ネット犯罪者たちの「待ってました」という声が聞こえてきそうです。
アップルの「iCloud」から、米女性スターたちのヌード写真が流出してしまった事件に便乗した詐欺が、多数確認されています。セキュリティー企業のシマンテックが伝えていました。
流出事件そのものについては、以下の記事をご覧ください。
なんともひどい事件ですが、多くの人がこの件について興味を持ち検索している様子。そして、こうした下世話な話が大々的に報じられると出てくるのが、便乗詐欺です。
アップルID フィッシング
アップル公式からのメールをかたって、フィッシングサイト(アカウントのIDやパスワードを抜き取るために作られた偽のサイト)に誘導するメールが確認されています。メール内に書かれたリンクを選択すると、フィッシングサイトが開くという仕組み。
メールの見た目はかなり巧妙にマネられており、一見すると見分けがつきません。また、送信者のメールアドレスも、本物そっくりなものが使われています。
この手のフィッシング詐欺は以前からありましたが、今回の件を受けてより活発になるかもしれません。しばらくは、より一層の注意が必要です。
また、最近はメールだけでなく、ショートメッセージ(標準でインストールされている「メッセージ」アプリ)を使ってフィッシングサイトに誘導するケースも有るようです。こちらも、同様に注意してください。
検索を利用したサイト誘導
今回の件は流出したモノがモノだけに、その写真を見ようとする人が多くいるようです。特にTwitterなどのSNSを利用した検索が活発になっており、ネット犯罪者はここに目をつけました。
今回被害者となった女性スターのTwitterに「ここのサイトにより多くの流出画像がある」などと詐欺サイトのアドレスをコメントし、そのコメントを読んだ人たちを詐欺サイトへと誘導したのです。これはあくどい。
今回流出させた犯人は、これからさらに多くの画像を流出させると明言しているため、便乗詐欺もさらに増えていくでしょう。シマンテックでは、これら流出画像を公開していると称したサイトは開かないよう注意を促しています。
また、アップル社のサポート、セキュリティをかたるメールやメッセージも同様に注意してください。アップル社がIDやパスワードを送信するように求めてくることは、決してありません。
今のところこの件に関する便乗詐欺は、国内では確認されていません。しかし、世界的に報じられた事件となってしまったため、国内で模倣犯が現れるのも時間の問題でしょう。皆さん、十分ご注意を。
有名人のヌード写真流出事件に関連する詐欺にご注意[シマンテック]