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りゃんさん のコメント

9条改憲の方法は、単純さでいえば2項削除がいちばん単純だ。今の1項だけにして、「戦争」を「侵略戦争」と解釈することにすれば(それは国際法上とくに無理な解釈ではないらしい)、日本は戦争について、たとえば北朝鮮と同等の権利をもつ国になる。わたしはこの立場をとっていて、なにか制限を加えたければ法律で決めればいいという立場だ。(しかしどのような改憲発議がなされようとも、国民投票では賛成しようとおもっている。まずは一度でも変えることも重要だからだ)。

2項削除がいちばん単純とはいえ、これでは米国の傭兵になる危険があると心配し、憲法上の制限が必要だと考える人たちもいる。自民党国会議員にもいて(たとえば青山繁晴氏)、そういう人たちが3項以上を加憲しようという構想だと自分では今のところ理解している。

この理解が正しいとすると、「元内閣法制局長官・阪田雅裕氏」のこの改憲私案は、「自衛隊を米軍の戦略のために使うこと」にできるだけ制限を加えようという方向性だとおもわれ、5項は自分にはそう読めるが、これすらも米軍の戦略に自衛隊が協力することをまったく受け入れない孫崎さんには認めがたいわけだ。

ところで、「元内閣法制局長官・阪田雅裕氏」といえば、いっときは積極的に集団的自衛権は違憲だと主張し、「国民安保法制懇」の設立者の一人で、IWJとの関係も深いとみられていた人だが、わたしにはなにかよくわからない理由で「運動」から離れていった人だ。その人がまだこんな活動をしていたとは知らなかった。それも朝日新聞に発表したというのも面白い。今後、孫崎・IWJとの大喧嘩(私から見れば内輪もめ)がはじまるのだろうか。

このあたりの人間模様はよく知らないので、興味を持ってながめていきたい。
No.8
75ヶ月前
このコメントは以下の記事についています
元内閣法制局長官・阪田雅裕氏は、朝日新聞に憲法改正私案を発表した。本人は「この案を与党は受け入れることは難しいでしょう」と述べているが、まさに与党として必要とみなされるものを充足している。いわゆる「加憲」論者達への有力なプレゼントになる。 先ず彼の案を見てみたい。 1 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。 2 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。 4 前項の実力組織は、国が武力による攻撃をうけたときに、これを排除するために必要な最小限度のものに限り、武力行使をすることができる。 5 前項の規定にかかわらず、第三項の実力組織は、我が国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃が発生し、
孫崎享のつぶやき
元外務省情報局長で、駐イラン大使などを務めた孫崎享氏。7月に発行された『戦後史の正体』は20万部を超えるベストセラー、ツイッターのフォロワーも13万人を突破。テレビや新聞が報じない問題を、日々つぶやいている孫崎氏。本ブロマガでは、日々発信。週1回別途生放送を発信。月額100円+税。【発行周期】日々。高い頻度で発行します。