珍しく告知でしか使ってないブログ更新。
シン・ゴジラ見てきました。

めちゃくちゃ面白かった!
100点満点中90点です!
(アンギラスが出ないため10点減点)

虚構vs現実、日本vsゴジラというキャッチフレーズを付けたやつは天才だと思います。
まさにみんなが見たかった「震災後のゴジラ」。
初代ゴジラをリスペクトした、リアルな災害としての怪獣シミュレーションドキュメンタリー映画でした。

最初めっちゃきもい第二形態がうにょうにょ動いてるときは
は?まさかアンギラス?アンギラスをあんな気持ち悪くリメイクするとか監督最低だな。ラーゼフォンのファンやめます。
と思ったんですが、それすらサプライズ!
今までのゴジラと一味違う表現でした。

話の筋としては初代ゴジラと同じです。
ゴジラが出現する。人類がゴジラを調査する。
ゴジラが大暴れする。人類がゴジラを倒す。

簡単に解説すると前半はゴジラをどうするか悩む政府の会議、
後半は日本の総力をもってゴジラと戦うまんまエヴァのヤシマ作戦です。
しかし私たちが震災という異常事態を実際に体験したからなのか、
それとも制作側が震災を作品に生かしたからなのか、
とにかく「ゴジラが実際に出現した」という恐怖が伝播していくのが
真に迫ってる。とにかくリアリティがある。

特撮映画は大体特撮ファンが楽しめればいい、
作った奴らが楽しめればいい的な作品も多いですよ。
そして、そこから脱却しようとした結果、
変に一般客を意識して(恋愛要素とか入れちゃって)
クッソつまんないことになった作品もたくさんあります!


しかし今回のシン・ゴジラは初代ゴジラへのリスペクトと
時事政治状況被害と怪獣愛を詰め込みつつ、
きっちりエンタメしてる!エンタメデュエルですよ!
やる意味のわからないクソ会議すらギャグとして面白い。
総理苦しい状況ですが・・・ご決断を・・・。
総理!ご決断を!射撃の可否を問う!(×8)

そして人類のターンになるたびにいちいち流れてくるエヴァの(例のBGM)

従来のゴジラ映画より劇パトや踊る大走査線が好きな人にはたまらないんじゃないでしょうか。


映像的には中盤の内閣皆殺しのシーンが圧巻。

かぁー!自衛隊やっぱ雑魚だわ!全然効いてないわー!
と思ったら米軍の攻撃めっちゃ効いてる!USA!USA!と思ったら
げろおおおおおおおおおお!あっゴジラさんめっちゃ昨日食べたもん吐いた!
と思ったら火がつい・・・えええええ!?燃えたああああ!
レーザーになっ・・・・えっ背中からビーム!
なにそれ強い!何おまえ使徒!?使徒なの!?
あっ日本終わったわ・・・

の問答無用の絶望感はすごかった…。
日本の特撮、間違いなくアメリカのゴジラさんに負けてない!
というか、ゴジラ史上最も人をぶっ殺しまわったシーンなのではないでしょうか。

そしてそんなゴジラ史上最強と思えるゴジラに対して
最後の最後に日本を守るために戦うのが
新幹線!在来線!東京駅の前のビル!特殊車両!というあまりにもパッとしないゴジラ映画のやられ役たちという燃える展開!

思わずスクリーンの前で「やっぱり薬は飲むのに限るのか・・・」とつぶやいてしまいました。
まあでも今回の路線でスーパーX出てきたら興ざめもいいところだからこれでいいのかな。


博士とゴジラが死んで物語が終わり、ゴジラが何匹もいるという警告と終わった初代ゴジラ。
(おそらく)博士が死ぬことでゴジラが生まれ、共存するという展望を見せて終わった今回のシン・ゴジラ。
これも時代に則した意識の変化なんでしょうか

しかし、予算潤沢なアメリカのゴジラが人類の味方の昭和路線。
予算も撮る時間も少ない日本のゴジラが恐怖の象徴の初代路線。というのは面白いですねえ。

今回のゴジラにあえて苦言をいうなら「映画としてしっかりしすぎてる!」ことですね。

私はVSシリーズ世代で、メーサー光線やらスーパーXやらモゲラやら出てくるB級のゴジラも大好きなので、
低予算でもいいのでああいう路線も復活させてほしいなあと思う今日この頃です。
毎年ゴジラ映画作ってくれよな!着ぐるみで!