イベントラッシュです。アリエナクナイ科学ノ教科書2が発売され、各地にイベントに奔走してます。

んでもって週末はアリエナイ理科イベントと、新刊発売記念イベントと仕事と動画で忙殺されております、こんにちわ。ハロー地球、わたしは生きてます。

 本が出たらサイン会に奔走しているのはわりと毎度のことなのですが、今回は東京にはじまり、仙台に、東京、そしてアリエナイ理科イベント(阿佐ヶ谷)に2月15日、16日には福岡でイベントと・・・それだけならいいのですが、動画収録やテレビ収録、監修作業に、さらには自分のチャンネル用の動画製作まで始めてしまったのでさぁ大変、脳内タスクが溢れかえって爆発しております(笑)

 忙しいのはともかく、本がでたらお金儲けできるんでしょ!? みたいに思われるかもしれませんが10万部くらい売れるとお金儲け感ありますが、それ以外だと「そうですか・・」くらいの金額です。

 アリエナクナイ科学の1もようやく3万部を超えた・・・というくらいですから、3年近い歳月をかけてようやく・・・と考えると決してそれだけで食べていくのは難しい金額なので、他にも連載や、諸々の細かい仕事をしつつ作家業をしているわけです。

 印税というものを知らない人に説明しておくと、大半の本の収益は10%が著者、10%が書店、10%が取り次ぎ(配送なんかの仕事)、そして残りが出版社の取り分・・・となってます(かなりザツな計算ですけど、だいたいそんなもの) つまり1000円の本を買うと書店に100円、著者に100円、配送関係に100円、残りの700円が出版社に行くと言うことです。出版社取り過ぎと思われるかもですが製作費用に印刷代、保管倉庫に一部流通費など1つの本を黒字にしようとしたら2万部くらい出ないと正直会社の商品として見るといけないといえます。つまりそれくらい薄利多売の商売であるということです。

 これが商業誌という世界を超ザツに説明した経済圏です。

 それに比べて同人誌は小さい経済圏ですから商業誌より割の良い仕事です。
 入ってくる金額も大きいです。本当にお金だけを考えるのであれば、ファンボックスやニコニコチャンネルとかの有料会員を軸に活動をして(有料サービスは別の動画のために考えていますが、制作費に全額回す予定)同人誌だけを作るのが正解だと思います。

 ましてや書店行脚してサイン会やっても特に儲かるわけではありません。場所によっては交通費と宿代で赤にさえなります。また、自分は書店でグッズも多く展開しています。こちらも書店の取り分を大きくしてます、またその収益はほとんど新しいグッズの開発費に回しています(とはいえ、お陰様で赤字にはなっていません、ありがとうございます!)

 どうしてそこまでして商業誌を作ってるのでしょう?

 その理由は簡単で本という文化が好きだからです。そして出版業界という大きな世界で自分は育ってきた場所であり、そこには大量の問題も、因習も、老害も、山盛りありますが、それでも多くの人にとって知識の宝庫である紙の本の市場であり、自分はその本という媒体のおかげで知を得て、本のおかげで今の生活があり、本のおかげで今の自分がいるからです。

 なんか自ら損をするルートを選んでるように言われることもありますし、実際そうだと思います(笑)

 いやいや短絡的に損益だけで見ればそうなのかもしれませんがそうではないのです。

 まず、商業誌は発売されている間は日本中どんな書店でも定価で買うことができます。これは地味に凄いことです。書店取り寄せしてもらっても送料がかからないのです。
 自分の本を買いたいけど売ってない・・・という人はどこの書店でもいいので、近くの書店で、本のタイトルと出版社名が分かれば十分注文が可能です。しかも通販より早く届く場合が大半です。
 これも書籍の流通という業界があるからこそできる芸当です。

 本のおかげで自分がいるので、本のためになら人生をかける価値があるのです。 

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