先週に引き続き、画像加工アプリSnapseedの使い方をご紹介します。先週は画面全体の明るさ調整についてでしたが、今週は、このアプリの最大の特徴でもあるSELECTIVE ADJUSTについてです。これも明るさを調整できる機能なのですが、スポット的に好きなところを選んで、輝度、コントラスト、彩度を指先一つで驚くほど簡単に変更できます。
今回も元は暗い画像を使用します。暗い画像は、一見失敗写真ですが、実は被写体の背景や周囲の輝度はバランスが取れているので、そこは活かしつつ、暗くなっている場所だけにフィルターワークを施していきます。最強の必殺ワザ!SELECTIVE ADJUSTを開きます。
+を押して、明るくしたい場所に指先でタッチして決めます。
輝度をセレクトして、指先を使って範囲を決めます。赤く染まったところにフィルターがかかります。
輝度を上げます。これも目分量でダイヤルの真ん中くらいまで明るくします。
フィルターによっては、マイナス方向にも減衰できるのがSnapseedの特徴です。
コントラストは、前回同様、マイナスにして、コントラスト比を下げます。影の部分を薄めることができました。
風景とは違い、人物の顔ですから、彩度はあえていじりません。
フィルターを2つ追加して、仕上げです。
次に私が人物の顔のクローズアップの時に必ずやることを伝授します。
それは眼です。最近のモデルさんたちは、カラーコンタクトを付けている方が多く、そこに対して解像感を上げたり、彩度を付けて明瞭感をつけるためのフィルターワークを施します。
まず顔全体に対して先ほどの効果をかけてベースを作って整えます。
その上から眼だけに対して、フィルターをもう一枚2度がけします。
Snapseedの特徴の一つは、同じフィルターを何度でもかけることができることでもあります。画像そのものが破綻しない限り、有効です。
このように虫眼鏡もついているので、エフェクトをかけたいターゲットを特定できます。
次にコントラストを上げます。人間の眼は柔らかな皮膚と違い、ガラス玉のような美しさがあります。それに対してコントラストをつけます。
そして、彩度もカラコンの方もいるので、その色が持つ発色性を上げます。
フィルターをあと2つ追加して、仕上げです。
スポット的に効果を足していくことで劇的に印象を変えることができました。
最初から顔だけに明るさを合わせて撮ると周囲は飛んでしまうので、写真を形作る情報性や魅力は感じられなくなります。フィルム写真とは違い、デジタル画像は、写っていないものは、焼き込んでも浮かんできてはくれません。ひと手間かかりますが、表情豊かな一枚を求めて、是非、挑戦してみてください。
次週もお楽しみに!
Have A Nice Shot!
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