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国際的視点から見る。他人事ではない生活保護者数が過去最高になった原因と、支給額を10%削減する理由
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国際的視点から見る。他人事ではない生活保護者数が過去最高になった原因と、支給額を10%削減する理由

2013-01-29 05:30
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    国際的視点から見る。
    他人事ではない生活保護者数が過去最高になった原因と、支給額を10%削減する理由

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    <リンク>株式会社船井メディア CDmagazin JUST2月号(3,150円)にインタビューを収録

    話している内容は、アベノミクスと、通貨にまつわる金融システムの真相と、家計の対策について。
    私以外には、株式会社船井の船井勝仁氏が世の中の謎を解く鍵である信用創造について語ったり、遺伝子学の権威で筑波大学名誉教授の村上和雄氏のお話など盛りだくさん。

    村上和雄先生(70分)で3150円。

    天野と船井勝仁さん(合計70分)はセットで 3150円となります。

    ご興味ある方は是非、購入ください。

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    生活保護の受給者が過去最高になった。

    <リンク>10月の生活保護受給者数過去最高更新214万人 県別状況

    214万人と過去最高を記録。
    その結果、財政的理由と最低賃金で働いている人よりも受給額が多いという理由で、安倍政権は今年8月から3年かけて740億円以上の保護費をカットするという。

    削減が実行されれば受給者世帯の9割以上が減額され、最大10%もカットされる世帯も生まれる。特に人数の多い世帯ほど削減幅が大きくなるため、子供などがいる世帯ほど痛みを強いられる。

    それでは、何故、生活保護者数が増えたのか?
    90年代から始まった新自由主義的な構造改革による格差社会の到来、働けない老齢者の増加、など色々あるが、最大の原因はデフレ(物価が下がり、お金の価値が上がる事)が続いたからである。

    デフレの原因は、消費が少なくなり、不景気になったため、企業の販売物が売れなくなったためだ。

    商品が売れないなら、企業は、商品価格を安くして販売するようになる。

    そうなると以下のことが起こる。

    1.企業の収益が減るので、従業員の収入が減る
    2.企業の収益が減り、倒山、失業が増える
    3.消費が冷え込み、経済成長をしないので、国家の歳入が減る
    4.景気対策として財政出動を行い、莫大な国債を発行するので、財政赤字が拡大する。

    1~3が受給者が増えた理由である。収入が少なくなり、失業が増えるのだから、生活をしていけなくなる人が多くなり、受給者が増える。

    4が支給額を削減する理由である。デフレ不況の結果、財政赤字が巨額になり、債務の利払いが予算を圧迫するようになった。

    その結果、社会保障の削減が行われるようになり、今回の生活保護支給額の削減の理由にされている。

    下の図を見ていただければ、デフレ不況が始まった90年代後半から、生活保護者数が激増していることが表されている。
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    何故、国民生活を破壊し続けるデフレ不況が続いたのだろうか?
    その理由は実に単純でお金の創造量が足りなかったからである。

    市場に対してお金を供給する量が足りなかったために消費が冷え込み、商品価格は値下がりせざるをえず、企業の収益が悪化し、従業員の給料が下がった。

    ローン破綻も続出し、生活保護を受ける人が増加し続けた。

    よくデフレは商品価格が下がるのだから、国民の生活には良い影響を与える、という意見があるが、それは誤りである。

    商品が売れなくて商品価格を下げるのだから、企業の収益が下がり、従業員の給料も下がる。倒産も失業も増える。そうなると、生活していけなくなる人が多くなり、一部が生活保護者になる。

    デフレは回りまわって、国民生活を根本から破壊するのだ。

    デフレが悪影響を与える根本的な原因は、銀行の貸し出しによってお金が作られるこの社会では、お金全体に利子が付いていることにある。

    売り上げが減少しても、借金の元金は減らない。
    そうなると金利負担が増加する。
    銀行によってしかお金が作られないシステムでは、デフレは破綻者を続出させるのである。

    それでは、何故、政府や日銀は、お金の供給の増加に失敗してきたのか?
    そこに政治と通貨発行権が分離した政「金」分離の自由民主主義システムの矛盾が存在している。

    政府も日銀も共に、直接市場にお金を供給することは出来ない。(日銀の場合はしていない。)

    政府は、税金の徴収と国債の発行しか出来ず、それだけではお金を作り出すことはできない。単なる、お金の出し入れだけだ。(増減には関与できない)

    一方日銀は、お金を無から創造することができるが、市場に対しては直接お金を供給せず、市中銀行にお金を流すだけである(いわゆる量的緩和)。

    お金をえた銀行は、そのお金を国債の購入にあてる。貸し出しはその分減らす。
    結局、お金は増えずに、デフレ不況が続いてしまった。

    政府も日銀も、それぞれ様々な金融財政政策を行ってきたが、市場の取引に使われるお金の増加に失敗し続けてきた。
    このシステム的な歪みに対処しようとしているのが今回のアベノミクスである。

    消費を増加させ、インフレ(商品価格が上昇し、通貨の価値が下がる)にする事で、失業者が減少し、生活保護を受けなくても暮らせる人が増える。

    それが成功するかどうかは、政府から独立した日銀が協力するかどうかにかかっている。

    本来なら、日銀ではなく政府が直接お金をつくれば済む話しだ。

    お金を社会保障のような形で国民に直接配り、消費を増加させれば、デフレ不況はたちどころに終焉を迎える。

    そうすれば、財政赤字を拡大させる必要が無く、好景気になりインフレ傾向にすることが出来る。

    それが出来ないのは、日本がアメリカの属国的立場にあり、政府に通貨を発行させず、独立した中央銀行を通じて社会をコントロールする国際的な金融カルテルに組み込まれているからだ。
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    国民の生活を破壊し、生活保護受給者数を拡大させ続けたデフレ不況の原因も、生活保護の支給額を削減する理由となる莫大な財政赤字の原因も、国際的なマネーの管理者によって作られてきた政治経済システムの歪みが引き起こした人災だった。

    本来なら起こす必要の無い原因で起きた、人為的な社会現象なのである。

    生活保護の問題1つをとっても、国際的な通貨システムの視点が必要なのである。

    <参考リンク>【新連載】 生活保護費削減なら国民全員が貧困化する可能性も!? 急増する生活保護にまつわる「よくある誤解」|生活保護のリアル みわよしこ|ダイヤモンド・オンライン

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    2012年11月12日出版!

    <リンク>頂いた書評一覧


    【成甲書房からの内容紹介の転載】

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