人ごとじゃないかもしれません。
フィンランドのアレクサンデル・ストゥブ首相は、アップルの「iPhone」により、フィンランド経済が苦しめられていると語りました。テクノロジー情報サイトのReadWrite Japanが報じています。
これは、アップルの「iPhone」と「iPad」によって、フィンランドの産業2つが脅かされているという意味です。2つの産業とは、電気通信機器(携帯電話)と、製紙業のこと。
それぞれ、簡単に見てみましょう。
ノキアの没落
フィンランドには、ノキアというとても大きな電気通信機器メーカーがあります。主力商品は、携帯電話。
スマホが出てくるまでは、ノキアが携帯電話業界でも不動のトップ企業でした。しかし、「iPhone」の発売以降、スマホでのヒット商品が出せず、一気に低落傾向へ。
今では、マイクロソフトの一部門にすぎない企業となってしまいました。
ペーパーレス時代へ
フィンランドなど北欧の国は、製紙業が盛んです。しかし、「iPad」の登場以降、だんだんと紙を使わない、ペーパーレスの時代へと移り変わってきました。
紙の需要の低下もまた、フィンランド経済に大きな影響を与え始めているようです。
フィンランドは、人口500万人強の小さな国です。主要産業2種に大きな打撃を受ければ、国が傾いてしまうのもしかたのない事なのかもしれません。
アップルの開発した商品によって、生活はとても便利になりました。しかし、その裏では、今まで売れていたものが売れなくなり、苦労を強いられている人たちもいるということなのでしょう。
日本にはたくさんの産業が育っていますが、やはりスマホの登場で苦しんでいる業界があるのも確か。決して人ごとではないと感じました。
フィンランド首相「アップルがフィンランドを殺そうとしている」[ReadWrite via アルファルファモザイク]
画像1[Google Maps],画像2[Wikipedia]