スマートフォンの安全を確保するために、大きな助けとなるセキュリティアプリを、いくつかピックアップして試してみようという本連載。第4回の今回は『ウイルスバスター™ モバイル』を取り上げます。
第1回『Avira Antivirus Security』の記事はこちら
第2回『CM Security』の記事はこちら
第3回『McAfee Mobile Security』の記事はこちら
国産セキュリティアプリの雄「ウイルスバスター」については、Windowsパソコンへの導入実績が多いため、ご存じの方も多いでしょう。
また、auのスマートフォンをお使いの方なら、『安心セキュリティパック(月額300円)』あるいは、auスマートパスの『ウイルスバスターfor au』をお使いの方がいるかもしれません。
これらは、本アプリの機能限定版となっています。
正式版の本アプリには年間契約(1年版が3,065円より)しかありませんので、月払いにしたい人にはau版にもメリットがあると思いますが、さすが正式版には多彩な機能が搭載されています。ぜひチェックしてみてください。
それでは早速、『ウイルスバスター™ モバイル』の評価はこちら。
AV Testの9月度テストは検出率100%、累計で98%と、第1回、第2回でレビューした『Avira』『CM』にならび、最高レベルの性能を示しています。
しかも、国産ですから当然文句なしの日本語対応となっており、使用感にはオマケの点数をプラスしても良いかなというところ。
ウイルス監視・スキャン
前回レビューした『McAfee』と同様に有料アプリなのですが、よく考えられた使用感を持っていますし、相当な防御力と合わせ、安心感はトップレベルと言えます。
基本機能については文句なしです。
盗難対策
本アプリにも盗難対策機能がありますが、Google純正のAndroid デバイス マネージャーと同機能なので、取りあえず使えるというところです。
いざという時のために、端末追跡用のページ http://tmqa.jp/vbma_tounan/ を控えておくようにいたしましょう。
着信拒否
本アプリにも、前にレビューした3本のアプリ同様、着信拒否機能が搭載されています。
しかしながらユニークなことに、拒否の方法が3パターン選べます。これはいかにも日本人向きの「かゆいところに手が届く」機能だと思います。
プライバシー保護
これについても、前にレビューした3本のアプリと違う特徴を持っています。
プライバシーを漏らす可能性があるアプリをズラッとリストアップしてくれますが、安全なアプリかどうかは、ユーザーが判断する必要があります。
アプリが持っている権限(ユーザーが操作しなくても、アプリ側で勝手に操作することができる)を確認し、必要以上の権限を持っていると思われたり、怪しいアプリだと思われたりする場合、そのアプリを削除しましょう。
ある程度詳しい方と、よく分からないのでアプリ側で判断してほしいと思う方とで、評価が分かれるところでしょうか。
web脅威対策
この機能にも、面白い特徴があります。
通常のセーフブラウジング(安全なホームページ閲覧)だけでなく、子供のために年齢使用制限をかけられるようになっています。
iPhoneをお使いの方なら、標準で使えるようになっている機能ですが、これをAndroidでも使いたかったという人は少なくないでしょう。
端末の最適化
スマホに詳しい方なら、それ専用のアプリをお使いになっているだろうと思いますが、バッテリーを節約したり、動きが重くなったりした時に改善するための機能も搭載されています。
すでに別のアプリを使っている方でも、本アプリだけで、これらの機能を集約させてしまうことができますので、なかなか気が利いていると思います。
アンインストール
本アプリを削除する場合には、2つ注意点があります。
年間契約料について、自動更新を有効にした方は、アンインストールする前に、必ず自動更新の停止手続きをしてからにしてください。自動更新停止の方法は、こちらを参考に。
次に、アプリを開いて、右上のメニューアイコンから設定を開き、「アンインストール」をタップしてください。
総評
基本機能については問題のないレベルだと思いますが、過去には安全だと思われるアプリに対しても警告を発したことがあるなど、「見逃すよりは、厳し目に対応」をしている印象があります。
安全重視の方には、その方が好感が持てるでしょう。
他にない独自の機能を搭載していることもあり、料金より安全性と利便性を重視したい方は、今すぐ導入しておくべきアプリです。
また、本アプリはiPhoneでも使えます。iPhoneには、ほとんどセキュリティアプリが出ていませんので、導入を検討しておくべきアプリの一つです。