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サクラはずいぶん遅い時間まで、魔法陣を読解しようと、ノートと本を睨みつけていた。今朝になって、彼女はようやく首を振った。
「この本だけでは、完全には魔法陣を読み解けないみたいですね」
「別の本があるのか?」
とオレは尋ねる。
「これは『悪魔と魔法陣』の上巻ですから。下巻もあります」
なるほど、とオレは頷く。
「この島の東端には、ナナミという名前の大賢者が暮らす塔があると聞いたことがあります。その方なら、『悪魔と魔法陣(下)』を持っているはずです」
うん、RPGらしいなとオレは思う。
RPGはやはりどこかで、塔にのぼるものだ。
オレはサクラに尋ねる。
「魔界の場所がわかったら、どうするんだ?」
「昨日、城から脱出した転移装置に、その情報を入力します。そうしたら、魔界にも移動できるはずです」
なるほど。
魔界はこの世界の外にあると聞いている。
――つまりそこが、現実なんじゃないか?
とオレは予想していた。城でこなしたイベントにも、それを予感させるものがいくつかあった。
「よし。その賢者に会いにいこう」
とオレは告げる。
サクラは大げさな笑みを浮かべる。
「一緒に行ってくださるんですか?」
もちろん気持ちは急いていた。ゲーム内でも同じように時間が流れているのなら、今日は8月23日だ。もう明日が、あのバスの窓からみた光景の日になる。
とはいえ元いた場所に戻るためには、このゲームをクリアしなければならないのだろう。イベントをこなしていくしかない。
――もう、門が開いている時間だ。
オレたちは宿を出た。
※
門をくぐり、街を出て、オレは「ワールドマップ」というものを目の当たりにしたような気がした。
均一な草原の向こうに、海がある。ぐるりと水平線を見渡せる。
「東は、あっちですね」
とサクラが、左手の方向を指す。
そちらは岩肌がむき出しになったような、切り立った山がある。賢者の塔らしきものは、視界には入らない。
「あの山を越えるのか?」
「いえ。少し南の方から、回り込んだ方が早いと思います」
オレはつい、ため息をつく。
「けっこう遠そうだな」
「小さな島ですから、それほどでもないですよ」
たぶん30分くらい歩けばつくと思います、とサクラは言った。
☆ @seine_3d 2014-08-23 16:00:21
いきなり生放送遅延&ご歓談で吹いた((
のんびり待ってよーっとw
みお@3D小説はまだまだ続く @akituki_mio 2014-08-23 16:01:00
追い出されるとかあるのか……
かめ@kameaaa32 @kameaaa32 2014-08-23 16:15:19
15更新
落雁-らくがん- @rakugan_ 2014-08-23 16:16:50
【ニコ生視聴中】【3D小説 bell】いい大人達とお前らの『シロクロサーガ』攻略 #3D小説 nico.ms/lv189350026
aranagi@静岡ソル @arng_sol 2014-08-23 16:16:21
下巻が要るの・・?どゆこった
子泣き大将@優とユウカの背後さん @conaki_pbw 2014-08-23 16:17:10
生放送も始まった
3D小説『bell』運営 @superoresama 2014-08-23 16:18:41
こんにちは、運営の秘書です!
15分ほど遅れてしまいまして、誠に申し訳ありません。ようやく街の門が開きました!
シロクロサーガをアップデートしてみてくださいね。
マーフィー @felpurrninja 2014-08-23 16:23:06
シロクロサーガ アップデートしたらセリフも変わって外に出られるように・・・・ なんか普通のRPGフィールドが広がってて逆に草不可避
Rail☀ @Rail_soll 2014-08-23 16:16:51
ファ!?ワールドマップ!?!?!?!?
子泣き大将@優とユウカの背後さん @conaki_pbw 2014-08-23 16:18:46
ゲーム更新!って新規向けに2部から開始のセーブデータあるwwwwwww
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