ロシアのドミトリー・メドベージェフ首相のTwitterアカウントが何者かに乗っ取られ、ロシア政府への批判や自らの辞意を示すような投稿を相次いで行ったとして話題になっています。
メドベージェフ首相は英語、ロシア語の2つのTwitterアカウントを持っており、今回乗っ取られたとされているのはロシア語版。大国ロシアのナンバー2がアカウント乗っ取り被害に遭ったことは大きな波紋を呼びそうです。
現在では問題の書き込みは削除されていて読むことはできませんが、NHKやAFP BBといった複数の報道を総合すると、とてもメドベージェフ氏本人の口からは出てくると思えないツイートが多数あった模様。一例を挙げると、
「首相を辞職する。政府の行動を恥ずかしく思う。申し訳ない」
「ロシアは1980年代(ソビエト末期)に逆戻りしようとしている。悲しいことだ」
「クリミアはロシアではないと広めてほしい」
「ずっと言いたかったことがある。ボバ(プーチン大統領)、お前は間違っている」
などの投稿があったとされています。外交的に多方面での火種を抱えているロシアだけに、ハッキング犯の素性が気になるところですが、ロシア政府側は現在も問題の対応にあたっている最中だといいます。
iPhoneやMacといった複数のアップル製品を使いこなし、アップル社からiPhone4を贈られたこともある同氏。ITスキルの高い印象があった彼でさえ、このようなハッキング被害に遭うということで、改めて誰もがネットのセキュリティには注意しなければと再認識させられます。
なお、乗っ取りツイートにて名指しで批判されたプーチン大統領の反応が知りたいところですが、プーチン氏唯一のソーシャルメディアであるFacebookページには、今回の件についてのコメントは出されていません。
ちなみに、過去の発言からプーチン氏は携帯電話を持っていないという説が濃厚なようですよ。
ロシア首相のツイッター ハッキングされる [NHKニュース]
露首相のツイッターにハッキング、辞意とプーチン氏批判 [AFPBB News]
ドミートリー・メドヴェージェフ: Twitter [ロシア語版] [英語版]
(ワタナベダイスケ)