やっぱり、夢にあふれた技術でした。
米フロリダ州で、生まれつき右手の大半が欠損している6歳の少年アレックス君に、3Dプリンターで作成した義手が作成されました。ロイターの報道によります。
3Dプリンターとは、コンピューターで制作した立体の設計図を、そのまま模型として作れる機械です。以下の記事を読んでいただければ、なんとなく雰囲気がつかんでいただけるかと思います。
http://www.tabroid.jp/news/2014/02/degimodel.html
複雑な立体を、比較的短時間で安価に作れるようになると、さまざまな分野で応用され始めている本技術。最近では、義手の作成にまで利用されているんですね。
3Dプリンターが実現する「低コスト化」
義手を作成するのにかかった材料費は350ドル(約3万5,000円)で、作成期間は8週間。普通の義手よりも、かなり早く、そして安く作成できるようですよ。
義手を受け取ったアレックス君は、「物を開けたり、木登りしたりしたい」と語ったそうです。いい話ですね。
価格が問題となり、義手や義足が付けられない人も数多くいるかと思われます。しかし、この技術がされに広まれば、もっと多くの人が義手・義足を付けられるようになるかもしれません。
今後のさらなる技術発展と、コストダウンに期待したいところですね。
技術は使い方次第
さて、3Dプリンターというと、あまりいいイメージを持っていない方もいらっしゃるかもしれません。というのも、今年の5月、インターネットから手に入れたデータを使い、銃を作った男が逮捕された事件が起きたためです。
この銃はプラスチック製ではありますが、弾薬さえあれば実際に殺傷能力を発揮できるものだったそうです。これが原因で、3Dプリンターを規制するべきという声も一部では上がっていました。
確かに、手軽にだれでも銃が作れるというのは、物騒ではあります。しかし、3Dプリンターで銃を作成することはできても、弾薬を作成することはできません。
また、今回の義手作成も、多くの人が自由に3Dプリンターを使えるからこそ、ここまで急速に技術が発展してきたとも言えます。規制により一部の人しか使えないようになれば、技術の発展速度が落ちることは免れないでしょう。
結局のところ、技術は使い方次第ということなのだと思います。さらに便利で進んだ世の中にするためにも、技術を正しく使う道をみんなで考えていく事こそが重要なのではないでしょうか。
3Dプリンターは、私たちの生活を大きく変えてくれる可能性を秘めていると思います。アレックス君の件のように、いずれ私たちがお世話になる時もあるかもしれませんね。
[ロイター]
(コンタケ)