皆さん、今日も「おは用語」ですよー!
以前は心臓ペースメーカーなどの医療機器に影響を与えるとされていた携帯電話の電波も、モバイル通信の仕組み自体が変わったことや、様々な研究の結果として認識の変化や規制の緩和が行われつつあります。
今朝は近年の総務省からの発表や、医療・交通機関での規制の変化についてまとめてみましたよ。「詳しくはわからなかったけど、なんとなく心配だった」という皆さんも、これを見て理解を深めてみてくださいね。
携帯電話の電波出力は世代とともに下がっている
まず、ペースメーカーの動作に大きく影響を与えると言われていた携帯電話の電波は、古い世代『2G』の頃のもの。今の日本国内では2G通信規格は完全に終了(停波)していて、2013年には総務省の基準も現行の3G通信を基準としたものに緩和されました。
ちなみに、現在の携帯電話とペースメーカーの離隔距離は15cm以上と定められています。
携帯電話以外の通信機器も上の解説記事に離隔距離などをまとめてありますが、非接触ICカードのリーダー・ライター(ペースメーカーから12cm以上離隔)以外は、Wi-FiやWiMAXであっても特別な注意は必要ないみたいですね。
また、高速モバイル通信であるLTE(3.9G、4Gとも)、そして携帯電波とWi-Fiの同時使用時についても、実機調査でペースメーカーへの影響はなかったと総務省が発表しています。
交通機関・医療機関の対応はどうなっているの?
こうした時代の流れを受け、医療機関では2014年より「医療機器から離れた場所であれば携帯電話の使用を認める」取り組みが始まっています。
病院内の場所を5つのエリアに分類して「通話」「メール・Web等」の可否がエリア掲示され、来院者の利便性がアップするというわけですね。詳細なエリア区分については上の解説記事でどうぞ。
鉄道などの交通機関でも、西日本を中心に車内利用についての方針が見直されつつあります。
昨年上旬まで「携帯電話電源オフ車両」を設けていた阪神電鉄は「優先座席付近では、混雑時には携帯電話の電源を切る」ルールに変更、京阪電鉄などではそれ以前より電源オフの呼びかけをとりやめていますね。
目に見えない電波のことだけに鉄道会社としても判断が難しいのかもしれませんが、正しい理解が得られていないまま古いルールを適用し続けるのは乗客間のトラブルの火種になるかも。各社の対応が今後注目されるところです。
それでは今日も一日、スマートに! いってらっしゃい!
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