新たな結果のほうを適用すること。


汎用パワー、クラス特徴など
スカルズ・オーラ    遭遇毎2回
マイナー・アクション    使用者
効果:使用者はこの遭遇の終了時まで持続する“オーラ5”のオーラを起動する。いかなる理由であれ、この遭遇が終了する前にこのオーラが停止したなら、使用者は1回のマイナー・アクションでこのオーラを再起動することができる。
 1遭遇に2回まで、ただし1つのターンには1回まで、使用者またはこのオーラ内の使用者の味方は1回のマイナー・アクションとして回復力を1回ぶん消費し、通常よりも3d6+2ポイント多くヒット・ポイントを回復することができる。あるいは、使用者または使用者の味方が1回のマイナー・アクションを費やすことによって、そのキャラクターに隣接する味方1人に回復力を1回ぶん消費させ、通常よりも3d6+2ポイント多くヒット・ポイントを回復させることもできる。

ワーズ・オヴ・フレンドシップ    遭遇毎
マイナー・アクション    使用者
効果:使用者は自分の次のターンの終了時までに行なう次の1回の〈交渉〉判定に+5のパワー・ボーナスを得る。

ピクシー・ダスト    遭遇毎
ピクシー・ダスト:味方1人を6マス飛行させる
移動アクション    遠隔・5
効果:目標となった味方1体は1回のフリー・アクションとして6マスまで飛行できる。

シュリンク    遭遇毎
マイナー・アクション    近接・1
目標:中型あるいは小型クリーチャー用の大きさで、何かの中に収納されておらず、中に何も入っていないもので、使用者以外の何ものも手に持っていたり身に付けたり運んだりしていない物体1つ
効果:目標は超小型クリーチャーが使用するのにちょうどいい大きさに縮む。使用者がその物体を携帯し続けない限り、この新たな大きさを維持できるのは使用者の次の大休憩の終了時までである。また、使用者もしくは別のピクシーがこのパワーを縮小した物体に再度使用した場合も、縮小の効果は終了する。縮小している間、目標はダメージ・ダイスや重量など、ゲーム上のデータを維持する。ただし、縮小した武器は、超小型でないクリーチャーにとっては代用の片手武器となる。

バーディック・ローア    一日毎
マイナー・アクション    使用者
効果:使用者は〈自然〉、〈宗教〉、〈地下探険〉、〈魔法学〉、〈歴史〉のいずれかを用いた1回の知識判定を行なう。ただし、この判定は1d20をロールせず、20の目が出たものとして処理される。

リヴァイタライジング・インカンテーション    遭遇毎
マイナー・アクション    遠隔・5
目標:使用者または味方1人
効果:目標は回復力を1回ぶん消費できる。さらに、目標は目標自身の回復力値に等しい一時的ヒット・ポイントを得る。

エンチャントメント・ウォード    一日毎
マイナー・アクション    遠隔・10
目標:使用者または味方1人
効果:次の大休憩までの間に、目標が初めて“セーヴによって終了させることのできる効果”の対象になった時、目標は即座に+3パワー・ボーナスつきでその効果に対するセーヴィング・スローを1回行なうことができる。その効果が[恐怖]、[幻]、[魅了]、[秘術]のいずれかのキーワードを有している場合、このパワー・ボーナスは+6に増加する。
特殊:目標に対するこのパワーの効果が持続している間に、目標が“通常はリムーヴ・アフリクションの儀式によってのみ終了させることができるような効果”の対象になったならば、その効果およびこのパワーの効果は共に終了する。

アシュアド・スキル   
フリー・アクション    近接爆発・5
トリガー:使用者または使用者から5マス以内にいる味方1人が技能判定を行なう。
目標:爆発の範囲内にいる、トリガーを発生させたキャラクター1体
効果:目標は以下の2つから1つを選択できる。(1)その技能判定に+5のボーナスを得る。(2)その技能判定を再ロールし、再ロール前の判定結果とどちらか望む方を選ぶ。


『水曜夜は冒険者!:キャラクター解説』
著:塚田与志也
監修:柳田真坂樹