しかし、北極は、海なので基本的には国連海洋法条約をはじめとする国際法が適用されます。
この国会で、中央北極海無規制公海漁業防止協定という条約が審議されています。
この協定の対象となる中央北極海の公海水域は、現在、ほとんどが氷で覆われていて、商業的な漁業は行われていません。
協定でも「商業的漁獲が近い将来に中央北極海の公海水域において可能となりそうにない」と謳われています。
しかし、この協定の対象水域でも氷が減少していることが確認されていて、将来、もしこの水域全体について規制がないままに商業的漁獲が開始された場合、生態系に影響を及ぼす可能性が否定できません。
北極海の夏の海氷面積は、1980年代以降減少し、現在では、20世紀後半の約60-70%しか残っていないといわれています。
この水域にはタラやカレイをはじめ約300種類の魚が生息していると推定され