「スケールモデル祭り2023」エントリー作品をご紹介します。
 
 
モデラーネーム:餃子大王
 
作品タイトル:1/87 JR西日本100系3000番台V編成
 
使用キット:フルスクラッチ
 
製作コメント:
長徳様、オオゴシ様、Toyラジスタッフ様 
今年もスケモ祭開催有難うございます。
今年も参加できることができてとてもうれしいです。

 
【実物の紹介】
100系シリーズの中で最も遅い、
1989年~1991年に製造された車両で唯一JR化後に製造されました。

100系は編成中央にダブルデッカーがあることが特徴ですが、
この3000番台だけ4両連結していて目立つ存在でした。

また、他の100系は『ひかり』として運用していましたが、
この3000番台は『グランドひかり』として運行されました。

グリーン車には座席ごとにモニターの設置や食堂車、
売店など現在の車両にはない設備が充実していました。

この頃には速度向上も念頭に設計されており、
最高時速270km/h(後ののぞみと同速度)で走行可能にされましたが、
270km/h走行試験では騒音のレベルが大きく試験走行のみとなりました。

2000年に食堂車の営業が終了し、2002年に16両での運転が最後になり、
その後は4両、6両化され2005年まで山陽新幹線での『こだま』として運転されました。



『車両の思い出』
小さいころに新大阪駅へ連れて行ってもらった際に、初めて見たのがこの車両でした。
尖ったノーズが印象的で、背の高いダブルデッカーが印象に残っています。

当時車両の前で写真を撮ってもらっていた時に、
運転士さんに相手をしてもらったことを今でも覚えています。

その後新幹線の沼に浸かり、プラレールでも買ってもらって大切にしていました。
模型を始めてからは必ず持ってみたい車両の1つになりました。
ある意味この時に、沼にハマってしまったのかもしれません。


『作品の概要』
車体は紙製で、床下機器や空調装置などのパーツは3Dプリント製です。
16両連結すると長さは約5m(餃子大王3個分)になります。

新しいことをしてみたかったので動力装置は自作のものを採用し、
動力車は4両あり1両に2個モーターを装備する方式にしました。

客室内は配線が見えないように、
必要な配線類は実物のように天井や座席下を通すことで外からは見えないようにしています。

制御装置類はトイレやデッキに収まるようにすることで、
余分なものが外から見えないように工夫しました。
それでも少し粗が目立つ部分が出てしまったので、反省点も多くあります。


『苦労した点』
通常車体はA4用紙から切り出しますが、
車体長が長いため、先頭車以外は全て前と後ろを継いで1両の車体を構成しているので、
強度を保つことに苦労しました。

先頭部は窓のパーツは3Dプリントしたのもですが、
それ以外は全てペーパー製で骨組みを作り、
ポリゴン化した状態にパテで表面をきれいにすることで作業の効率化と省力化を実現しました。

100系は客室の窓が大きく中がよく見えるので、
座席やデッキとのパネルは全て作ろうと決め、
市販されていない100系用の座席は3Dプリントしました。

3Dプリントとは言え、1300席以上の座席が編成内にあるので全て塗装、
設置するだけでも2か月以上掛かりました。

座席の塗装はプライマー、透け防止のブラック、
明るめのグレー、ホワイト、ヘッドレストマスキング、
座席ベースカラー、全体つや消し塗装と小さい部品のわりにかなりの手間が掛かりました。

本当は昨年のスケモ祭に出したかったのですが、
昨年2月時点でまだ車体の塗装をやっていたので、間に合わないと判断し、
今年晴れて提出できました。

16両ともなると、どの車両がどこまで作業を終えたか分からなくなったり、
終わりが見ない作業が永遠に続くので、この3年間モチベーションを維持するのが大変でした。
16両を線路上に並べ動き出したときは感無量でした。
 
新幹線と言えば、100系という方や形のインパクトで覚えている方も多いのではないでしょうか。
私にとっても思い入れのある車両なので、形にできたことはとてもうれしいです。
新幹線は大変ですが、止まっていても走っていてもかっこいい車両なので、
また新幹線の車両をやろうと思っています。
 
最後に
子供のころからあこがれてきた車両を、この手で作ることができて感無量です。
この車両をスケモ祭には絶対に出したいと
制作してきたので、
今年なんとか提出できたのは大変うれしいです。

少し新幹線の魅力を感じて頂けると嬉しいです

 
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