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『ネヴァーウィンターの失われし王冠』第二部第8回リプレイ:炎の結末
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『ネヴァーウィンターの失われし王冠』第二部第8回リプレイ:炎の結末

2014-04-16 18:00



     水曜夜は冒険者――場所はお馴染み、東京は代々木、HobbyJapan配信室から。
     ネヴァーウィンターへの帰り道があるというホートナウ山へ、ミシュナの操るドラコリッチの背に乗って向かう一行。今回の参加者はミシュナを除く5名。
     今日はいよいよ第二部の最終回、というのは既に予告されています。炎の山で待ち受けるのはいかなる敵、いかなる陰謀か――。



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     ホートナウ山。
     ネヴァーウィンターへの帰り道があるという。しかし邪悪極まりないイリシッドどもが、そこでよからぬ企みを繰り広げてもいるという。
     なに、構うものか。いかなるたくらみがあるとも知れぬが、触手の化け物どもについてはそもそもが行きがけの駄賃、叩き斬って後顧の憂いを断ち、本来の世界へと帰る――。

    クーリエ:「ジェイド様、護衛のためのアンデッド軍は必要ですかな?」

     グールの大法官が問いかける。

    ジェイド:「頼む。あの触手どもだけでも狩り倒してくれ。だが、気をつけろよ、奴らは脳味噌を吸う……」
    クーリエ:「そこはワタクシにお任せあれ。スケルトンのアタマの空っぽなものばかり選りすぐった精鋭300名、覚えているのは自らの仕事が戦争だということだけという、最凶の連中をお付けいたしますとも」

     ミシュナが操るドラコリッチの背に乗って一路ホートナウ山へ向かう一行。絶叫館の前庭に整列してそれを見送ったスケルトン軍は、赤いマントを翻し、絶叫館の地下へと消えていく。彼らはシャドウダークからホートナウ山へと向かうのだ。

     天空を往くジェイドたちを妨げるものはなく、ことなくホートナウ山のふもとに着く。塞がらぬ傷口から溢れる血のように火口からは溶岩が溢れ続け、あたりは酷く暑い。

    ミシュナ:「これ以上ドラコリッチで進むのは危険だわ。魔法で継ぎ合わせてあるとはいえもとは死んだ骨、こんな場所ではいつバラバラにならないとも限らないの。どのみち、ドラコリッチを連れてはネヴァーウィンターには入れない。私はいったんエヴァーナイトの街に戻るわ。何かあれば……ネヴァーウィンターで会いましょう」

     そう言うミシュナを残し、ジェイドたち一行はホートナウ山を上り始める。
     これだけの溶岩の熱である。ホートナウ山は草木一本ない、むき出しの岩山であった。岩壁にとりつきとりつき上って行くうちに、前方を、やはりゆっくり登っていくものがあることにジェイドたちは気付いた。

     こんなところにわざわざいるのだ、よほどの理由と腕前を持ち合わせた人物だろう。敵かもしれぬ。
    目を凝らすと、先を行くのは屈強なドワーフであると知れた。
     肩に巨大なハンマーを担ぎ、一歩一歩を踏みしめるように、むしろ王者が歩むように堂々と山を登ってゆく。危険な相手かもしれないが、邪悪な敵とは見えなかった。

    ジェイド:「おーい、そこの方ぁ」

     ジェイドが声をかけると、ドワーフはゆっくりと振り向いた。そして足を止めるとジェイドたちが追い付くのを待っているのだった。追いついた一行を見ると、ドワーフはあきれたような、しかし悪意のない笑みを浮かべた。

    ドワーフ:「なんとまぁ、酔狂な。ドワーフの1人もおらぬ一行とは。華奢な道連ればかりでこの山を登ろうとはよほどの命知らずと見たぞ」

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     ジェイドたち、顔を見合わせて、そして思わず苦笑する。確かにジェイド1人が人間なのを除いては、サン・エルフのエリオンにハマドライアドのエイロヌイ、ヘプタはハーフエルフだし、そういえば今はレヴナントのセイヴももとはと言えばハーフエルフ――ドワーフにしてみれば“エルフとその親戚ばかりの頼りない連中”といったところだろう。
     
     ドワーフは言葉を継ぐ。

    ドワーフ:「わしはこの先にあるゴーントルグリムを目指しているのだ。貴公らは?」

     ゴーントルグリム? と問い返しかけるジェイドを、エリオンが止める。まて、私が説明しよう。

    エリオン:「それにしても。ゴーントルグリム……クーリエの口からも聞いたと思ったが……そうか、やはりここにあったのか」

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     エリオンが言うには、ゴーントルグリムとは(エリオンの故郷でもある)エルフ王国イリヤンブルーエンとほぼ同時期に栄えたといわれるドワーフの王国デルザウンの首都の名であるとのこと。
     最盛期には栄華をほしいままにしたものの、オークの大群に襲われ滅びてしまい、今ではその場所を知るものもなく――そしてドワーフたちの間では幻の王国デルザウン、そしてその都ゴーントルグリムを探し求めるものが存在するのだという。

    エイロヌイ:「でもそれは物質界に存在した王国なのでしょう? ここはシャドウフェルですけれど、それであなたはよろしいの?」

     話を聞き終わったエイロヌイが、いぶかしげな顔でドワーフに尋ねる。ドワーフは思いもよらぬといったふうで目を剥いた。

    ドワーフ:「なんだと、ここがシャドウフェル。わしはホートナウ山にゴーントルグリムありとつきとめ、山を登っていたのだが……」
    エリオン:「ホートナウ山は物質界とシャドウフェルの2つの世界に同時に存在するという。つまり貴公は山を登るうち、知らず次元の裂け目を越えてしまったのだな」
    ドワーフ:「そういうことか……では、ここにはゴーントルグリムは存在しないのか」
    エリオン:「いや、存在するはずだ。少なくとも行く道は存在する。クーリエはあのイリシッドに“ゴーントルグリムに帰りなさい”と言っていたからな」

     ドワーフは再び目を剥いた。

    ドワーフ:「なんと。ゴーントルグリムにイリシッドどもが巣食っているというのか。そして貴公らはそれを討ちに行くところなのだな。有難い。是非共に行こう。奴らをぶっ潰してやる」

     いや、我々の目的はネヴァーウィンターへの帰還であって、とジェイドが言いかけるのを遮り、

    エイロヌイ:「……とりあえず途中までは道は同じ。混乱させるようなことをあえて言う必要もないでしょう」

     そしてドワーフのほうを向きなおり、名乗る。

    エイロヌイ:「私はシルヴァナスの聖騎士、エイロヌイと申します。以後、お見知りおきを」
    ドワーフ:「ほう、シルヴァナスの。わしの名はジョードマー、近しいものはJD(ジェイド)と呼ぶ」

     今度はジェイドが目を剥いた。いや、兜の奥でその表情は見えはしなかったが。

    ジェイド:「奇遇だな。俺もジェイド(JD)と言う」

     そこから後は互いに名乗り合う流れになった。もうひとりのジェイド――ドワーフのジョードマーは、自分はドワーフ王国デルザウンの王家の血を引くものであり、父祖の王国を見つけ出し再建するために、生まれ育った家も家族も捨てて来たのだと語った。
     苦節の末にゴーントルグリムがホートナウ山にあるという証拠を見出し、仲間とともにやってきたが、仲間たちは遅れてしまったらしい。追いつくのをただ待つのも癪なので、こうしてゆっくり進んでいたのだ……熱っぽく語るその横顔を見ながら、ジェイドはわずかに顔をそむけた。
     自分は家族を捨てはしなかった。奪われたのか逃げ出したのか……そして今ようやく家族を――妹の生存を知り、彼女を救いたいがために行動を起こしている。名前は同じだが、俺は、この男とは、違う。

     兜に深く隠されたその表情の揺れを見抜いたか、ジョードマーは言った。

    ジョードマー:「おまえの目の中には恐れがあるな。何を恐れている?」
    ジェイド:「このような山に登るのだ、単に恐れ知らずなだけでは先は見えていよう」
    ジョードマー:「すべてを――恐れも含めてすべてを捨てねばこの山には登れんぞ」
    ジェイド:「すべてを捨てる? 守るべきものまで捨ててしまっては、戦う理由がない」
    ジョードマー:「そうか、おまえは何かを守るために戦うのか。では、何を守る?」
    ジェイド:「家族……妹を。そしてネヴァーウィンターの民を」

     言ってしまって、ジェイドははっとした。そうか、俺にとっては――今ともに戦う仲間よりも、ネヴァーウィンターの民よりも――それよりも、家族こそが守るべき存在だったのか。
     そうだ。師と仰いだサビーヌはセイバイン将軍として倒れ、ネヴァーウィンターの良き王たらんと志したセルドラもサーイの姦計でその心を歪められ、倒れた。
     暖かな人々の出会いもなかったわけではない。だが、それも旅人に対して親切たらんとする街の人が見せる――通り一遍の暖かさではなかったか。
     俺にとって帰るべき場所は……ああ、幼き頃の平和な日々、思い出だけなのか。そしてその象徴が妹なのか。

    ジョードマー:「家族か。わしが捨てたものだな」
    ジェイド:「そうだ。しかしあなたは家族を捨ててまで王国を、何故求めるのだ? 迎える人のいない冷え切った炉端、無人の空き屋を求めることに何の意味がある?」

     心なしかうつろに響くジェイドの声に、ジョードマーは晴れやかな自信に満ちた声で答えた。

    ジョードマー:「空き屋には人を呼べばよい。失われた王国が見つかったと知れればドワーフたちが集まってこよう。そうして過去に倍する大王国を造り上げるのだ」

     ――これが、王か。王とはかくあるべきものなのか。
     ジェイドは無言のまま、その揺るがぬ表情を見つめていた。

     一方、ジョードマーのほうはもう別のことに気を取られている。

    ジョードマー:「しかし貴公ら、失礼ながら貴公らの武器は少々みすぼらしくはないか。……ああ、言い訳はせずともよいとも。一行に1人もドワーフがおらぬのじゃからなあ、無理もなかろうよ」
    エイロヌイ:「ええ、たいそう困っておりますの」

     エイロヌイ、口元の微妙な歪みを隠し、にっこりと笑う。

    ジョードマー:「そうじゃろうそうじゃろう。わしも、これから一緒に不定のイリシッドどもを討ちに行く仲間の武器が貧相なのは心もとない。次に休息を取るときには貴公らの武器を鍛えなおして進ぜるとも」

     と、その時。
     岩山を揺るがし、凄まじい音がこだまし始めた。音だけではない。近づいてくる巨大な影。巨人だ。岩巨人、それとも炎巨人。ここは巨人どもの巣でもあったのか。

    ジョードマー:「来おったな、巨人どもめ。何度来ても同じこと、このハンマーの錆としてくれる」

     ジョードマー、にやりと笑ってハンマーを高々と振り上げる。その上に黒々と質量をもった巨大な影が圧し掛かり……

     はっとしたときには、あたりは静まり返っていた。
     戦闘があった様子もない。それどころかドワーフもいない。朽ちたハンマーだけが岩棚に転がっている。

    ジェイド:「……幻だったのか……それとも過去の記憶……。いかに輝かしい英雄でも、死んでしまえば終わりなのだな……」

     呟きながらハンマーを拾い上げ、墓碑代わりに岩に立てかけようとした、そのとき。

    セイヴ:「ボウズ、幻じゃなかったようだぜ」
    ヘプタ:「幽霊だとは思わなかったっすけどねぇ」

    セイヴとヘプタがそれぞれの武器を示す。そしてジェイドたちの武器も。
    そこには見慣れぬルーンが刻まれていた。ルーンは明らかな魔法の力を帯び……

    エリオン:「フェノルの剣の力が、また強まっている」

     エリオンが低くつぶやいた。
     たいそう艶消しで申し訳ないのだが、具体的にはそれぞれのメイン武器と装具が+2になった。



     それからは黙々と山に登った。行くうちに、山の奥へ続く広大なトンネルに着いた。トンネルを奥へと進むと、突き当たりは鉄の重々しい扉になっていた。
     扉を開ける。

     目の前には素晴らしい石造りの都、広大な地下王国が広がっていた。足を踏み入れると、ジェイドたち一行を導くように、街の通りに次々と明かりが灯った。

    セイヴ:「わかりやすい罠だな。まあ、文句は言うまい。飛び込んだのは俺たちだ」

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     ジェイドは答えず、あたりを見回した。シャドウダークを通ってやってくるはずの、アンデッド軍はまだか――いや、もう着いている。街のそこここから、影のようにアンデッドたちがこちらを窺っている。
     ジェイドは高々と剣を掲げた。

    ジェイド:「兵士たちに告げる。この先の“命あるもの”はすべて貴様らへの供物だ。思う存分食い散らかせ!!」

    セイヴ:「おいボウズ、堂々たる王様っぷりだが、この中には本当に敵しかいないんだろうな」

    セイヴが茶化すように言うと、ジェイドは表情を一層引き締め、答えた。

    ジェイド:「進軍命令は下した。急ごう。こんな場所に居着いている連中がろくなやつなはずはない――が、万が一助けなければならない人がいたときのために、俺たちが真っ先に行かなくては」

     そうして踏み出しかけ――それから思い出したようにジェイドは胸ポケットに手をやった。そこには次元の裂け目の向こうで拾ってきた異世界のコイン――100円玉――が入っている。
    決戦の前にタイモーラに捧げものを――いつものように短い祈りを口にしかけ、ジェイドは突然口をつぐんだ。もう、決定はしてしまったのだ。運不運はそのまま決まってゆこう。それに俺は既に死者たちの王だ。タイモーラの手からは離れてしまっているやもしれぬ。
    無言のまま、ジェイドは肩越しにコインを投げ捨てた。
    そのまま、振り返らなかった。



     明かりは、地下深くに続く下り坂へとジェイドたちを導いた。行くうちに、不気味な音が聞こえ始めた。それは耳の聞く音なのか、それとも精神に直接働きかけているのか――微かに聞こえ始めた精神をかき乱すような不協和音は、逃れ難い不快な臭いのようにいつのまにか空間を満たしていた。

     そして突然坂道は、巨大な空洞へと開けた。
     地底の大広間の床は溢れる溶岩が川を成し、溶岩に取り巻かれた島の中央には巨大な魔法装置のようなものが聳えている。魔法装置の足下には(よほど気に入ったのか、“きゃりーちゃん”を大事そうに抱えた)イリシッド――マインド・フレイヤー――がジェイドたちをねめつけている。そして装置の上には、人の背丈ほどもある巨大な脳ミソが呼吸するように震えているのだった。

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     酷く冒涜的な光景に一瞬言葉を飲む一行。だが、そうしてもいられない。不快極まりない音の波を切り裂き、サン・エルフの貴公子の声が響き渡った。

    エリオン:「来てやったぞ」
    イリシッド:「早かったな。だがまさか、アンデッドどもをひきつれてくるとは思わなんだ」
    セイヴ:「貴様らには思いもよらない事情というものがあるんだよ――ボウズ、おまえも何か言ってやれ。荒事になったら尋問している暇はないぞ」

     ジェイドは口を開いた。ぎょっとするほど低い声が言った。

    ジェイド:「おまえが連れて行った俺の家族はどこだ」

     イリシッド、無言で魔法装置の上の巨大脳の脇を示す。そこにはうつろな目をした初老の男と若者が、無言で脳の表面をもみほぐしている。

    ジェイド:「あれは……!!」
    セイヴ:「知り合いか?」
    ジェイド:「庭師とその息子……使用人、いや、家族だ。共に育ったのだ、俺の家族だ」

     掠れた声で言い、それからジェイドははっきりと顔を挙げた。

    ジェイド:「守るべき人が増えた。俺が重ねた選択は間違っていなかったということだ」

     覚悟、と剣の柄に手をかけるのを制するように、イリシッドは「待て」と言った――精神に直接語りかけるその声には、装置の上の巨大脳の声も混じっているようだった。いや、この表現は間違っている。
     イリシッドという種族は、種族の成員すべてが一つの意識を共有しており、その意識の形こそがこの巨大脳――すなわち祖脳、エルダーブレインと呼ばれる存在なのだから。

     “イリシッド”は言う。
     ――待て、戦う気が失せるような話を聞かせてやる。

     彼らは、この地に眠るプライモーディアルに関する研究をしているというのだった。

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     プライモーディアルとは、この世界が存在する前から存在していた“始原のもの”であり、元素の精髄が形をとったものであり、創造者であり、破壊者であった。存在の衝動のままに創造と破壊を繰り返し、なにひとつ確かなものを残さぬ彼らを、後から生まれた神々は良しとしなかった。神々は自分たちを信仰する安定した世界を求めたのだ。
     なので、神々はプライモーディアルと戦い、彼らを倒し、或いは封印した。封印されたプライモーディアルは長い眠りについた――が。

    “イリシッド”:「この場所にはプライモーディアルの1人、“灼熱のメイジェラ”が眠っている。ドワーフたちはその力を利用してここに王国を打ち立て、栄えた。が、彼らがいなくなったあと、サーイの連中が眠るプライモーディアルにそれとは知らず働きかけ、その力を揺り動かしてしまったのだ。――それが27年前のこと」

     27年前。
     つまりネヴァーウィンター壊滅の原因となったホートナウ山の噴火の年である。
     噴火の原因のあまりの意外さに言葉を飲むジェイドたちをあざ笑うように、“イリシッド”は続ける。

    “イリシッド”:「サーイの連中はせっかちでいかん。見事に失敗して山は噴火した。が、時間さえかけて緻密に進めるなら、危険な実験といえども恐るるに足らぬ。我々には時間はいくらでもある。我々はゆっくりと研究を進める。そしてプライモーディアルを制御する。その間、ネヴァーウィンターはことなく平和であってもらわねば困るのだ。
     研究には100年かかるだろう。だから我々はネヴァーウィンターに100年の平和を約束してやろう」

     100年、すなわち一世代か、と言いかけ、ジェイドはあわてて口をつぐんだ。
     あきれ返ったようにあざ笑う声――1人2人ではない。ここにいる“仲間”の中で、100年がそれなりの意味を持つのはジェイドだけなのだった。エルフにハマドライアドにハーフエルフに死人……

    ヘプタ:「何言ってるんっすか。あんたら全員倒せば100年の平和が永遠の平和になるんじゃないっすか」
    エイロヌイ:「かりそめの平和など、何の意味がありましょう。それにあなた方には美意識が感じられないわ」
    エリオン:「プライモーディアルを研究して制御し、利用するなど……マインド・フレイヤーらしい驕りだな」
    セイヴ:「だいたい制御できてないから、このあたりは溶岩だらけでクソ暑いんだろうが、タコ野郎!!」

     “イリシッド”の声に怒りが混じる。

    “イリシッド”:「そうか、ならば貴様らには恐怖を味わわせて殺してやろう。恐怖に震える脳には素晴らしい味がつく」

     それでも戦うのか、と言いかける“イリシッド”を、エリオンは鼻であざ笑った。

    エリオン:「大口をたたくじゃないか。呪痕の影響をうけた不完全体のくせに」
    “イリシッド”:「なんだと? 無礼な。我々は完全体だ。貴様らこそ不完全体ではないか」

     ――どうやら連中は自分が呪痕の影響を受けて荒廃の存在となっていることに気付いていないらしい。ネヴァーウィンターにやってきたのがいつか知らぬが、知らぬ間に呪文荒廃の影響を受けたのだな。自分の力を過信している今なら、イリシッドや祖脳といえども、倒せるやもしれぬ。

     そうエリオンは仲間の耳にだけ届くように囁く。
     祖脳は苛立ったように身じろぐ。凄まじい悪意が伝わってくる。それに応じるように、溶岩の流れの中から、炎が人の形を取って立ち上がった。マグマ・ハーラーという名前だけはわかった。

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     敵は3体――残りのイリシッドどもは、周囲でアンデッド軍が食い止めてくれているようだ。激しい戦闘の音が不協和音のカーテンの向こうで繰り広げられる戦いを物語っている。

    セイヴ:「奴らの初撃はなんとかここで耐えろ――俺から離れるな。お前らの脚に翼を授けてやる」



     最初に動いたのはマグマ・ハーラーだった。投げつけられた溶岩の塊を、ジェイドは咄嗟に盾で受ける。跳ね飛んだ燃える飛沫は代わりにセイヴとエイロヌイを焼いた。迷惑極まりない。

    セイヴ:「おいボウズ、避け方に気を付けろ!! こっちは精神集中が必要なんだからな――大地の“もの”たちよ、俺たちに力を貸してくれ……」

     溶岩の下で、大地がひとつ、はっきりと脈動した。
     と同時にジェイドたちの脚に不思議な力がみなぎる。地を蹴る脚を、大地が一緒に前に押し出してくれる。具体的には移動速度に+2、加えて“移動困難な地形”を無視できるようになる。

     決然と顔を上げ、セイヴは叫んだ。

    セイヴ:「行くぞ、喰らえタコ野郎!!」

     その次の瞬間には、“きゃりーちゃん”を逃がすために屈み、そして顔を挙げたばかりのイリシッドの身体に剣が叩き込まれている。

     ――このまま床の上で戦っていても埒が明かない。
     戦況を素早く見て取ったエリオンは、エイロヌイに声をかける。

    エリオン:「エイロヌイ殿、私は先に距離を見ながら溶岩の縁まで移動します。私が足を止めたらすぐにいらしてください。あの装置の上へ、あなたと共に“跳び”ますから」

     言いざま走り出す。魔法の力で身体を手繰り寄せるのに十分なだけの距離を測りつつ――足を止めると同時に、まとった外套に込められた防御の力を発動する。

     妖精境の人々のような芸当はできない。ジェイドは人間の戦士のもっとも基本的な戦術を取った。剣を構え、雄たけびを上げる。セイヴのおかげで強くなった足が、勢いよく地面を蹴る。目指すはマグマ・ハーラー、飛び道具使いから潰せ。
     相手が立っているのはどろどろと流れる溶岩の中。しかしジェイドは一瞬もひるまず溶岩の中へと飛び込む。否、その足は転々と顔を出す飛び石を次々に確実に踏んでいる。振り下ろした剣は一気に溶岩の化け物の身体を半分以上斬り飛ばした。

     エイロヌイが駆け寄ってくる。エリオンは微かな笑みを浮かべ、手を差し伸べた。

    エリオン:「エイロヌイ殿、さぁ、お手を。あの醜い脳ミソに流れる時間を止めに参りましょう」

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     次の瞬間、妖精境の戦士たちは魔法装置の上、祖脳の前にいる。脳だけに手も足も出まい。斬り飛ばしてくれる――そう思って武器を構えた瞬間。
     脳が、震えた――いや、震えたかに見えた。視界が歪む。何をされたのかわからないまま、エリオンとエイロヌイは後ずさっていた。
     心臓が――それとも頭が、激しく痛んでいた。“タービュラント・サイコパシー/渦巻く精神波動”。奴は、待ち構えていた。手も足もない脳は思念そのものを武器として戦うのだ。

     ――あいつが何をするか見届けてからでも、対策を立てるのは遅くないっすね。

     ヘプタは心の中だけでひとりごちた。きつい戦いになりそうだ。癒しの力の使いどころを間違うと、そのまま全員の命が危なくなりかねない。
     身構えたまま動きを止め、魔法装置の上を見つめるヘプタの目の前で、祖脳は荒れ狂っていた。武器に使うのは純粋なる思念、しかしあまりにも大きなそれは、空間を歪め、朧に自らの像を作り上げるのだ――思念の触手、“テンタクル・マインドウォープ/精神歪曲の触手”がエリオンを叩き落とそうとのた打ち回る。優雅に身をかわす妖精騎士にかなわぬと見たか、祖脳は――
     ――いきなり、消えた。
    いや、そこからいなくなり、魔法装置の下、別の場所に現れたのだ。“ベンド・スペース/空間歪曲”の技である。さらに息つく暇もなく、狂気をまき散らす。文字通りの意味だ。“マッドニング・プロジェクション/狂気の精神投射”の技である。狂った思念の矢を飛ばし、敵の正気を削いでいくのだ。セイヴが一瞬だけ、歪んだ笑みを浮かべる。思念の攻撃をまともに喰らったのか。

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    ヘプタ:「やることはそれだけっすか、じゃあこっちの番っすよ!!」

     祖脳の周囲の空間のゆがみが消えた、と思った瞬間、ヘプタは行動を起こしていた。コアロンに祈り、仲間の傷を癒す。さらに気力の限り、具体的にはアクション・ポイントを使用して、ジェイドと対峙するマグマ・ハーラーにボルトを叩き込む。その一撃で溶岩の化け物は再び溶岩に同化し、消えた。

     消し飛ばした一体は、だが、飛び道具が厄介なだけの、ほんのおまけのようなものだろう。本番はこれからだ。

     セイヴはイリシッドともみ合うようにして斬り合っていた。
     にょろにょろと絡みつくイリシッドの触手を危うくかわす。斬りつける。生命力の半分は削いだが、その後が長い。アクション・ポイントを使用しての一撃が空を切ったのが痛い。ジェイドが加勢に駆けつける。手ごたえあり、膂力を増す魔法の篭手の力も解放するが――それでも殺しきれない。

     一方、エリオンとエイロヌイは魔法装置の上から祖脳を狙い撃ちにしていた。
     エイロヌイの胸元から“レイディアント・デリリウム/惑乱のきらめき”が降りそそぐ。光はむき出しの脳を抉り、その判断力を鈍らせる。具体的にはダメージに加え、幻惑状態とACに-2のペナルティ。かと思えば

    エリオン:「このような溶岩の中に巣食っていながら、火が付けばやはり燃えるのだな、貴様らは――では聴け、我が魔剣の鎮魂歌を!!」

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     エリオンの右手の剣が紡ぎだす魔法と左手から打ち出される魔法の炎が絡み合って祖脳を焼き焦がし、次の瞬間には電撃球がその表面を抉りながら炸裂する。

     魔法装置の影では剣士とイリシッドの死闘が続いていた。
     膝をつきかけたイリシッドの全身から、青い炎が迸る。荒廃クリーチャーの重傷時の反応として特徴的な“ブルーファイアー・バースト/青火炸裂”。

     炸裂の勢いで溶岩の中に跳ね飛ばされるセイヴ。死者の肉が焼ける。
     弾かれるようにヘプタが走り出した。祖脳の精神攻撃を受けている。が、ここは立ち止まるわけにはいかない。溶岩に足を焼きながらセイヴの近くまで走り寄り、癒しの聖句を唱える。まるで聖職者のようだ。
     そして間髪入れずに振り返り、勢いよく奇声を挙げながら祖脳の表面に“大オイル”を叩き付けた。やはりヘプタはヘプタだった。

     祖脳の表面がちりちりと焼け縮んでいく。イリシッドは焦った。とりあえず目の前の剣士どもの脳を吸い、支配してしまわねば。一番手近にいたジェイドを触手で絡め取った。さあ、次の瞬間には脳を吸い取って抜け殻にしてやる。
     だが、次の瞬間は来なかった。顔を触手に掴まれたまま、ジェイドは剣を振り抜いた。触手がすべて根元から斬り離され――溶岩の中でのたうつそれを見て、ジェイドは、まったく場違いな悲鳴を上げた。
     具体的には、ここまでジェイドのトラウマである“触手をみると戦闘開始時に幻惑状態となる”の処理を忘れていたので、その処理を今行なったのである。

     残るは祖脳のみ。
     セイヴはほんのひと足で溶岩だまりから飛び退き、そのまま祖脳めがけて走った。よくもやってくれたなと叫びながら勢いに任せて剣を叩き込む。脇を大きく削られ、バランスを崩した脳はその場に無様に転がった。この状態ではまともに思念も紡げまい。

    ハマドライアドの魔法的な美しさに彩られたエイロヌイの胸元から――再び光が降りそそぐ。だが、今度はもっと直截な攻撃だ。“ダズリング・フレア/目眩む閃光”が、祖脳のおそらく視覚中枢にあたる部位を焼く。

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    エリオンは魔法の力で身体を支えつつ剣を構え、祖脳めがけて飛び降りる。ジェイドも、セイヴもすることは同じ。
    エイロヌイは魔法装置を降りつつ、祖脳を神敵と定める。これで祖脳がエイロヌイ以外を攻撃すれば、神聖な戦いを汚す行為として神の怒りに触れ、神罰が下るのだ。
    ヘプタだけは祖脳の攻撃を伺いつつ――満身創痍の戦士たちに神の癒しを振り分けてゆく。

     と。
     再び祖脳の周囲が大きく歪んだ。
     精神波動の渦がセイヴを巻き込み、跳ね飛ばす。飛んだ先は溶岩の中。死者の肉が再び焼ける。焼けただれ、崩れる。そのまま永遠の眠りへの道を歩み始めるのかと思った瞬間、セイヴの眼が見たこともない色に光った。

    セイヴ:「まだ、死ねんッ!!」

     レヴナント――死者であり生者であるセイヴに許された、ふたつめの、かりそめの命。不死者の活力。それが初めて機能した。
    具体的にはhpが0になっても気絶ではなく幻惑状態で動き続けられるというものである。
    もとよりかりそめの命なのだ。神の使命を帯びてこの世にある以上、人よりも神の心遣いが多めでも悪くはあるまい。

    ヘプタ:「ここで終わりにしましょう。私には神の力がついてます」

     ヘプタが本当に聖職者のようなことを言った。そうして数歩進み出ると、いきなりカマを構え、凄まじい勢いで斬り立てながら叫んだ。

    ヘプタ:「みんな頑張るっす、超がんばるっすよ!!」

     “インスパイアリング・ファーヴァー/熱情の喚起”である。ヘプタはやはりヘプタだった。ヘプタはヘプタのまま聖職者への道をしっかりと歩んでいたのだ。
     声に励まされた剣士たちはいっせいに祖脳に殺到する。力を振り絞った一撃を当て、それからジェイドは顔を挙げた。

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    ジェイド:「セイヴ、俺はもう死ぬ。後を頼んだ――勇気持て、友よ」

     戦闘は終わっていないが、なすべきことはなし終えた笑顔だった。そのままジェイドは前のめりに倒れてゆく。が、祖脳ももはや崩れる一歩手前と見えた。

    ――ならば、神罰でさっさと死んでもらおうか。

    エリオンは微かに唇を歪めた。こんな醜い化け物と戦うのはいい加減終わりにしたかった。だから、エリオンは敢えて祖脳の攻撃を誘った。

    エリオン:「さあ、私の足を止めてみるがいい」

     優雅に歩み去ろうとするエリオンを、思念の触手が襲い、跳ね飛ばす。そこまでは計画のうち――悪いのはその後だった。
     触手はエリオンを、思いもよらず激しく打ち据えていた。そしてエリオンの落ちた先は溶岩の深み。しまった、計算が狂った、と表情を歪める暇も有らばこそ、エリオンの身体はあっという間に焼けただれ、そのまま溶岩に沈んでいく。
     そして確かに下ったはずの神罰は――まだ祖脳の動きを止めるには至らない。

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     再び祖脳が荒れ狂い始める。精神波動が逆巻き、狂気が投射される。ヘプタの祈りもまだ祖脳の息の根を止められない。だが、まだ剣を振る腕がある。

    セイヴ:「よくも兄ちゃんを!!」

     おそらくはそんなことを叫びながら剣ごと突っ込んだセイヴの一撃が、戦いを終わらせた。脳梁を叩き斬られた祖脳は、ごろりと地面に転がった。その生死を確かめる間も有らばこそ、セイヴはエリオン(の亡骸)を溶岩から引きずり挙げ、エイロヌイとヘプタはジェイドを助け起こして意識を取り戻させる。
     犠牲は大きかったが戦いは終わった。後は一刻も早くネヴァーウィンターに引き上げ、エリオンを生き返らせ……

     その時、きれぎれの思念が空間をかすかに震わせた。

    ――待て。
    ――我を殺すな。



     ばらばらになりかけた祖脳から、思念が伝わってくる。

    ――いいのか、我を殺して。
    ――プライモーディアルを支配しているのは我なのだぞ。しかも貴様の妹を支配しているのも我なのだ。

    ジェイド:「妹? さっさと支配を解いてやってくれ。あいつのことだ、なんとかするだろう」

    ――だが、プライモーディアルはどうなる。ここで我が支配が解ければ奴は暴れ出す。27年前と同じことが起きるぞ。

     その言葉に一瞬、ジェイドは息をのむが、

    エイロヌイ:「はったりね」

     樫の木の乙女は崩れかけの脳を見もせず冷然と言う。だが、その足元ではマグマが泡立ち、確かに活性化しているではないか――!!

    ――我を殺すな。

     祖脳はさらに絡みつくような思念を送って寄越す。ジェイドは強張った胸から無理やり空気を吐きだした。

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     剣を振り上げたまま、ジェイドは考え込んでいる。
     こいつをここで殺したとして――万が一、こいつの言うことがはったりでなかったとして。27年前と同じことがおきたとして――街の人たちはどうなる。
     ホートナウ山が噴火する。地下深くからマグマがせりあがってくる時間を考えれば、ジェイドたち一行が逃げ出すだけの時間はあるだろう。だが、街に急を知らせる暇はない。
     もしそうなったとしても、火砕流が復興した地区を避けて通る可能性もある。被害はわずかで済むかもしれない。具体的には街の人数の1d4分の1が死ぬ、とDM岡田は宣言している。

    ――我を活かしておけばネヴァーウィンターの平和は続く。それに貴様らにあの街で企まれている陰謀に何があるかもすっかり教えてやろう。それに、滅びたドワーフ王国の財宝も貴様らのものだ。

     生かしておくか。
     ジェイドの剣が、わずかに下がった。
     陰謀の根は断たれぬままだが――生かしておいてもゴーントルグリムは既にアンデッド軍の駐留するところとなっている。勝手なことはできまい。いや、だが。

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    ジェイド:「はったりだ、信じない。――貴様と剣を交える前ならその言葉を聞いたかもしれん。が……人間を、なめるなぁッ!!」

     剣が振りおろされ、バラバラになって転がった祖脳は溶岩の中でみるみる焼けただれてゆく。だが、それと同時に今までぶくぶくと泡立つだけだったマグマは、跳ね、噴き上がり、急激にその動きを増し始めた。

    セイヴ:「おいボウズ、こいつはヤバいんじゃねえか」

     黒こげのエリオンを担いで走りながら、セイヴが叫ぶ。誰も答えない。そんな暇はない。

     膨れ上がる溶岩を避けて走るうちに、ネヴァーウィンターへ繋がる次元門を見つけた。後先考えずにそこに飛び込んだ。出たのはホートナウ山の中腹、そしてジェイドたちの目に映ったのは――

     流れ下る火砕流が、ネヴァーウィンターの街を丸ごと飲み込んでゆく光景。
     街が滅んでゆく。具体的には街の被害を決めるためにサブマスター兼ジェイドPL代表の柳田が振ったダイスの目が1、つまり被害は1/1、全滅である。

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    ジェイド:「まさか……こんなことに……」

     ひざから崩れ落ちてゆくジェイドの耳に、心底うれしそうなクーリエの声が遠く響く。エヴァーナイトに溢れかえる“新参者”たち――ネヴァーウィンターの死者たちだ。

    クーリエ:「素晴らしい、素晴らしいですぞジェイド様、即位して数時間で、なんとこんなにエヴァーナイトが賑やかに!!」

     呆然と開かれた目に映る灼熱の河。
     だが、その向こうに、一つだけ無傷で残っている建物がある。
     “正義の館”、そして、だいぶ被害をこうむって入るが、ネヴァー城もまだ崩れてはいない。そういえば27年前も正義の館は無事だった。あの中にいた人々、そして逃げ込めた人々がネヴァーウィンターの生き残りということになるのだろう……

     うなだれ、歯を食いしばるジェイドを、エイロヌイ、ヘプタ、そしてエリオンを担いだセイヴは言葉もなく見つめていた。

    『ネヴァーウィンターの失われし王冠』第二部 完



    ジェイドの決断

    第二部第1回:
    問い:「1日50gpと胸の肉1ポンド」の条件でグールの案内人を雇うか?
    決断:雇いたいが、肉はともかく無い袖は振れない。1日あたりの給金をまけてもらう。

    第二部第2回・その1:
    問い:酒場で盛り上がるアンデッドたちにどう接する?
    決断:郷に入ってそっぽを向いていてもしかたない。一緒に騒ぐ。

    第二部第2回・その2:
    問い:エヴァーナイトで名を上げるために何をする?
    決断:デーモンの大穴に入る。そろそろ、タイモーラに捧げたコインの裏表を見に行くのも良さそうだ。

    第二部第3回:
    問い:「おろかな奴。もう一度訊く。そんなに死に急ぐか?」
    決断:Yes

    第二部第4回:
    問い:壊すことも扱うことも可能なボーン・マングレル・ドラコリッチをどうする?
    決断:ここで壊すのは忍びない。連れて行こう……

    第二部第5回:
    問い:アンデッドたちと相部屋になるのはジェイドとヘプタのどちら?
    決断:ヘプタのほうが馴染みやすそうだ。

    第二部第7回:
    問い:エヴァーナイトの王になるか?
    決断:……引き受けよう。

    第二部第8回:
    問い:エルダーブレインの処遇をどうする?
    決断:殺す


    著:滝野原南生
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