今回は、前回に引き続き、iPhoneを格安スマホとして利用したい方のための解説です。
前回は、大まかな流れについて書きましたが、今回は「気をつけておくべき注意点」について解説をしていますので、ぜひ確認しておいてください。
新品のSIMフリーiPhoneを購入する場合
前回の記事にも書いたとおり、大手携帯会社で売られているiPhoneには、それぞれの会社でしか使えないようにロックがかけられています。
しかし、アップルストアなどで購入できるSIMフリーiPhone(※)なら、基本的にどこの携帯会社でも利用できます。
ただし、au系の格安スマホ会社「mineo(マイネオ)」「UQ mobile(ユーキューモバイル)」など、一部利用できないところもあります。
念のため、利用したいと考えている格安スマホ会社で、対応端末の確認をするのを忘れないようにしてください。
※2015年2月現在、アップルストアで販売されているのはiPhone5sのみです。iPhone6/6 Plusは購入できません。
中古のiPhoneを購入する場合
何と言っても、新品より安く買えますので、格安運用には持って来いの中古iPhoneですが、気をつけるべきポイントが、主に3点あります。
1. 白ロム端末であること
「白ロム」とは、ドコモなど携帯電話会社との通信契約が紐ついていない状態を指します。
SIMカードが挿入されていない状態で売られていて、携帯会社との契約を条件としていない端末を購入するようにしてください。
2. 赤ロムに要注意
「赤ロム」とは、端末が不正に取り引された状態のことです。
「不正に取り引された状態」の具体例には、以下のようなものがあります。
A. 盗まれた端末が、中古ショップに持ち込まれた
B. 元の所有者は24回の割賦払いで端末を購入したが、まだ支払いが残っている状態で売ってしまい、その後完済しないまま逃げてしまった
C. 元の所有者が端末を紛失したと偽り、補償制度を利用して新しい端末を手に入れ、紛失したことになっている方の端末を売ってしまった
携帯端末には全て、固有の番号が割り振られていますので、赤ロム端末にSIMをセットして通信すると、即座に携帯会社から通信をブロックされてしまい、利用できなくなってしまうのです。
赤ロム端末かどうかを確認するには、「ドコモ利用制限確認サイト」「au利用制限照会」「ソフトバンク利用制限確認」で、端末の製造番号(IMEI)を入力すると確認できます。
iPhoneで製造番号(IMEI)を確認するには、「設定」→「一般」→「情報」→「IMEI」とタップしてください。
ただし、上記の具体例でBのパターンなどの場合、最初は問題なく使えていたのに、突然ブロックされることもありえます。
そこで、元の所有者が一括払いで買った物かどうか、中古ショップが「赤ロム保証」を付けてくれるかどうか、事前に製造番号を教えてもらえるかどうかといったことに注意して、購入するようにしましょう。
もっとも、100%赤ロム端末を避ける方法というのは残念ながらありません。万が一でも、面倒なことになるのがイヤだと思われる方は、新品を購入する方がベターです。
3. どこで販売されたiPhoneか
格安スマホ会社は、大手携帯会社から設備を借り受けてサービスを提供していますので、それぞれドコモ系、au系に分けられます。(平成27年2月15日現在、ソフトバンクの設備を借り受けている格安スマホ会社はありません)
ところが、新品を購入するときの解説で述べたように、現状、au系の格安スマホ会社ではiPhoneを利用できません。
したがって、中古iPhoneを格安運用する場合、アップルストアで購入されたSIMフリー端末か、ドコモで使われていた端末か、いずれかである必要があります。
以上のような注意点にさえ気をつければ、iPhoneを格安に利用することができます。すでにiPhoneを使っているけど、高い維持費に閉口しているという方も、ぜひ検討してみてください。