サイケさん のコメント
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何度か観ていると、『WE ARE X』のさらに奥深い魅力がよくわかってくる。 そして、映画としての魅力を感じるたびに、キジャック監督の才能に想いを馳せる結果になる。 なぜなら、この映画がドキュメンタリーだからだ。 例えば。 この映画では、YOSHIKIの人間としての魅力が、痛いほど伝わってくる。
モノローグの声と内容。 何かを隠そうとしたり良く見せようとしたり一切しない、自然体の素顔。 マイナスをたくさん背負いながら、ひたすら自分と向き合うことで痛みの向こう側にあるものを見つめ続け、結果として人並みはずれた力を出し切る強い想いと、素晴らしい生き様。
そういったYOSHIKIの突出した部分が、あらゆるシーンから伝わってくるのは、制作方針をYOSHIKIから一任されているキジャックの、YOSHIKIを見つめる眼差しの賜物だ。 YOSHIKIの、どのような素顔を選択して映画にするのか。 そのYOSHIKIの人生を覆っている、壮絶なX JAPANの歴史を、どのような時系列で表現していくのか。 それによって、YOSHIKIの変化や成長をどのように見せていくのか。 映画という作品を形作る映像の様々なピースの選択と編集が、すべてキジャック監督の采配にかかっている。 だから、何度か観ていくうちにわかってくる、編集の細かいこだわりから、キジャックがX JAPANを、そしてYOSHIKIをどう捉えているかが、見えてくる。
3時間半にわたって、僕がキジャックからインタビューを受けた時に感じたのは、X JAPANの魅力とメンバーの人間性、そしてバンドの歴史と運命共同体への深い理解だった。 そこから僕はこの映画の成功を確信したわけだけれど、実際に映画を観てさらに強く感じたことがある。
それは、YOSHIKIを見つめるキジャックの、驚きだ。 キジャックがあそこまでYOSHIKIの人生とその横顔を見つめ続けた理由は、間違いなくYOSHIKIという人間に対する驚きだ。
僕は、あの2月23日のプレミア試写会で最初に映画を観た後、すぐにキジャックへメールをした。(次回、このメールのやり取りをご紹介したいと思う) 深い感動をすぐに伝えたかったからだ。 そして初めて『WE ARE X』を観た時から、そろそろ1ヶ月半。 最初に観た時の衝撃と感動、そして作品のエネルギーの凄さをキジャックに伝えてから、何度か観るうちに、僕の中ではさらにキジャックが成し遂げたことへの感謝と尊敬が膨らんでいった。 キジャックが映画全体を構築した上で、その深い考えや想いと共に、3時間半のインタビューを経て僕の話したことを、作品の一部にしてくれたことへの感謝と感想もまだ伝えていない。
だから僕は、またそろそろキジャックへきちんとした手紙を書こうと思っている。 その手紙では、『YOSHIKIという人間へのキジャックの驚き』ということについても、しっかりと伝えたいと思う。
なぜなら、そのキジャックの驚きによって、映画を観た多くの人たちが、間違いなく心救われているからだ。 それはまさに、製作側がYOSHIKIに伝え、YOSHIKI自身の意識を変えていった 『X JAPANのヒストリーが人の命を救うことができるのではないか』 『希望を失った人たちに夢を与えることができるのではないか』 という考えが、正しかったことに他ならない。 それはこの映画の、本当の意味での成功を意味しているのだと、僕は思うのだ。
音楽プロデューサー/作曲家の 津田直士が、その経験から得た、「主人公という生きかた」をもとに、① 人生の悩みや迷いへの答えを分りやすく答える『その答えは』 ② 世間の話題や素晴らしい作品、アーティストプロデュースや音楽制作などあらゆるテーマで自由に綴る『本能が吠えるまま』 ③ 伝説のバンド X JAPANと共に過ごした記憶が瑞々しくリアルに綴られた著書「すべての始まり」に記されなかった舞台裏とプロデュースの原点を新たな視点で描く『夢と夕陽』 ④ 自分らしい人生を積極的に生きている人にインタビューをして、生きかたのヒントを見つける『ある人生 』といったブログを定期的に展開します。
キジャックは昔からYOSHIKIをXをXJAPANを本当の意味で知っているような気がしました。まるで津田さんがそうであるように。ドキュメンタリー映画って、ただ事実を普通に映像化してる作品が殆どだと思うんです。でもこの映画はキジャックがメンバーをバンドを心底理解し感銘の上で作り上げた。その深い部分をテーマにした。そしてそれをファンだけじゃない様々な人々に映像として音楽としてストーリーを訴えてる、生きる意味を訴えてる気がします。現在進行形の伝説は日本人ではなくキジャックだったからこそ発信出来たのかなぁと。きっと僕が10回も観に行った理由もそこにあるのかなって。辛い映像が多いのに、勇気を貰えた。愛すればこその映画で、運命共同体を強く感じました。
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